リキチャン

リキチャンの近況

中国考 2

2018-02-16 05:40:12 | 日記

ブログ「中韓を知りすぎた男」からの引用です。前作からの続き


「さて本題に少し入ってみます。

壊国家の定義とは

「崩壊国家とは、国家機能を喪失し、内戦や政治の腐敗などによって国民に適切な行政サービス

を提供できない国家のことである」と書かれています。

また別の項目では、「政府の無力、腐敗によって行政が機能しなくなり、警察、医療、電気、水

道、交通、通信等の社会インフラストラクチャーが低下する。中でも治安は急速に悪化し、給料

の遅配等により軍隊や警察では職場放棄やサボタージュが発生する。暴力装置たる兵士や警察官

が、自ら犯罪を実行する事態が起こる。この治安の悪化により、生産力と国民のモラルが低下す

る。農民が土地を捨てて難民化し飢餓が蔓延したり、略奪などが日常化したりする」と書かれて

います。しかしこれらは中国の地方においては全て当てはまるが、大都市では当てはまらない箇

所があります。これら崩壊をもたらす要素は、中国ではどれもこれもとうの昔から存在しており

ただちにそれが共産党政権を終焉に導くわけではありません。

それでは何故2015年を境に、中国にたいする世界の見方は「繁栄論」から「崩壊論」へと180度

転換したのだろうか?

我々民主国家の常識で言えば企業も国も資金が枯渇すれば直ちに倒産する。中国がいくら数字をご

まかしても、国家や企業が破綻する原因は赤字ではなく間違いなく資金ショートです。その意味か

らいって中国の外貨準備高は、ここ3年急激に減少しだした。

2014年に3.6兆ドルあった中国の外貨準備高は2015年実際に中国当局が使える外貨は1兆ドルを

はるかにきっていたとの新聞報道もあります。また2015年の9月、日本国債が中国投資家により

大量売却されたという報道もありました。つまり中国が外国資産を売却するのは資金ショートを

防ぐ為だと思われます。

外貨準備がまだ1兆ドルもあるのに、資金ショートなど起こるはずがない、と思われますが、しか

し中国の借金額は1兆ドルどころではないと言われています。短期債務等を勘案すると、中国の外

貨準備はとっくに枯渇していると推測できます。

日本の一部の経済評論家は中国土地の今までの値上がりは外国企業の投資だと言っているが、まと

もな投資家は個人資産にならない危険な国の土地に投資などしない。投資するなら金融や一部証

券でする、何故なら直ぐ逃げることが出来るからです。

2015年から巨大なキャピタルフライトが起きているのは外国投資家が中国の金融諸品を売り逃げ

しているからです。ドルが枯渇するのも当然なことです。

外国人が危険な中国に投資したのは、基本的に人民元がドルペッグで為替リスクがないためです。

米国で金利2%で調達したお金を、為替が変動しない中国で5%~8%の投資商品に回すと、中ザ

ヤの3%~6%が抜けます。まさに笑いが止まりません。

しかし人民元がドルペッグから乖離していくと中国の金融商品に投資家たちは見向きしなくなりま

す。なぜなら人民元が投資リスクをともなう存在になるからです。だからどんどんキャピタルフラ

イトが起きているのです。

新聞報道によれば国際貿易通貨としての決済額はアジアやアフリカにおいて「円」は「人民元」に

抜かれていると報じられています。しかし長年貿易をやってきた人間として言えますが,円より人

民元の方が信用があるというわけではない、それは人民元がドルペッグしているからです。したが

って人民元が完全な変動通貨、自由通貨になったとき、もう誰も人民元など見向きもしなくなりま

す。

だから中国は国際通貨として認めてもらうために、IMF(国際通貨基金)のSDR(特別引き出し権)

に採用されるように猛烈なロビー活動をしました。結果採用され人民元が国際通貨のお墨付きを

えました。中国は人民元をSDRの構成通貨にして国際化させないと、現在の借金生活を続ける事

が出来ないからです。

しかしなぜ英国とドイツが崩壊寸前の人民元をSDR入りに賛同したのか!また反対している米国

がなぜ否決しなかったのか、賄賂だけの効果とも思えませんが!米国が否決しなかったのは、あ

えてSDR入りを先行させることで中国に通貨政策の改革を迫ったからだと思われます。

いわゆる人民元は資本主義の必要条件をみたす金融市場での自由な取り引きや他の通貨に自由に

両替等など「法の支配」といった要件を満たしていません。中国は各国政府の準備通貨になった

が、資本取引も為替相場も自由化されていません。

中国が国際通貨の必要条件とするこれらの事を達成し、金融機関に政府が介在しないとする資本

主義の要件を満たせることをすれば中国は確実に崩壊します。中国は共産党資本主義の矛盾にま

だ気が付いていない。もしこれらの事をしなければ世界経済への影響はほとんどありません。

米国もおそらくこのことをよくわかっていて、腹の中で笑っていたと思われます。

人民元は「ドルとユーロとの3極をになう通貨になった」「中国が経済強国になったことを世界

が認めた」など鼻高々ですが、米国は「米ドルの地位を脅かす」ことなど100%あり得ないと安

心しています。それよりも巨額な不良債権を抱える中国経済の危険性に米国は警笛を鳴らしてい

ますし、また国際決済銀行(BIS)が「中国は3年以内に金融危機に陥るリスクがたかまった」と

言っています。

いずれにしても中国は人民元がドル、ユーロ、円、ポンドに続く5番目の「国際通貨」になって事

で、逆に上記の共産党資本主義の矛盾を解決する手段を失くしました。中国は自分の首を自分で絞

めたのです。国際経済の知識と経験のない中国の悲劇です。中国はやっぱり中国です。」

以上

これを読めば、日本の経済評論家(机上の空論で経験がない)の認識の甘さが残念です。 

次回はまた掲載します。

かしこ