花の名前・木の名前・名前の由来

草花や木についている名前の由来。誰が付けたか分からないけど、知って納得のもの、「?」のもの、いろいろあって、面白い。

ユキザサ(雪笹)

2010年04月27日 | 草花・植物
・‥…━━━★:::::::::::::::::::::  ユキザサ(雪笹) ・ササバナ(笹花)アズキナ(小豆菜) ユリ科ユキザサ属:::::::::::::::::::::★━━━…‥・
ユキザサの群落に足を踏み入れると、そこだけ粉雪が落ちているように見える。
山地の木陰のちょっと湿った所で、この群落にあうことがある。

仙台市2008/5/2


《名前の由来》 花と名前がしっくりする種類の1つ。花は粉雪が舞ったような純白。葉は笹の葉に似ている。
《別名》
アズキナ(小豆菜):北海道での呼び名。茹でた時のにおいが、「小豆」に似ていることから。確かにゆであがった時は小豆香りそのもの。味付けしないで食べると、お砂糖がちょっと足りない感じの小豆の食味です。古くから食べられていたことが分かる美味しさがある。
実を小豆に見立てた説も。
ササバナ(笹花):笹によく似た葉に、花が付いている。
白い花を表す花の名前には「ユキ」のほか、「シロ」「ギン」などがあるが、「ユキノシタ」「ユキヤナギ」は、花の感じがよく似ている。
★花後に付く赤い実は、葉が枯れても残る。新芽、実ともに食べられる。
《仲間》 ヒロハユキザサ、オオバユキザサ
美味しい山菜
よく言われるのが「山でうまいはオケラとトトキ」だが、私は最もおいしい山菜のひとつににあげたい。
苦味もえぐみもなく、ほのかに甘い。実も食べられる。果実酒にも。
ユキザサ新芽     9/24 実は「小豆」のように見えなくもない。



手前にあるのが「ユキザサ」の新芽。上の方は蕾が見え、葉も開きかけている。

2009/4/21仙台市
鹿薬(ろくやく)として薬草としても使われています


新芽は毒草の「ホウチャクソウ」によく似ているが、こちらは摘むと悪臭がある。
下の画像が「ホウチャクソウ」。花の時期に良く確認しておけば、間違わない。
庭に植える時は、混殖しないように、ブロックを分ける。


      




スイセン・セッチュウカ・キンサンギンダイ・ナルシスト

2010年04月22日 | 草花・植物
・━★:::::::::  スイセン(水仙)・セッチュウカ(雪中花)・キンサンギンダイ(金盞銀台)ヒガンバナ科スイセン属  :::::::::::::★━‥


《名前の由来》
スイセン:古代の中国で清楚な花を「水の中にすむ仙人・水仙人」と呼んだのが短くなって「水仙」となった。
日本に入って漢字の音読みの「スイセン」となった。
セッチュウカ:雪の残ってるjところに咲いている花。
キンサンギンダイ:「盞」は杯の意味。花弁を銀の台、副花冠を金の盃に見立てたもの。


  

 


★…  ‥★  毒草と薬草  ★…  ‥★


▼▽全草が有毒。特に麟茎の毒性が強く、10グラムで死にいたることもある。嘔吐、下痢、呼吸障害、こん睡、麻痺、接触性皮膚炎。
ニラの葉、ノビルの麟茎との誤食による中毒が多い。中毒症状と接触性皮膚炎症状を起こす。葉がニラととてもよく似ており、ニラと間違えて食べ
▼▽スイセンの鱗茎(りんけい)は薬草としても使われる。抗癌作用も認められる。

★…  ‥★  ギリシャ神話とナルシスト  ★…  ‥★


美青年のナルキッソスは、娘たちから言い寄られていた。ニンフのエコーからも言い寄られたが、拒んだため復讐の女神メネシスにより「自分の姿に恋をする」という呪いを受けた。
彼は水面に映った自分の姿に恋をした。
「私が手を差し出せば、お前も差し出す。でも私はお前に触れることはできない」
水鏡に映った自分との恋が叶うはずもなく、その場を離れることが出来なくなった彼は、ついには憔悴して死んでしまう。そして、その場所に、うつむきながら水面を見つめるように咲く水仙が咲いた。
ナルシズム(自己愛) 自己の容貌や肉体に異常に愛着を感じる事を「ナルシズム」。「ナルシズム」の人を、「ナルシスト」という。
男性に多く病的になると、「自己愛性人格障害」と診断される。「自分は重要な人物なのに周りに理解されない」という意識が強くなり、ありのままの自分を認めることが出来ない。


      


