山スキーと山歩き みやぶろぐ

山スキーと登山など、きままに書いてみます

2013北東北・南八幡平遠征(前半)

2013-01-25 | 2012-13山スキー

山域山名:松川温泉周辺・下倉山、姥倉山、源太ヶ岳(岩手県)
期  日:2013年1月11日(金)~14日(土)
参 加 者:みやぶー、ほか総勢16名

毎年恒例となっている厳冬期の北東北遠征、松川温泉も3年目になった。今年は、下倉山、姥倉山、源太ヶ岳を登ってきました。
北東北の森林限界より上部は、季節風がとても強く厳しかったですが、目標の頂きに立って極上パウダーを存分に楽しんできました。

【1/11下倉山】
行動記録:行田(4:00)=八幡平御在所温泉(11:30)=下倉スキー場(12:30)→下倉スキー場TOP1130m(14:00)→下倉山1170m(14:15/14:30)~車道(15:00)~スキー場(15:20)=松川温泉
メンバー:みやぶー、らがー、きむてつ(3名)

<天候:吹雪>
行田を早朝4時に出発。東北道はチェーン規制もほとんどなく順調にみちのく路へ。
しかし、松尾八幡平ICを降りると山麓でも地吹雪で、今日の冬型は非常に強かった。車がまったく走っていない道路を走り、今は閉鎖されてしまった旧八幡平スキー場ベースの御在所温泉駐車場に到着。
恐る恐る車の外に出てみると、ものすごい強風に体が煽られる。ブリザード状態で視界もほとんどなく、危険を感じて八幡平から撤退を決定。

すぐ下にある松尾鉱山の廃墟アパート群。

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悪天候時のサブコースとしていた下倉スキー場に向かう。この駐車場にもたった30台ほどの車しかない。

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ベースロッジに計画書を出してリフトに乗ると、ゲレンデを滑っているのはスキーヤーより自衛隊員の方が多かった。

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ゲレンデを強風が吹き抜けていて、もしここが関東なら、ど根性スキーヤーしか来ないだろう。

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吹雪のゲレンデTOPでシール付けて出発。気温-13℃、樹林帯ではあるが、強風が吹き抜けてとても寒い。無木立の八幡平稜線はどうなっているのだろうか。

ほんのひと登りでどこが山頂だか分からない下倉山山頂に到着。まったく登った気がしないが、仕方ない。

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シールを取って滑降開始。最初は超緩斜面でまったく滑らなかったが、林道を横切ったら適度な斜度になってブナ林の快適な滑降となった。

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風が抜ける所はちょっと雪面が波打っているが、雪質は上質パウダーで申し分ない。アッという間に車道に出た。

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スノーモービルが入っていたので、スキーもよく滑ってゲレンデにはすんなり戻れた。

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レストハウスでコーヒーを飲んで、極楽湯が待つ松川温泉松楓荘へ向かう。1年振りの来訪、この山奥独特の風情がいい。

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今晩はほかに泊まり客がなく、まさしく全館貸し切りであった。
お風呂でまったりして、贅沢な部屋食も頂き、酒もすすみ過ぎて爆睡してしまった。

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【1/12姥倉山】
行動記録:松楓荘(9:15)→姥倉山登山口820m(9:30)→1170m(10:50/11:00)→姥倉山1517m(12:00)→直下(12:10/12:20)~湯ノ森付近1050m(12:55/13:15)~姥倉山登山口820m(13:25)→松楓荘(13:40)
メンバー:みやぶー、ドクターQ、らがー(3名)

<天候:雪>
2日目は松川温泉南側にある姥倉山を目指す。いつもの松楓荘から裏山をショートカットして車道を降りて行くと、松川に見慣れない強大な工作物があった。

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原発事故以降、自然エネルギーが見直されているが、新たな地熱発電所の建設に向けたボーリング工事をしていた。

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橋を渡りその工事現場の脇の林道から湯ノ森の尾根に取り付く。地形図ほど傾斜はきつくなく、難なく尾根上の平坦地へ。

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尾根上は風が抜けるのか積雪は多くなく、笹も多く出ていた。湯ノ森は巻くようにトラバース気味に登る。
1050m付近からはアオモリトドマツの森に入る。緩斜面の樹林帯は複雑に小沢が入り組んでいて、右に左にルートを取りながら少しづつ標高を上げる。

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ラッセルは脛程度といつもの半分くらいか。年末には松川温泉でも雨が降ったらしいが、そのあとの中部日本では大荒れとなった正月寒波ではあまり積雪は増えなかったようだ。
今日は北日本中心の冬型で、気温は-10℃、しんしんと雪が降っている。長く続いた緩斜面も終わり、やっと傾斜が出てくると、今度は強風で作り上げられたウェーブ状の雪面が現れる。そのたびにまた右に左にルートファイティング。

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疎林になってきた1400mで、上部の強風に備えてヘルメットを被る。
1450mからで濃い灌木帯を抜けると最後は森林限界へ、いよいよ猛烈な西風に吹かれる。

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山頂の標識を確認して写真を撮るのが精一杯で、シールのまま安全地帯の樹林帯にすぐに逃げ込む。

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あー寒かった。シールを取って滑降体制に入る。

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出だしの灌木帯はとても密なので、避けるために疎林状の北向き尾根を滑る。雪は最高のパウダー、ウェーブ状の雪面を除けば文句はない。

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途中から西向きにルートを取るが、小沢が行く手を遮り、乗り越えるたびにラッセル登行を強いられる。

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しんどい作業だが、雪質が軽いのでまだましか。
登路トレースに合流してからはボブスレー滑降。湯ノ森の尾根からキャンプ場に滑り込んで林道に出た。

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橋でスキーを担いで松楓荘へ戻る。


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片づけをしてから、昨日、入れなかった名物の洞窟風呂へドボン。

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今年は湯温も適当で、雪降る空を眺めながら今日もまったり。

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夕方に今朝熊谷を出発して下倉スキー場に行っていた後発隊が宿に到着して、一気に賑やかになった。

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総勢16名、宴会は夜遅くまで続いた。