個人のドラマ

2010-07-11 01:33:08 | Weblog
母親は今となっちゃそこらへんのおばあちゃんと変わりない姿をしていて、ちょっと性質的にはクセがかなり強いと思われる人物だが、そんな母には母親の前に一人の人としての人生のドラマがあった。

綺麗な叔母さんの家にいたときだった。
タンスの整理をしているおばあちゃんに呼ばれた。
おばあちゃん 「叔母さんの昔若かった時の写真があるけど、みる?」
ぶっちゃけ、叔母さんの過去の写真に私はそれほど興味がなかった。でも、進めてるおばあちゃんの目元がなんだかちょっとあったかい感じがしたので、その雰囲気を壊さず写真を見ることにした。
叔母さん達がみんな20代前後だったりの写真で、なんだか不思議な感じがした。
顔はそれほど変わらないが、皺がなかったり、着ている服が古かったり、笑っている姿がすごく無邪気のような感じだったりしていて、なんだか叔母さんの秘密の時間を除いてるようでワクワクした。もしかしたら、母親の写真もあるかもって思って数枚の写真をみるんだけど、母親の顔らしきものが見当たらない。
私 「おばあちゃん!ママの写真はないの?」
おばあちゃん 「少ないけど、あるはずだよ。」
私 「どれ?」
おばあちゃんは私が渡した写真をパラパラとめくり、一枚目の写真を渡してきた。
うわっ!よくみたら確かにそれは母親の顔だったのだ。
私がいっつもお母さんはおデブおデブと思っていた母とは大違いで、写真の中の母は栄養失調なんじゃないかっていうくらい細身だった。へぇ~昔はガリガリだったんだ・・・なんであんなに太ったんだろう・・・普段の母親の大きく子供のようにキラキラ光ってる目が写真の中にはなかった。その目にはひどく疲れてるような怒ってるような悲しいようなそんな感じがして私はなんだか今の姿の母親に出会えてよかったと思った。
私 「昔、ママってガリガリだったんだね~てっきり今と同じおデブかと思ってた。もう大丈夫。また自分で探すから。」
と言って私はまた写真をおばあちゃんから渡してもらった。
ガリガリの母親の昔の写真を見ながら、なんだか私は変な気持だった。
私 「ママって随分と変わったんだねー」
おばあちゃん 「そうだね。でも、昔のママは本当に綺麗だったのよ。」
へ?あの母親が綺麗?ないない!あり得ない!
そもそも、誰もいまだに母親の顔を綺麗と褒めたのをきいたことがなくてその慣れない言葉にかなりびっくりした。
私 「おばあちゃん。私のことよく可愛いって言ってくれるよねぇ。ママは私と同じ年のときは私より可愛かったの?」
おばあちゃん 「そうだねー」
ショック!!!ってか、おばあちゃんは私がかわいんじゃないのか!!!
ゆっくり母親の顔を探しながら見てる写真の中にあまりにも綺麗な人が映っている写真が一枚出てきて私は思わず母親の顔をさがす手をとめた。すげー綺麗ーすごくおしとやかで上品で静かな雰囲気が写真の中からぷんぷん漂うのだ。私から見てそれは20代半ばの女の人で上品に髪をまとめ、唇を閉じていて、カメラのレンズをとても静かに眺めてる様子だった。
私 「おばあちゃん!この人ちょー綺麗!!!これって綺麗な叔母さん????・・・似てないよね?誰????」
おばあちゃん 「あんたのママだよ。(笑)」
ええええええええええええええええ???
どこが?どこが?何一つ母親の顔のパーツの名残がないっ!!!
おばあちゃん見間違えてるんじゃないのか!
