角砂糖の降らない夜に。

小野大輔さんの出演作品を中心にアニメやイベントの感想を語るブログです。
ネタバレ満載ですのでお気をつけ下さい。

言ノ葉シリーズ感想その6

2016年02月21日 14時12分55秒 | 言ノ葉シリーズ
実は今まで細々と探してこつこつ集めていた「言ノ葉」シリーズ、
先日序章にてに書いたとおり、ようやく書く決意が固まったので、順番に感想を書いていきます。
感想その6の今回は、「言ノ葉ノ世界」(ディスク1)の感想です。

先にストーリーを説明しておくと、「言ノ葉ノ花」とは異なる、一種のパラレルワールドのような世界。
生まれながらに心の声が聴こえる仮原くんは、人を騙し利用して生きてきた。
ある日、心の声と発する声が同じ不思議な人間、藤野と出会う。
いらつきながらも、藤野が惹かれていく仮原くん。そして、クリスマスが近づいたある日…。

これは、どうしようかなーと思っていたけれど、せっかくなので「言ノ葉」シリーズを堪能しようと思い、聴いてみました。
キャストに神谷さんの名前があるとはいえ、メインは三木眞さんと平川さん。三木眞さん×平川さん。
三木眞さん久しぶりだなー!久々にちゃんと聞いたら、私が好きな声優さんの1人Sさんに似ててびっくり。
こんな声でしたっけ?でも、Sさんの演じるキャラとイメージがぴったりなので脳内では仮原くんはその姿です。
(なんのこっちゃさっぱりわからないですね)
そいで平川さん…。平川さんはちょくちょく乙女ゲームで遭遇しているのですが、どうにも担当するキャラが私の好みではなくて
真剣におとしたことがなくて…だって優しい人、丁寧な人、だけど実は裏があったり、、みたいなキャラでさー
私の萌えゾーンではないのだよぉー平川さんの声のイメージにはあってるけどね。敬語。
そんな感じですが、「花」とはカップルの関係性もまったく違うようなので、とても楽しみです。


↓↓作品と出会った経緯的なものと、作品の紹介と、今後感想を書くぞっていう決意表明みたいなもの
言ノ葉シリーズ(序章)

↓↓これまでの感想記事はこちら
言ノ葉シリーズ感想その1 (ドラマCD「言ノ葉ノ花」前半)
言ノ葉シリーズ感想その2 (ドラマCD「言ノ葉ノ花」後半)
言ノ葉シリーズ感想その3 (ドラマCD「言ノ葉ノ花」の特典フリートークCD「落花流水」)
言ノ葉シリーズ感想その4 (ドラマCD「言ノ葉日和」)
言ノ葉シリーズ感想その5 (ドラマCD「言ノ葉ノ休日」)


以下、注意事項。
*あえて色々なリミッターを外して書きますので暴走しています
*がっつりネタバレしています
*さすがに長編作品なので好きなシーンのみに絞って書くので、話がつながっていないかもです
*思い出しながら書いているのでセリフな一言一句同じではありません、ニュアンスを感じ取ってください
*役の名前と声優さんの名前が混在しています
*男性同士の恋愛です

OKですか?






以下、仮原くん(CV:三木眞一郎)のセリフ「緑字」、モノローグ 緑字、藤野(CV:平川大輔)のセリフ「茶色字」、藤野の心の声 (茶色字)、 占い師(CV:神谷浩史)のセリフ 「赤字」、心の声 (赤字)


仮原くん、冒頭から性格わるい!知ってたけど…!
麻雀で荒稼ぎ、孤独な老人に近づいて遺産をゆずってもらったり、占い師の客の本音をバラして営業妨害したり。
…レビューで聞いてたよりはクズじゃないと思うのだけど…。
道でぶつかりかけた相手、藤野は、心の声と発する言葉が同じで、でも考えてから口にするから一瞬遅れて聴こえる2つの声。
輪唱。カノン。
そこでカノンが思い浮かぶあたり、仮原くんは意外と心はきれいなのかも、と思う。
てか藤野はいかにも平川さん!て感じ。
丁寧で、穏やかで、敬語で…でもどうにもうさんくさいとか疑ってしまうのは乙女ゲームのやりすぎでしょうか。
私は汚れてますか?

