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『むずむず脚症候群』について

2015-06-19 06:51:16 | 医学/医療

むずむず脚症候群=レストレスレッグス症候群(restless legs syndrome、RLS)、英語だと舌を噛みそうな名称である。脚の奥の方がむずむず、ジリジリ・・・、不眠の原因になるから厄介である。いったい原因は何であろうか?

1.遺伝性
2.鉄の欠乏(または代謝異常)=鉄はドーパミンを合成する際に働く酵素にとって欠かすことのできない物質です。
3.脳内のドパミン神経機能障害=ドパミンの不足は、運動や感覚の過剰な興奮(動き)につながります。
などが関与している可能性が示唆されております。

鉄欠乏性貧血が原因で鉄剤を内服あるいは注射することで、この“むずむず脚”も治れば万事OK、言うことはないのですが・・・。
血清フェリチン値を適正値に改善することがコツだそうです。

予防としては、禁煙/節酒/カフェイン控えめを心がけましょう。抗うつ薬や睡眠導入剤などメンタル系作用薬を内服中の方は主治医と相談するべし。

さて、むずむず脚に漢方はどうか!? が私的なテーマなのですが・・・、抑肝散(よくかんさん)とか芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)が効けば御の字ですが・・・(?) 当帰飲子(とうきいんし)が良いという意見もありますが、さてどうなのしょう?中医学的には『陰虚内風を治療する』というそうですが、不勉強で詳細不明です(-_-;)

主に使われる西洋薬は、パーキンソン病の治療薬であるメネシット(カルビドパ/レボドパ合剤)で、これは脳神経に指令を伝えるドーパミンという物質の働きを改善する薬の一つです。抗てんかん薬であるランドセン(クロナゼパム)をさらに用いることもあるようです。
ちなみに安易に睡眠導入剤や抗ウツ薬を服用すると、むずむず感が解消されないまま眠気だけがどんどん増し、症状を悪化させる可能性もあるそうです。

中等症以上のレストレスレッグス症候群治療薬としてレグナイト300mg錠を1日1回夕食後に2錠(服用時間が非常に重要!)があります。興奮性神経伝達物質の遊離を抑制することで、足の異常感覚を抑えるものと考えられます。(一般名はガバペンチン エナカルビル) 使用経験がありませんので実感もありません。お困りの方は、睡眠障害専門外来、メンタルクリニックあるいは神経内科にご相談されますように。


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