私は写真をじーっとじーーーーーーーーーーーーーーっと眺めた。なにか一つでもいい。今の母との共通点探しだ。今の母親はまるでピエロっぽいイメージだったし、なんだか下品だったし、女性らしさとは無縁だったし、なのに写真の中の女の人はとても物静かそうだし、すごく上品そうなのだ。よくよく見ると薄い唇が・・・・よくよく見ると目の艶はまったく違うが目の形が母親に似ていた。ああぁ・・・ママの若いときの顔だ・・・・
多分、その写真が母親であることを確認したときの私の口は空いていたと思う・・・あまりの驚きとあまりの発見に。
私 「ママ、綺麗だね。綺麗な叔母さんよりも本当綺麗・・・」
おばあちゃん 「兄弟の中でもあなたのママが一番綺麗だったのよ。」
顔が綺麗とかよりも、とにかく雰囲気のある美しい母親の姿だった。
ちなみに私は綺麗なときの母親にも、その後の母親にも似ていない。
あと、私は子供のまるまるさをかわいいと言ってくれてる言葉を容姿の可愛さの意味としてとらえ間違えてたナルシスト子供だった。

サーカス叔母さんに写真をみたことをこっそり夜寝る前に話した。
私 「私ね、叔母さん達の昔の写真みたことがあるよ。」
サーカス叔母さん 「そう。どうだった?私、昔はもっと綺麗だったでしょ!?」
私 「・・・いや、叔母さんは昔っから化粧が濃いんだねーすぐわかった。」
サーカス叔母さん 「あははは」
私 「でね、一番びっくりしたのがママの写真なんだよね。全然今と違うの。」
サーカス叔母さん 「ママ、綺麗だったでしょ?」
私 「うんうん。びっくりした。ねね、叔母さん昔のママってどんな感じだったの?すごいガリガリのときの写真もあったんだよね。」
サーカス叔母さん 「聞きたい?」
私 「うんうん。」
横になっていたサーカス叔母さんがムクっと起き上がり、悪戯の計画を立てようとしてる子供のような目をしてニンマリと私の顔をみていた。サーカス叔母さんは母親と同じキムの家計で母親と同じ父親なのだ。そのせいもあってか、叔母さん達の中で一番顔のパーツが母に似ていて特にギラギラ子供みたく光っているような目の艶感は母親の眼差しなんじゃないかとクラっと子供ながら錯覚に陥る事が時々あるくらいだった。ただ、サーカス叔母さんの目の方がまっすぐで怖いくらいとても力強い。メイクのせいかもしれないけど・・・
サーカス叔母さんは懐かしそうに昔の話をしだした。

学生の頃の母はサーカス叔母さんからみたら、つかみ所のないくらい無口で謎の人物だったらしい。サーカス叔母さんは当時男の学生と遊ぶのがブームで社交的過ぎるくらい社交的で夜中に親の目を盗んでは男友達と遊びに出掛けては親に叱られてばかりだったらしい。そんなある日、学校の先生がサーカス叔母さんに詩を書いてくるように宿題を出す。タイトルはなんでもいいから自分で詩を書いてきなさいと。サーカスの叔母さんは文章が苦手だったらしく、宿題をどうこなすか思い悩むのである。悩みつつ、しっかり遊んではいたので、宿題の提出日は近づき、日に日に焦り出すのである。そこでサーカス叔母さんは勝手に母親の部屋に入って行き母親の日記帳をめくる。実は好奇心旺盛なサーカス叔母さんは母親の許可なしに母親の日記帳を読む常連客だったのだ。母親の文章の才能はすごかったらしい。で、たまたま母親の日記帳に書かれた(間違ってるかもしれないが)「秋」というタイトルの詩を見つけて、サーカス叔母さんは良心を痛めつつその詩をノートに書きうつして学校の先生に提出するのである。で、サーカス叔母さんが母親の日記から無断で書き写して提出したその「秋」という詩は学校で非常に評価が高く学校の新聞に載ってしまうわけなのだ。サーカス叔母さんと同じ学校に通っていた母親は学校新聞に自分が密かに日記に書きこんだ詩が妹の名前で乗った事にかなり怒るのだ。サーカス叔母さんはかなり母親に謝るんだけど、母親は怒って泣きわけきながら、自分の日記をサーカス叔母さんの前でビリビリに破って捨てることになるのだ。

私 「・・・叔母さんあんまりだよ・・・」