それにしても…仮原くん、占い師に対して腹立つんだけど!追い出そうとしたり、土下座させようとしたり!
そして、実は占い師は橋の下で段ボールの家に住んでるって…えぇ!?
どゆこと!!!???
そして占い師の心の声が聴こえる…。か、神谷さーんっ!なんつートーンを発するのですか…!闇が…見えるよ…
(いやだ…冗談じゃない…) 「お願い、します」 (くそ、くそ…!悔しい…悔しい…っ!!)
てゆーか土下座って。なんなのほんとクズだな仮原くん。
そして今回の神谷さんはローやリヴァイのような低めのお声です。そこまで低くはないけど。
(しかも雑貨屋、とか呼ぶんだよね…ローだわ。)
声に張りもありません。心がすさんでる…失意のどん底にいる声。つらい。

なお、仮原くんは25歳。三木眞さんボイスで25歳はちょっと…。
これは気にしないことにしよう、明らかに声がもっと落ち着いてるから!
疑いを知らない素直すぎる藤野にいらつきつつ興味をもつ仮原くん。
そいで、なんで抱くのかさっぱりわからん!展開がわかんないよーぉ!
でもでも、「無理すんなよ」がやさしいーっ!
そして平川さんの喘ぎ声、高いなー…これは確実に受だわ。
「言えるじゃん、素直でかわいいじゃん」とか、意外と仮原くんの言い方が好きかもー!
まさにツンデレ、やんちゃ系。私、こういう子好きです。ほっとけないです!!!

いつのまにやらお風呂一緒に入ってる、だと?
これ付き合ってる?どゆこと?序盤からあますぎなんですけどー!!(#`皿´)
「銃は転がってるだけじゃ誰も傷つけません。あのとき私は引き金を引いてしまったんです。」
自分を責める藤野のセリフ。深い。
……あれ?お風呂でエッチは?そーゆー流れじゃないのね?まじめトーンでした。
お風呂上りは、クリスマスはチキンとケーキ!と盛り上がる仮原くん。
家がのっかてるの、砂糖でできたサンタとビニールでできた食べれないモミの木ののってるやつ!って。
かわいいな!仮原くん!
三木眞さんの演技、実はあまり知らないのだけど、かわいいじゃーん!!
歌ってと言う仮原くん。なんか言ってって。好きとか愛してるとかセックスしたい、とか。
(好きです) 「好きです、あなたが、好きです」
うを!初めて平川さんにきゅんときたー!
これはクるかもねー。心で、言葉で、カノンのように同じメロディが奏でられたら、、くせになるかも。

パーティー会場で藤野の元カレ?を殴る仮原くん。
金づる扱いして怒っちゃったみたい。こういう真っ直ぐな人は好きですわ。まさに哉太!あ、言っちゃった!
「どうしてそんなに怒るんです?」  そんなこともわかんねぇのか!!
そして無理矢理抱く仮原くん!
してやってた、好きって言ってやったって……ああああああ本当は好きなんでしょ仮原くん!
伝える前にそんなこと言っちゃだめよーー!
「もっといやらしく啼いて~俺を興奮させてよ~」
悪い顔!てか自分が藤野さんを傷つけたってあんまり自覚ないのね…。ゆがんでる…。しかし好きだ!
そいで藤野さんは淫乱だな…。
イヤとか言いつつ結局内心求めて気持ちいいってよがってるんだから、無理矢理じゃないな、これ。
快楽で死ねたらいい。
藤野の中で暮らしたい。藤野を自分のものにしたいんじゃない、藤野のものになりたいんだ。

…仮原くーーーん!この子の闇も、深いのね。傷ついているのね。
ほっとけない。性格悪いけど、でも、本当は傷ついている仮腹くんだから、憎みきれないのね…。

翌朝。藤野の存在を否定しいつも1人きりだ、と言う占い師。もちろん死ネタじゃないから嘘。
そして取り合わない仮原くんの反応に、確信する。
(やっぱりだ…この男は聞いてる。心の声を。)
「え?」と聞き返す仮原くんに、10年前まで心の声が聴こえてたと告げる占い師。でも、今はもう聴こえない。
自分以外にも聴こえる人間がいることに動揺し否定しようとする仮原くんに、占い師の容赦ない声が続く。
自分が特別じゃないなら、自分以外の人間を見下し、踏みつける理由がなくなるからな。と。
動揺した仮原くんが倒した占い師の机から落ちたのは、壊れた携帯電話。
そして占い師の名前は『あきむらかずよ』。
「君は不幸になる、僕と同じ未来だ、僕は道を誤った…
 遠くへ行きたいと思った、なにもかも拒絶した、誰も自分を理解するなどできないと思った、
 大切な人を傷つけた、信じることができなくて、そして失った。」