24節季72候 
★金盞香(きんせんこうばし・きんせんかんばし・きんせんかさく)   
★立冬の末候を「水仙の咲く時期テイタティト」として72候の一つになっている。
11月17日~21日ころ(旧歴では12月末)
雪に埋もれた画像は「テイタティイト」3月25季節外れの大雪の日。
だいぶ前に咲いてはいたのだが、冬に咲くというイメージではない。
日本3大水仙群生地
千葉県房総半島
兵庫県淡路島
福井県越前海岸
私にとって水仙は早春のイメージがあるが、季語では「中冬」。
草花の分類でも「冬」になっている。


水仙や寒き都のここかしこ   蕪村
水仙の香やこぼれても雪の上   千代女



 




カタクリ・カタカゴ/早春植物

2010年04月20日 | 草花・植物
・‥…━━━★:::::::::::::::::: カタクリ(片栗)カタカゴ(片籠・堅香子)  ユリ科カタクリ属::::::::::::::::::::::::★━━━…‥・


《名前の由来》1.花がつく前の片葉が「鹿の子」模様であることから、「片葉鹿の子(カタカノコ)」→「カタカゴ」→「カタクリ」に転訛した。
※片葉のものには、花芽がつきません。
         2.括栗の実が栗の実に似ていることから、「片栗」となった。
         3.堅香子(カタカゴ)とは「傾いた籠状の花」という説。花の形に由来る「堅香子」はカタクリの古名。ただし、「カタカゴ」は「カタクリ」ではなく、「シュンラン」説や、「コバイモ」説もある。
「かたかごの草の花を攀(よ)じ折る歌」として
物部の    八十少女(らが 汲みまがふ  寺井の上の   堅香子の花   
大伴家持「万葉集」
もののふの  やそおとめらが  くみまがふ   てらいのうえの  かたかごのはなカタクリ
物部:八十にかかる枕ことば
八十:数が多いこと
寺井:寺にある水汲み場

春雨の ふりつぐ中に みずみずしく 一日閉じたる  かたくりの花     土屋文明
曇った日や寒い日は花が開かない。オシベやメシベを守るための自然の摂理?

 

早春植物(春植物)

 

早春、黄の芽がまだ芽吹かない雑木林のもとに、美しく花を咲かせ、木々が芽吹いて緑が濃くなるころには、地上部が枯れてしまう。

翌年の春まで、じいーっと土の中で息をひそめる草花。こんな植物は「春植物」「spring・エフェメラル(春のはかない命)と呼ばれます。

イチリンソウ、フクジュソウ、キクザキイチゲ、セツブンソウ……。美しい花が多い。             2007/4/19仙台市



カタクリは群落を作る。
16年前、団地造成中の重機の向こうが、ピンクの絨毯になっていた初めて目にした、「カタクリ」の一大生息地だ。
全部つぶされる前に、掘り起こしてきて庭に植えたものがこの画像のもの。
球根を壊さずに掘るのは重労働だった。
昔の人がこの根を「片栗粉」にしていたとしたら、大変な作業だったと思う。
現在の「片栗粉」は「馬鈴薯でんぷん粉」で作られている。
NETで見つけた、群生地  息をのむ美しさ。


             
   花弁の付け根にWの模様         片葉は「鹿の子」模様?           2010/4./10 仙台市                             
 

季節外れの積雪

2010年04月17日 | 園芸日記

ウグイスカグラ今朝は起きてびっくり。
かなりの積雪。
入学式の時期にちょっと降る年はあるけど、これだけの積雪が、この時期にあるなんて初めてのこと。
蕾を付けている花は大丈夫なのだろうか?
満開に近い梅も、すっかり雪をかぶってしまった。



雪をかぶったウグイスカグラ


ウメ    サンシュユ

今日もカワラヒワがやってきた。ヒヨドリとセキレイも

2010年04月16日 | 四季の風景
連日ご来宅で、ちょっと良いシャッターチャンスが。
久しぶりにヒヨドリと、セキレイもやってきた。
ヒヨドリもカワラヒワも家庭菜園の僅かに残ったホウレンソウやクキタチ菜をついばんでいた。
カワラヒワ  カワラヒワ
左下の方に見えるのが「カワラヒワ」        菜園のヒヨドリ・クキタチナを食べている                                                 カワラヒワ  ヒヨドリ
真ん中下の方、芝生で何かをついばむカワラヒワ        菜園のヒヨドリ・ホウレンソウを食べている                                           

 