サーカス叔母さん 「当時はまさか詩が評価されて学校新聞に載るなんて考えてもなかったよ。あなたのお母さんも今まで書きこんだ日記まで捨てるとは思わなかったし、私も悪いけどお姉さんもやり過ぎだと思って理解できなかったの。今考えてみれば、あんなデリケートな時期に無神経過ぎたんだよねー私が。でも、本当素晴らしい文章ばかりだったのよ。今のあんたのお母さんじゃ考えられないだろうけど、昔は自尊心が高くてロマンチストの塊だったのよ。怒ると嫌な性格だったけど。」
また、意外な母親を見つけるのである。自尊心高く文才豊かで怒ると自暴自棄になっちゃう母親の青春を。
ふと、私に日記を書かせる習性を叔母さん達が教育したのは母親のようなロマンチックな文章が私が書けると思って期待してからだったのかなと今でもよぎる。

20代半ばになって母親と話をしていた。
私 「ママも今まで生きてきてるうちに恋愛くらいしたでしょ?」
母 「恋愛ねぇ」
私 「若いときはどんな人と付き合ったの?今でも心に実は残ってる人とかいる?」
母 「異性と初めて付き合ったのは20前半だったの。で、すごくエリートの人でハンサムで仕事も出来てとってもいい人だったの。あとから別れる原因になったけど、妻子持ちの人だったの。」
私 「え?だまされてたの?」
母 「だまされてるというか、付き合おうって言われて相手が妻子を持ってるなんてまったく考えなかったのね。今、考えてみれば私はその人の家もどこか知らなかったし、連絡先も知らなかったんだよね。常に連絡は相手からでね。」
私 「年上が好きだったの?」
母 「そうね、同じ年齢の人とかがどうも幼児っぽくてまったく恋愛対象にならなかったの。」
私 「今じゃ十分ママも幼児的なのに。。。」
母 「昔は男の人は大人っぽい雰囲気が好きだったの。」
私 「へぇ~モテた?」
母 「モテたわよ。」
私 「想像つかない・・」
母 「一回ね、ある若い男に線路に連れ込まれて、俺のこと愛してると言わないなら、ここでお前と死ぬって言われてすごい怖い思いをしたことがあったの。」
すげーストーカ付きのモテっぷりか・・・・
私 「で、言ったの?」
母 「言ったよ。じゃないと自分が危ないんだもん。」
私 「言ってどうしたの?」
母 「男の人が手を離した隙に死ぬ気で走って逃げたの。」
私 「こわっ・・・。なんかまともな恋愛してないの?相思相愛というかそんな感じの。」
母 「軍隊にいたときに可愛がってくれてた軍のちょっとエライ人がいたんだけど、その人がとても好きだったの。」
私 「好きだったなら、なんでその人と結婚しなかったの?片思い?」
母 「いや、その人には病気で先の長くない寝たきりの奥さんがいてね。その奥さんがなくなったら、正式に結婚もしようと言われたけど、なんだか奥さんが早く死ぬのを待っているような自分の立場が嫌で仕事を突然辞めてその人から離れたの。」
なんだか、切ないような悪趣味のような母親によってたかる妻子持ちの男といい、そんな人に事情を知らないだろうがなんだろうが心を惹かれる母親といい私には理解できない世界だった。
母 「今考えてみれば、奥さんの事で悩んでないで結婚しちゃえばよかったわ(笑)その人ね、あとからきいたらものすごく偉くなっていて金持ちになったんだよねぇ~」
私 「本当だよ。もったいない。」
母 「昔の私の写真みたことある?昔はみんなにすごく目が寂しそうって言われてたのよ。想像できないだろうけど。」
私 「あぁ、あるよ。綺麗だった。私がママの昔の容姿だったらすげー男と遊びまくっていっぱい金づるの男掴んでたよ。」
母 「あなたはあなたでかわいいわよ。」
私 「はぁ~韓国のコトワザあるでしょ。ハリネズミも自分の子供の毛はサラサラで柔らかいって言う。(どんな親も自分の子供が一番優れていると思いこむ親馬鹿っぷりを表現したコトワザ)ママのその褒め言葉にどれだけ私が勘違いばかりした幼少時代を送ったものか。。。
もう、オヤジもいないんだし、愛を確かめるついでに玉の輿でも狙ってその軍の時代の偉い人にもう一回アタックしてみたら?金持ちの義理の父親大歓迎だよ!」