余村さーーん!!
BGMも言ノ葉ノ花じゃん!気づいてたけど、占い師出るシーンはそうだよね!
「あき」むらかず「よ」→「よ」むらかず「あき」。
そう、これは、もしも長谷部と別れていたらという世界なのです…。もちろん別人設定、なのだけれど。
(占い師のお話は、ディスク2の感想にて熱く語るので今回はこのくらいで)

ムリヤリ抱いた藤野へメールを送り、返信を待つ仮原くん。
携帯電話をにぎりしめ着信を待つ自分の姿に、携帯電話を握りしめてた占い師がよぎる。
今の自分のように、“誰か”と言葉をかわしたのかなって…。
仲直りしたい仮原くん。ついでに、自分ももらってくれたらいい
少しひねくれた年下攻、かわいいのう…(*´∇`*)
藤野さんの勤める大学に行き、謝る仮原くん、懇願する仮原くん、だけど………怖い、と藤野の心が告げる。
仮原くんの好きは、届かない。
心の声なんて聴きたくもない、けど、それさえも思い通りにならない…
「もういい…いいから、もうやめてくれ!!」
「わかった、あんたの気持ちはわかったから。」

「待ってください!」
「ここで別れよ。それでいいんだろ?」 ふるえる息遣い…この人も神だ!
「でも君…ふるえて」
「ほぉっておいてくれ!こっちに来るな!」
心の声が聴こえることを呪う仮原くん。
今の藤野も、幼い頃の母親も、心の中では詫びるような言葉を発するから、期待してしまう。そして裏切られる。
世界のすみずみまで汚いものならよかったのに。
なのにいつも、世界は気まぐれに美しい。

このフレーズ、好きです。だから、傷ついても生きていたいと思ってしまう。希望を、信じてしまう。
「待ってください、話をさせてください!」
「もういいっていってるだろ!」
「どうして逃げたりするんですかっ」
あんたの心の声がきこえるからだ!
…っあんたの心の声を聴くのが怖い、本当の気持ちを聴くのが怖い…!」

泣かないで…仮原くん泣かないで…!三木眞さんすごい…怯えが伝わってくる。泣きそう…!
「だったら、ちゃんと聞いてください!!」
二人で泣く。藤野は、仮原のスキを信じたのにと、泣く。仮原くんは占い師のように愛する人を失うことに怯え、泣く。
謝る仮原くんに、言葉にできるのは、行動に移せるのは、余村さんよりいいなぁと思ってしまう。花はもどかしかったから。
泣いて、ゆるしてくれと、好きと言ってと、嘘でもいいからと、懇願する仮原くんに、 「好きです」 (私は君が好きです)
そして流れるカノン。素晴らしい演出!

ここ、このカップルの話で一番好きなシーンでした。


とりあえず感想その6はこのへんで。
「世界」は、心の声が聴こえ悪用しずるく生きてきた年下攻が、奇跡的なほどに優しく素直な年上受(ゲイ)と出会い
大切にしたい人ができて少しずつまっとうな人になっていき、心の声のことも真剣に考えるようになっていくお話。
同シリーズの「花」とは根本的に違う。「花」は声が聞こえることを諦めるように受け入れて一人で生きていたのに対し
「世界」では苦しんでるなりにも心の声を使って逞しく生きていた。中身は結構ダメな人だけど。
恋愛スタンスも、「花」は攻(相手)の想いに導かれて惹かれていき、時に諦めてしまおうとする少し弱い心だったのに対し、
「世界」は攻(自分)自ら興味をもって積極的に迫り、その場でちゃんと言わなければならないとわかってて口にできる。
だからかな。「世界」の方が、切なさは少ないような、気がする。すれ違いも少ないような。
視点(仮原)が比較的精神面で安定しているからかな。ちゃんと行動に移せる強さがあるからかな。
もちろんどちらがどうとかって話ではなくて、聴こえるのが攻側か受側か、そしてその性格によって、
こんなにも展開される世界がかわるんだなって、ただただ感動です。
「言ノ葉」の世界観の深さに改めてハマるね。


↓↓続きの感想記事はこちら
言ノ葉シリーズ感想その7 (ドラマCD「言ノ葉ノ世界」後半)