ぎょうりやま

かいちょうさんの日記

教会長路傍講演2017・草稿

2017年08月19日 | 日記
 この場をお借りして一言お話を取り次がせて頂きます。
 日本は温帯気候の国であり、春夏秋冬の四季があります。春には桜が咲き、山々は新緑に包まれ、穏やかな日々が続きます。少し暑くなると梅雨が訪れます。毎日曇り空のうっとおしい日が続きます。そして入道雲と夕立、稲妻と雷の音が聞こえるようになると、いよいよ夏の訪れとなります。炎天下の日々、暑いお盆、そして、ひぐらしが鳴いて夏の終わりとなります。9月には台風がやってきます。田畑にトンボが飛ぶようになるともう秋です。日が短くなって、つるべ落としのように太陽が沈みます。山々は赤や黄色の色どりで包まれ、紅葉の季節となります。最も過ごしやすい季節かもしれません。そして木枯らしが吹き始め寒い冬となります。雪が降り、北風が吹き、街が凍りつきます。その根雪が解けると、ふきのとうが芽を出し、いつしか梅の花が蕾を付けるようになります。3月頃になると、強風が吹き春一番が吹き荒れます。そして桜が咲いて春の訪れを告げます。これが、昔からの日本の四季、春夏秋冬の姿であったと思います。
 ところが、今はどうでしょう。夏と冬の区別ぐらいはハッキリしているようですが、暑くなったり寒くなったり、雨ばかり降り続いたかと思うと、日照りとなって一滴の雨も降らなくなります。異常気象という言葉が死語となってしまうほど、毎年、異常な気象現象が起こっています。雨が降り続くと川が増水し堤防が決壊して大災害となります。日照りが続くと熱中症で倒れる人が続出し、農作物に被害が出ます。春夏秋冬がすっかり乱れてしまい、人間の生活を脅かしています。竜巻や津波、東日本大震災が多くの町や村が壊滅するという経験したことのない未曾有の大災害をもたらしたことは記憶に新しいと思います。これではとても神様がお望みの陽気ぐらしは出来ません。
 神様のお言葉に
   この話し何と思うて聞いている 天日火の雨、海は津波や(6.116)
   この世界、山壊(ぐゑ))なぞも雷も、地震大風月日立腹(6.91)
   雷も地震大風水つきも、これは月日の残念立腹(8.58)
 とあります その意味は…
日照り、雷、地震、津波、大風、竜巻、水害、山崩れ、こうした自然災害は人間の生活の誤りに対する神様のお怒りの表現であると教えられているのです。神様が、お前たちの生活は間違っているぞ~!と自然災害を通して教えて下さっているわけです。自然災害の原因は実は、人間の考え方、生き方だったという事を教えて下さっています。
 では、その誤りとはどんな誤りだと言うのでしょう。現代文明、人類が始まって以来、こんな超便利で快適な生活を実現した時代があるでしょうか。エアコン、テレビ、パソコン、電子レンジ、冷蔵庫、洗濯機、給湯設備、…。車は言わば動くリビングです。エアコン、テレビ、ナビ、…が標準装備され、どこへでも快適な環境のまま移動する事が出来ます。食べ物や飲み物も、いつでも手に入れる事が出来ます。
 こんなすばらしい文明社会の恩恵の中で、私たちはある大事なものを忘れてしまったのではないかと思います。便利さと快適さだけを追い求めた結果、人間生活で一番大事な事を見失ってしまったと思います。それは一言でいえば慎みの心ではないでしょうか。食べたいだけ食べ、飲みたいだけ飲み、やりたい事があれば好きなだけやる、楽をしようと思えばいくらでも楽が出来る。そんな環境に私たちは生きている。そこには有難いとかモッタイナイと言った気持ちは存在しません。それどころか当たり前だと思っています。至る所に慎みの無い生活が蔓延しているように思います。昔は、食事は腹八分目と言って、満腹になるまで食べる事を避けたものです。また、過ぎたるは及ばざるが如しと教えられ、何事も控えめに事を図ったものです。残念ながら、今はこんな諺は、全く聞くことはありません。
 こうした慎みの無い考えが人間関係、特に家庭の中に持ち込まれたらどうなるでしょう。夫婦喧嘩が絶えなくなり、家庭が崩壊してしまいます。実際、現代日本の離婚率は4割に限りなく近づいています。大変な問題だと思います。そして夫婦喧嘩の絶えない家庭で育つ子供はまともに育つ筈はありません。いろんな病気になったり、いろんな問題を起こす子供になってしまいます。
 神様がお怒りになっているのは、こんな人間の慎みの無い生活なのではないでしょうか。物を大切にすし、モッタイナイという心で生活する、妻は夫を立て、夫は妻をイタワリ、夫婦仲良く暮らす事を神様はお望みであります。これを、慎みが理や、慎みが往還という言葉で神様は教えて下っています。
 私たち一人ひとりが慎みの心で生活する事こそ、神様のお望みの人間生活であり、昨今の自然災害は、この事を私たち人間に知らして下さっているのだと思います。どんな中も慎みの心を忘れずに通らせて頂きたく事が今一番大事な事ではないかと思います。
 今から約三十数年前に来日したマザーテレサは…わたしたち一人一人が、自分の玄関の前を掃除するだけで、全世界はきれいになるでしょう…と言っていますが、これは私たちの目の前の、最も身近な所から始める事こそ問題解決のカギであると言う事を教えて下さったものだと思います。どうか、まず自分一人から、家庭の中、社会の中で慎みの心で何事にも当たらせて頂く事を実行させて頂こうではありませんか。
 ご清聴ありがとうございました。
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路傍講演は大の苦手である
そこで考えた事…原稿を用意する
それを読み上げれば何とかなる
これなら苦手な私にも出来る^^
ここにアップしたものは、その草稿である

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