母 「できる訳ないでしょ!昔とはこんなに変わったのに。向こうがたまげるわ。つまらないこと言ってないでとっとと寝なさい。」
母親は今さらどうでもいいとか、もうはるか昔の事だからとか、そんなことを言わなかった。
昔の姿と変わった自分をみられる事を恥ずかしがってるように感じた。
「あぁ~切ないババァ~」と私は思った。





一時的、持続的

2010-07-10 13:36:07 | Weblog
こないだ生理になり昼に会社を早退して家に戻った。
会社の同僚Kさんの会話を思い出して、「別に生理って病気じゃないのになんでこう私って普通に過ごせないんだろう・・・」と思った。

同僚Kさんは今お腹に子供がいてもずっと会社に通い続けている。いくらデスクワークとは言え、仕事の業務に必ず書類がミッチリ入ったデカイファイルの出し入れが多く、それは妊娠していない私ですらちょっと力みながら高い棚、低い棚に手を伸ばしながらやる業務で、メンドイ業務なのだ。その業務を少し膨らんだお腹をした同僚Kさんがやっている所をみてるとなんだかこっちまでハラハラドキドキしちゃって、「子供が出てきちゃう・・・」と思う。だからって代わりに業務をやってあげることはなく私は「あんまり無理しないようにネ!」と軽く言葉を投げかける。同僚Kは「大丈夫。体動かす方が好きだし。」とニッコリ返してくれるのだ。いやぁタフだなぁ~私は別に今自分が妊娠してるわけじゃなくても前向きに出た腹が邪魔でついついデカイファイルを全部窓の外に投げたくなるくらいイライラすることがしょっちゅうだと言うのに・・・
で、仕事中に電車の中で妊婦や年寄に席を譲ってくれる人はどんな人だ!?という話題に火がついた。私はテレビで仕入れた情報をみんなに披露した。
私 「テレビでみたんだけど、妊婦さんに席を譲ってくれる人って若い男の人が多いらしいよ。若い人って言っても結婚して日が浅く小さい子供がいそうな人ね。」
みんながへぇ~と並べる。
同僚K 「あ、でもそれそうかもね。あとOLの未婚の人も結構譲ってくれたりするんだよね。」
へぇ~
同僚K 「こないだ親子っぽい人が前に座っていて、私が立っていたのね。そしたら、その娘さんらしき人が どうぞ といいながら、席を譲ってくれようとしたら、お母さんが止めて娘さんに 別に妊婦は病気じゃないんだからイイノヨ と言ってておばちゃん~~~~こわ~~~いと思った。」
周りがひど~いと並べた。
しかし、私はぶっちゃけそのおばちゃんの言葉に感心したのだ。あ!そっか!妊婦は病気じゃないのは確かだわ!って・・・
ただ、それを言葉にして出してしまった事には正しいわ!と共感は出来なかったが、その言葉を吐き出してくれていなきゃ私はこの話題でなるほど~って思うこともなかったことだと思う。そのおばちゃんも娘さんを妊娠してお腹が大きかった時代があっただろうに。多分私の勝手な予想だとおばちゃんはわざわざ席を譲ってもらうことが「別に病気じゃないのに。。」と思えて嫌だったとか、もしくはしんどくて座りたかった自分の心境とは正反対に席を譲ってくれるような人に出会わなかったから、ちょっとそんな世の中に腹を立て親切心を忘れちゃったのかも知れないと勝手に推測してみた。
みんなはそのおばちゃんの話題から、やーだおばちゃんって本当強烈だよねぇ~って強烈おばちゃん話題に変わり、私は内心「多分私もそういう強烈なおばちゃんの素質ならあるわよ・・・」と答え、強烈おばちゃんの話題には参加せず仕事に集中した。

生理痛で早退はしたもののその日は飲んだ薬がよくきいたのか、ひぃひぃ唸ることはなくだるいだけで、私はすぐに寝た。痛い時、考えてもしょうがないテーマが頭に巡る時、面倒くさいときは寝るに限る。少し体も頭もリセットされるような気がするのだ。
起きてすぐテレビのリモコンを手に持ち、テレビの電源を入れた。
今年、プーさんのお父さんから送ってもらったテレビが最近の私とプーさんのブームであまりテレビを見なかった私とプーさんはすっかりテレビっこになってしまったのだ。
家に着いたら、テレビ!