日替わりで初夏と冬が。庭には「カワラヒワ」

2010年04月14日 | 四季の風景

今朝、この時期にしては寒い朝、窓の外に小鳥がやってきました。窓ごしに撮影したので、きれいではないけど、名前が気になって「教えてgoo」で調べてもらいました。「カワラヒワ」と判明。
鮮明な画像はこちらに。<
毎日猫の目のように気温が変化。人も大変だけど、野菜や果樹はどうなるのだろう。
梅は、実がついていから低温になると、実が成熟せず腐ってしまうのをTVで見ました。
野菜の値段も高め。
昔から気候の不順はあって、飢饉に泣いてきた歴史はあるのだろうけど、なんか地球がおかしくなっているように、感じてしまう。
クリスマスローズや福寿草は、何度も雪の下に埋もれたが、元気に咲き続けた。早めに購入した春苗は、かなり弱ってしまっている。春ものはゴールデンウィークまで待って購入したほうが万全かもしれない。
名前が分からないけど早春に咲く花。球根で良く増える。3月24日 仙台市
葉が茂ってきたころの福寿草も好き。豊かな緑が草萌える春の到来を告げる。3月19日仙台市
3月25日雪に埋もれた「クリスマスローズ」。何度も何度も雪の中で咲き続け、色が変わっても今日もまだ咲いている。
今日4.15の朝もカワラヒワがやってきた。綺麗な色で飛翔しているところを見た。
こんな感じに飛ぶ


フキ・フキノトウ・バッケ・ツワブキ

2010年04月13日 | 草花・植物
・‥…━━━★::::::::::::::::::::フキ・フキノトウ・バッケ(キク科フキ属)/ツワブキ(キク科ツワブキ科)::::::::::::::::::::::★━━━…‥・


《名前の由来》★古語では、「ふふき」(生吹)」。春一番に生き生きと、生が吹き出す「ふふき」が「フキ」に転訛したとする説。
★蕗の古い名の「布布岐(ふふき)」は紙の代用にした「拭き葉」に由来。この「ふふき」が転訛して「フキ」となった説。。
★「フキノトウ」を「冬の葱(フユキ)」と呼び、これが転化して「フキ」となったとする説。
フキノトウ(蕗の薹):トウは、アブラナ・フキなどの花茎。
バッケ:東北地方では「フキノトウ」を「バッケ」と呼ぶ。「蕗の化け物」が由来らしい。遠野物語に「変身の速さを魔性にたとえて、蕗の化身、すなわち『化けグサ』と呼ばれ、バッケェとなまった」という。(2010.4.6読売)
《雄花雌花》フキは雌雄異株で、雌株は成長して結実、蒲公英のような綿毛に付いた種を飛ばし、枯れてしまう。花が閉じているように見えるのが、雌。花が開いて黄色い花粉が見えるのが雄、花が開いたら枯れる。

フキ   フキノトウ畑
フキの柄杓
山の中の渓谷で飲めば、さわやかな香り。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇  フキの種類  ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


ノブキ(野蕗):キク科ノブキ属。  葉の形が「フキ]に似ているので、この名前。夏・秋の野草。
ツワブキ(石蕗):キク科ツワブキ属  初冬の花。 海岸付近。葉につやがあるので「艶葉」。また海辺に自生することから「津葉」
ツワブキの古名には「ヤマフフキ」の名もある。ツワブキ
マルバダケフキ(丸葉岳蕗):キク科メタカラコウ属。 葉が大きくフキに似ている。花は夏に咲き大きい(草丈1メートル、葉の長さ30センチまで)
トウゲブキ(峠蕗) :「マルバダケフキ」より小さいが、よく似ている。:キク科 画像
フキタンポポ(蕗蒲公英):外来種。キク科フキタンポポ属。葉がフキニ似て花がタンポポに似る。
アキタフキ(秋田蕗):北海道本州北部に自生している大型のフキであるが、「秋田県」の名前が付いているのは、秋田で栽培したためと思われる。秋田藩主が他の藩主に自慢して見せるくらい、大型で、葉は傘の代用にもなるくらい大きい。
ラワンフキ(ラワン蕗):北海道に自生する最も巨大なフキ。丈が3メートル、直径が10センチにもなるという。螺湾地区に自生していたことから「ラワン蕗」と呼ばれるようになった。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇  フキレシピ  ◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


フキノトウ雄雌 ★フキノトウは「天ぷら」や「フキ味噌(東北では『バッケ味噌』)」が代表
 作り方もいろいろ。
 すっかり潰してクルミと砂糖で和える人。
 油でいためて味噌と砂 糖で和える人。蕾ごとと使う人。
 葉だけを使う人。
 私は、葉を外して刻み水にさらし灰汁をぬき、胡麻油で炒め、砂糖と味噌で練り上げるh 方法で、1年分作る。
 苦味成分のポリフェノールが肝機能や動脈硬化の予防によいらしい。
★フキは煮物、キャラブキ。
 私流「キャラブキ」レシピ…………たくさん作りおきします。
 塩ゆでして水にさらし、灰汁を抜いたら、ざるに広げて天日に干して、水分を抜く。
 干しあがったら、砂糖と醤油、トウガラシで煮詰める。