Monkey-ATAX

北米に生息する伝説の獣人 ビッグフット を追い求め、いろいろ活動しています。

動物感覚

2007-09-29 23:03:54 | 



動物感覚
アニマル・マインドを読み解く
テンプル・グランディン著


ヒトと動物の感覚の違いについて、脳の働きとの関係から解説している本。
著者は自閉症の女性であるが、彼女の開発した畜産業の飼育、管理に関するシステムは北米の業者の半分以上に導入されている。

著者によると自閉症のヒトの感覚は、動物の感覚と少し似ているらしい。
普通のヒトには理解できない動物の恐怖やストレスをより理解できる。

YAYAは動物関係の本はよく読む。
でもこの本には目からウロコ。
霊長類の仲間などはまだヒトに近いところがあるが、やはり違いは大きい。



なぜか?

動物の前頭葉はヒトのものよりも小さく、じゅうぶんに発達していない。
このことによりヒトと動物とでは、ものの見方や感じ方に違いがある。

前頭葉では知覚経路を通って入ってくる何千もの情報を自動的に統合処理して、一つの概念に変換する。
動物はこの自動変換を行わないので、生の情報を下位レベルでとらえることができる。
ヒトが気がつくことのできない知覚の細かい部分にとらわれる。

サルは森の中にある何本もの木の果実の位置や個数を瞬時に把握する。
一番おいしくて数が多いところにまっしぐら。
しかし前頭葉の発達しているヒトにはこれができない。
森の木を一つのイメージとして情報量が自動的に落とされてしまうので、へたすれば果実がちゃんと見えているのに、これに気が付かないことさえある。
つまり頭脳処理の高度なレベルで、わざと不注意による見落としをするようなシステム。

だからヒトにとってはまったく気にならないことが、動物には大きな問題として認識されてしまう。
プロの動物使いでも、動物が大きなストレスを感じているのに、その原因が分からない。


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