ご飯を食べる時も!
食器を洗うときも!
なぜかテレビをつけっぱなしにしないではいられなくなった。
つけたテレビの画面を見るとどうも「タルジャの春」という韓国のドラマが流れていた。
おぉおお!懐かしい!韓国語!
私は音声を韓国語に変え、字幕をつけそのドラマをボケーっと眺めてた。
ちょっと前に、チラっと見たことがあるドラマでプーさんに「おもしろそう!恋愛系っぽいのがちょっと残念だわ。」と言って、継続して見なかったドラマがいつの間にか昼間のテレビで流れてるのだった。ほぉ~みとくかと思って集中してテレビの画面を眺めた。で、みてるうちに内容なんかよりも出ている俳優さんがキュートで見入ってしまうわけだ。まぁ~かっわいい~女性的なような空気だったり、鋭い目つきに子供っぽい笑い方になんだかとにかくキュートで仕方がないのだ。やべっ!みんなこんな感じで韓流ファンって増えていくのか!?とちっとはっとする。でもみたいみたい!!!
なんてかわいい子だろう!いやぁありゃ~もうどんな女心もクスグルなぁ!スゲーゾクゾクする!とテンションが上がった頃ドラマが終わった。なのに私のテンションはすげー高いのだ。いやぁ~~~ゾクゾクするわぁ!あれが男の色気かぁ!ありゃ大体の女イチコロだわ!かわいかったなぁ~色々自分の中でハイテンションでキュートな俳優を顔を思い出してる一瞬嫌気が刺してきた。男が彼女がいるにも関わらず綺麗な女に目が行ってしまう心理はこれなのか・・・と思う。
綺麗というのはなんて得な才能なんだろう。
語尾を売る前に顔を画面越しに出した瞬間から世の中の高感度を一気に寄せ集めれるわけなのだ。自分の人柄をアピールする前にただ人にその姿を見せるだけで、人の心をドキドキさせたりワクワクさせたり、何よりもどんな行動も美化されてしまうのだ。ちょっとドジな姿もみっともねぇ~とかじゃなくかっわいい~~~とか、身勝手な仕草も腹が立つよりもヨシヨシって気分にさせるのだ・・・・私を含め世の中の不細工さん達がドジったら、かっわいい~っと思ってくれるよりもどんくせぇやつって思われ、たまに自己主張してわがままを並べりゃ、ヨシヨシどころか今まで何みて生きてきたんだ?自分勝手ぇって嫌われるだけであって、美化される可能性は極めて低い。私の友人ですごく綺麗な子はどこの面接に行っても落ちたことはないと言っていた。。タクシー代をタダにしてくれる運転手さんに出会ったりしてるわけなのだ。私は面接はよく落ちたし、タクシー代を値切ってくれる運転手さんならあったことがあるが、それもほぼ私が強引に同意させた結果であって運転手さんの自らの親切心の値切りは経験は20代の前半のときに稀にあったくらいだ。タダで乗せてくれる運転手さんなんていなかった。
一人で色々綺麗な容姿について考えていたら、「へっ。。。」と力の抜けた笑いが出た。
綺麗な人にドキドキして恋をする?
より美しい子孫を残したい人間の本能なのかな?
あ、でもどっかの国ではとにかく体に肉がたくさんつけばつくほど美人として扱ってくれ、太っていれば太っているほどモテるという話をきいたことがある。
綺麗の基準はその場所、時代によって若干変わるわけなのだ。
そうなると綺麗な人を好む人間の心理というのは豪華なものを手にしたようなそんな見栄のせいなのかな・・・うわっ!わけわかんない!こんな事をムキになって考えてる私ってスゲー不細工さが際立って嫌だ!でも、もしかしたらビジネスチャンスに繋がるかも・・・・うわっ!貧乏くせぇ!やーめーた!
