晴手帖

読書感想・日々雑記

勉強の本

2008年05月14日 | 読書・映画三昧
ここ最近、勤め始めのごとく、実用書関連を読んでいました。
読んでは実験、失敗しては考えてやり直し・・
一日が短い。
初心忘るるべからずっていうのは、こういうことなのかなあ。
初心って、たった1年ちょいでも忘れるものなんですね

ウェブの世界は動向が変わるのが早い、常に勉強しつづけなければならない、
とはよく聞くけれど。
たしかに技術的なものはそうだけれど、最新の本を読んでみても、
結局たどり着くところは、人。
ウェブという道具を使ってバーチャルな心理戦をし続けることには変わりがないと
気付きます。
テクニックの本を読んでみたって、自分自身の人に対する見方、考え方が
きちんと確立されない限り、自分の技術にはならんのだなあ。

・・なんてことをぐにゃぐにゃ考えてばかりでは頭がキュウキュウになるので、
心のオアシス・漫画をはさみながら1週間過ごしていました。

●「YASUJI東京」杉浦日向子/著
薄いから立ち読みしちゃえ~ と邪な思いで手に取ったら買わずにはいられなくなり・・
井上安治。「窓」のような絵。画人の見えない絵。
江戸東京博物館に行かなくちゃ!!
(どなたか、いっしょに行きませんか~~??)

漫画じゃないけど
●「隠居の日向ぼっこ」杉浦日向子/著
 「一日江戸人」杉浦日向子/著

今「百日紅」を読んでいますが、面白いの~
この人の本を読むと、ほんとにすっぽりと江戸にくるまれるよう。
オアシスのように思えるけど、逃げ場って訳じゃない。
たしかに人が生きていて、喜怒哀楽たっぷりの場所。
でも今よりすこし、時間の流れがゆったりしている場所。
電車で読むと、空気清浄器より効きます。

●「夕凪の街、桜の国」こうの史代/著

ヒロシマの原爆がテーマ、作者も主人公も広島出身、
だけど作者は被爆者ではなく、その子孫でもない。
被爆者ではない広島人の描く、原爆の話です。
そこには、神奈川県育ちの私は知らなかった感情があるようです。
強烈な読後感はなかったですが、やるせない気持ちは残りました。

さらに漫画じゃないけど
●「フィニ」画集

買っちゃいましたよ。 講談社版です。
嬉しい!古本で高値だったけど、大きな絵で嬉しい!
フィニの自宅や猫の写真が見れて嬉しい!
居間にガレ風のランプがあるのを見て、なんだか無償に嬉しかった。
あと「HOKUSAI」という画集がおいてあるのもちらりと写っていて、
これもまた勝手に嬉しい。

中尾彬氏がフィニに会ったときのエッセイを書いています。
「あなたは猫よ 猫の顔だわ」
言われてみてぇ~

●「クラシックホテル案内」甲斐みのり/著

ホテルが好き。
ビジネスホテルだろうと愛情ホテルだろうと、
とにかくホテルってものが好き。
ミステリーの舞台になりそうなクラシックホテルならなお良し。
(実際に巻き込まれたくはないですが)
この本は文章はかなり乙女~・・でちょっと私には辛かったですが、
名ホテルの写真にいやされました。
いつかは泊まってみたい・・

●「和更紗」

この間の「江戸千代紙」と同じ出版社のシリーズ。
ただひたすら、江戸末期から明治にかけての摺り師手控え用の文様紙が
載っています。
どうやら私が好きなのは「花鳥手」という、花、鳥、蔦の絡み合うアラベスクみたいなタイプらしい。
迷い混みそうなかんじがたまらない~
ヴァージニア・ウルフの短編で、おばあさんが居眠りしていると、膝掛けの刺繍の動物たちが動き出すお話(うろ覚え)がありましたが、あれを思い出します。

●「別冊太陽 永遠のアンティークジュエリー」

アクセサリーが好き。(またか)
自分じゃあんまり付けられないけど、子どものころから
「超特価大売り出し」とか書いてある近所の宝石やのチラシが
好きでしょうがなかった。
このムック本は図版が大きいので、アールヌーボー様式の細かいうねうねデザインのブローチなどをトレースして楽しんでいます。
はたから見たら、根暗そうな趣味だなあ。