萌え本図書館

世界に広がる萌え本の輪

萌える☆哲学入門(古代ギリシャ哲学から現代思想まで)

2011年09月14日 | ★★☆☆☆
『萌える☆哲学入門(古代ギリシャ哲学から現代思想まで) 』
造事務所 (編著), 小須田 健 (監修)


大和書房 (発行)
A5版、ソフトカバー、160ページ
2009/06/30発行
ISBN-13 978-4-479-39194-4
NDC分類: 100

定価 :1470円(税込み)


 内容(「BOOK」データベースより)
哲学は強く、賢く生きる最強のツールだ!世界の賢者54人をコンプリート!生涯から思想、名言までビジュアル解説。はじめて学ぶ人も「哲学史の流れ」が一気にわかる。

 内容(下記出版社の紹介ページより)
古代から現代まで総勢54人の代表的哲学者をイラストと図解でわかりやすく解説。哲学は「世界を認識する」ための最強のツールだ。


はじめに p.03
こんなにすごい人たち p.04
目次 p.06
この本の読みかた/主要参考文献 p.12
Part.1 知の芽ばえ―古代の哲学
 すべては、「アルケー」の探求からはじまった p.14
 発祥の地・古代ギリシアの賢者とその思索 p.16
column/大ヒット!? 哲学書ベスト3 p.34
Part.2 知の発達―中世の哲学
 キリスト教黎明期の主題は、「神と人間の関係」だった p.36
 2000年間もヨーロッパを動かしているキリスト教 p.38
column/入門に最適! エンタメ哲学 p.54
Part.3 知の成長―近世・近代の哲学
 変わりゆく世界観―中心は神から人間へ p.56
 複雑化する社会から新たな指針が登場する p.58
column/たくましい!? 哲学者のヨメさん p.92
Part.4 知の熟成―現代の哲学
 科学への懐疑と大戦をへて、変動する哲学 p.94
 絶対的な真理はない?それでも哲学は考える p.96
column/奇人! 変人! 哲学者 p.92
Part.5 多様なる知―東洋の哲学
 東洋思想は三大巨人によってつくられた! P.136
 仏教・儒教・老荘思想の誕生と、日本への影響 p.138
もっと知りたい! 現代の思想家 p.156
哲学の読書案内 p.158
(奥付) p.160


萌え本分類:解説本型。
ナビゲーター:アテネ生まれ(父は哲学者)の16歳少女ソフィア。

カバー表紙:タイトルは横書きで字色はオレンジと黄色。哲学者達の姿を背景に、ナビゲーターの少女のイラスト。
中表紙:表紙イラストの差分で、オレンジ色の単色印刷。
本文:横書き、解説部分は一段組み、人物紹介は二段組み。
構成・設定:
 Part.1からPart.4までが、古代から20世紀までの西欧哲学史、Part.5が仏教、道教、国学などの日本哲学史を概観する。章頭の4頁で人物イラストを使用した思想的な体系図と大まかな流れを見開きでまとめ、以後が哲学者の紹介。見開きの左頁には大きな哲人のイラストと代表的な一言、プロフィールと生涯の紹介を掲載。右頁にはその哲人が主張したテーマが図解付きで解説されており、最後にナビゲーターの「ソフィア」が一言添えて〆るという展開。古代のプラトン、中世のトマス・アクィナス、近世のルソーについては更に2頁を割いての解説が付属。


評価:
萌え絵度:  哲学者のイラストには萌えは皆無。ナビゲーターの「ソフィア」は各章ごとに時代に添ったコスプレ姿で登場するが、イラストは立ち・座り・アップの3枚づつの使い回しであり萌え度は高くない。
テーマ萌え度: 哲学、思想家の平易な紹介書という企画意図は明確。難解になりがちな宗教・思想・哲学者の生涯とその思想のエッセンスを1頁ちょっとでまとめてあるのは大したもの。巻末の読書案内も参考文献リストではなく、ちゃんとした紹介になっている。
萌え本的意義:
 宝島社の「まんがと図解でわかる」シリーズ、「-ニーチェ(2010/03)」「-正義と哲学のはなし(2011/05)」に先行する『哲学系の萌え本』。平易で真面目な哲学者の入門書で、その点では高評価といえる。哲学者萌えではないな。


総合萌え度 :★★☆☆☆


大和書房紹介ページ

紹介Blog記事:
アキバBlog」2009年6月21日付け記事、
萌える☆哲学入門 「世界の賢者54人をコンプリート!」
http://blog.livedoor.jp/geek/archives/50850545.html
6月20日(?)に店頭に並んでいた。

鏑木保ノート」2009年6月20日付け記事、
『萌える☆哲学入門』造事務所・大和書房
http://loplos.mo-blog.jp/kaburaki/2009/12/post_2570.html
「二ページにまとめる、というこの方法のせいで落ちている部分もかなりあるだろう。しかし初心者にはこの程度の情報量でちょうどいいのだ。
 入門書の役割は初心者にそのジャンル全体の「もくじ」を見せることであって、個別の詳しい内容はそれぞれの専門書に任せればいい。つまり、「ここのところの専門書を読んでみたいな」と思わせるのが本当に良い入門書だと言える。」
また、本書には萌えが足りない、とお嘆きです。


Amazon.co.jp紹介頁
オンライン書店bk1紹介頁
楽天ブックス紹介頁
セブンネットショッピング紹介頁
紀伊国屋書店BOOK WEB紹介頁


付記:
Amazonの発売日は20日、公式サイトでは19日との記述。
こちらの方が多分、奥付よりも実勢に近い。


コメントを投稿