で、わけわかんないしバカバカしいから、考えるのを辞めたら、昨夜テレビっ子の私はまた引き続き私が中途半端に投げ出した疑問に近い番組がやっていた。
美人と個性的な女の子二人をコンビニのレジに立たせると男はどこのレジを利用するかの実験をしてるらしかった。昼間仕事ののランチ時間に訪れた男の人は予想外に美人さんのレジよりも個性的な女性のレジの利用度が高かった。夜は一気にほとんどの男達が美人が立っているレジを利用するのだった。理由は「レジの子がかわいかったから」。で、それ反対バージョンにイケメンと個性的な男の子で女の人の反応の実験をしたところ、女の人たちもイケメンのレジを利用するという結果・・・
男も女も構わず、人間はより美しい姿の人に寄せ付けられるのだ。
相変わらず、帰りの遅いプーさんにテレビの内容を伝えた。
プーさんは玄関で靴を脱ぎながら「昼間は仕事モードだから、あんまり女のチェックをしてないんだよ。」おお!仕事モードのせいで昼間の男達はそうだったのか。そこは男全員がたくましく思える回答だった。やればできるんじゃん!
プー 「仕事が終わった夜の時間だと時間の制限もないしねぇ~そりゃ美人がいたら見るわな」
私 「そんな男あんただけかと思ったら、意外と平均的にそうだったんだよねぇ~みんなチラ見のテクニックが半端じゃないの!びっくりしたわ。ま、何気に女の人を対象に実験したら、女もイケメンレジに流れたけどね。」
プー 「あははお前みたい。」
私 「こうなんで人って綺麗な人を好むんだろうねぇ。綺麗な基準は人が作ってるわけでしょ」
プー「でもその基準は多分そうそう大きくはかわらないと思うよ。太ってても綺麗な人だっているしさ。本能じゃん?」
私 「どんな本能?綺麗な遺伝子を残したい本能?見栄?」
プー 「さー知らないけど、本能的に綺麗かどうか区別してる気がする。たとえば小さい子供に鬼の仮面かぶって出たらおお泣きして怖がるし、綺麗なお姉さんとかにはやたらなつくし。」
私 「確かに幼稚園のときとか、綺麗な先生の方が好きだったりしたわぁーそういや・・・」
なんだか納得したくないプーさんの回答だったが、私が考えを巡られせてる内容より説得力があった。
ドラマを見てそれまでみたことも話したこともない異性の綺麗さにテレビの画面に釘付けになり、少々恋の予感のようなワクワク感を体験した私は恋の感覚ってこの感じに似てたようなぁと思い返していてふとプーさんに質問を投げたくなった。
私 「ねね!もう一つ答えてくれないかな!」
プー「もうなんだよぉ!眠いよぉ!」
私 「恋とさ、愛の違いって何?テレビでみたホステスの女の子は恋は字の下に「心」がつくから下心、愛は字の真ん中に「心」がつくから真心って答えた子がいたんだけど、ほほっと思ったわけよ。プーさんはどう?」
プー「そんなの昔から言われてるじゃん」
私 「・・・え?そうなの!?ま、いいや。だからプーさんはどうなの?師匠答えお願いします!!!」
プー「ん~~~恋は一時的で愛は持続的」
私 「おおおぉおおお!師匠!素晴らしい!ってか、どっかの本のセリフパクって答えたんじゃないよね!?」
プー「色々本読んでたから、無意識にパクっているかもしれないけど。でも、自分で考えて答えたつもり。」
私 「パクったとしても素晴らしいわ。ほほう!ねね!またきいていいかな?」
プー「もう寝てくれよ!面倒くさいよ!俺は明日も仕事だよ!」
私 「もーっ答えてくれよ!なんでもいいからさ!私昔母親に雲はなんで雲なの?虹はなんで虹なの?とか聞くの好きだったんだよぉお!なんでもいいから思ってること答えてくれよ!!!」
プー「俺!マジ寝るからな!!!(怒)」
私 「・・・はい、おやすみ」
私は恋は一時的愛は持続的と答えてくれたプーさんと5年以上付き合っている。
持続してる私たちは愛があるのだ!
私は一時的に韓流ドラマの俳優に恋をしたのだ!それもたったの数十分!
うわっ!すべて謎が解けた!