森出じゅんのハワイ生活

ハワイ在住のライターが、日々のあれこれをつづります。

オペラ座ならぬハワイシアターの怪人

2012年04月19日 | 不思議譚


ホノルル・ダウンタウン在住の私。ほんの2ブロック先に、ハワイが誇る劇場、ハワイシアターが建っています。ハワイシアターでは、敬愛するブラザーズ・カジメロのコンサートを始め、年に3、4回はショーを楽しんでいるでしょうか。ですが毎週開かれているシアター見学ツアーに参加したのは、今回が初めてでした。

ツアーでは知識豊富なガイドさんに連れられてシアターの客席からステージの上まで歩き、その誕生秘話からゴージャスな内装の詳細までを説明してもらったのですが。シアターは1922年に建てられ、今年開館90周年! ですが、1980年代には老朽化したシアターが取り壊し&閉鎖の危機にさらわれたとか。危機一髪のところでホノルル市民有志の募金運動によって救われ、すっかりお色直しされて再オープンしたのが16年前。1996年のことでした。私が知っているハワイシアターは、あくまでもその、1996年以降の輝かしい姿のみ。ハワイシアターに、そんな波乱万丈?な過去があったとは、ツアーに参加するまで知りませんでした。

歴史ツアーの最後では、ガイドさんがこんな内緒話をシェアしてくれました。それは、ハワイシアターに出没するというゴーストのお話…。なんでもアジア系の中年男性の幽霊が出るのだそうで。もっともそのゴーストは人に何の危害も加えず、いつもひっそりと出没したり消えたりするのだそうです。ショーのリハーサルの際に、2階席にひっそり座っていたり、楽屋口にぽつりと佇んでいたり。「変な男の人が楽屋の前にいるんですけど」なんていう苦情を聞いてスタッフが駆けつけると、そこにはもう、誰もいないのだとか。

ツアーの最後でパイプオルガンを弾いてくださったオルガニストの男性も言っていました。深夜、一人っきりでオルガンの練習をしていると。空っぽなはずのシアターに、人の気配を感じることがあるそうです。たとえば誰も劇場内のスピーカーを操作する人はいないはずなのに、急にスピーカーから、ザーっという音が漏れたりも。

シアターに一人っきりでいてそんな目にあったら、それは怖いでしょうね! ですがそれはシアターの護り主のような、気配のごとき静かなゴーストのよう…。どこの古いシアターにも、一人や二人は? そんなゴーストが存在するのかもしれませんね。

ちなみにこの見学ツアーは、毎週火曜に催行。一人$10かかりますが楽しい逸話が満載の、楽しいツアーでした。ぜひ一度、お出かけください!


コメント (4)
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