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教師は聖職者か労働者か

2014年04月21日 09時40分36秒 | キャリア支援
担任の入学式欠席 
問われた「教師は聖職者か労働者か」

産経新聞
2014年4月19日(土)20:03
 
教え子と自分の子供の入学式と、
どちらを優先させるべきだったのか-。
埼玉県立高校の50代の女性教諭が今月8日、
長男の高校入学式に出席するため、
勤務先の高校の入学式を欠席したことがネットで激論を呼んでいる。
女性教諭は新1年生の担任だった。
ネットでは女性教諭を擁護する声が優勢のようだが、
議論の行方は…。

女性教諭は入学式前に、長男の入学式に出席する意向を勤務先の高校に説明し、
休暇を認められた。入学式当日、受け持ちの新1年生には
女性教諭が事前に用意した「大切な日に担任として皆さんに
会うことができないことをおわびします」などとする文書が配られた。

これをいち早く報じたのは地元紙。
女性教諭が欠席した入学式に来賓で出席した県議の
「担任の自覚、教師の倫理観が欠如している。
欠席理由を聞いた新入生たちの気持ちを考えないのか。
校長の管理責任も問われる」とのコメントが掲載されると、
ネット上で議論が沸騰した。

分かれる価値観
ブロガーのイケダハヤトさんは「別に新入生も
『へー、担任の先生のお子さんも、今日入学式なんだ。
子どもいるんだね』で終わる話でしょう。
次の日からは普通に授業が始まるわけですし、
初日にいようがいまいが、それが大
問題になるとは到底思えません」と書き込んだ。

他にも「仕事より家庭大事にするのが当たり前だと思うんだが」
「一生に一度の息子の入学式のために休んだら非難されるのか。
教師というのはブラックですなぁ」(掲示板)と、
教諭擁護派の意見が相次いだ。

一方で「教員としては担当する学校のことを第一優先に考えるのが当たり前で義務。
(教え子を)ほっといてどうするの?」
「個人主義の時代だなぁ」(同)といった
手厳しい批判も散見された。

本紙が16日付「主張」で「教師が優先すべきは何か」と題し、
「入学式は先生と生徒の出会いの場である。
担任教師にとって特別な日ではないのか」
「『私』を抑え『公』を優先すべきときがあることを
身をもって教えることも教師の仕事であるはずだ」と訴えると、
MSN産経ニュース掲載版にツイッターで
900件を超えるコメントが付き、やはり賛否は割れた。

ヤフーの意識調査では17日正午現在、
担任が「自分の子供の行事」を理由に
学校行事を欠席することについて「問題だと思う」が43.6%、
「問題だと思わない」が48.6%と、容認派がやや優勢。
総じて、学校の教師は「聖職者」なのか
「労働者」なのかが問われる展開で、
ネット上では“労働者派”がやや数的には上回っている。

息子の気持ちは?
「世の中のほぼ全ての先生は家庭より公務を優先しているので、
一部の先生の行動で公立高校の先生が
十把ひとからげに言われちゃうのは気の毒」(ツイッター)。
そんな声に現場の実情がにじむ。
「高校生にもなって親が参列するとは情けない。
だからひ弱な人間が存在するのだ」(同)。
そう一喝する人もいる。

「息子(うわっ、母ちゃん来なくていいって言ったのに…)」

これは女性教諭の長男の心中を察した掲示板の書き込みだ。
実際はともかく、「息子への愛情の
あまり問題を起こした母親」の面影がちらつくことが、
この話題への関心を深めているのかもしれない。(溝)

【用語解説】担任の入学式欠席
埼玉県教委によると、今回判明した女性教諭の他にも同じ理由で
勤務先を欠席した高校教諭が今年3人いたことが確認された。
県教委には女性教諭の欠席について
15日昼までに147件の意見が寄せられ、
うち44%が女性教諭に理解を示し、
33%が校長・教育長への批判で、
女性教諭への批判は23%だった。
県教委では、欠席した教諭らの処分は
検討していないという。


http://news.goo.ne.jp/article/sankei/nation/snk20140419505.htmlより

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