デンマーク人の食をめぐるライフスタイルに関するレポート、特に、私たち日本の子育て家庭が参考になりそうなことはあるかどうかを調べる、という内容の仕事の流れで、先週、デンマークの一般的な食事を数種類いただきました。
スモーブローとキャロットケーキ。
気に入りました。美味しい。
(そういえば先日ある人から、あなた(←私)から不味いという言葉、あまり聞かないよねと言われ、吹き出しそうになった・・美味しくない時は無口になるだけなんだけど・・笑)
スモーブローは、ライ麦パンなどのハード系のパンの薄切りにいろんな具材をのせるオープンサンドウィッチで、ナイフとフォークでいただきます。
ここに写っているスープは、キャロットジンジャースープ。
日本食に例えると、うーん、自由に具を選べる手巻き寿司??
ちがうなーー
やっぱり、丼ものかな?
具材は何種類でもいいし、その家庭ごとに好みがありますね。
肉類、サーモン、にしんなどの魚、国内で採れるりんご、ポテト、などがレギュラー。
デンマークは、そもそもカロリーベースで食料自給率300%の国。
外国産の材料はあまり使わないらしいです。
キャロットケーキは、ナッツやドライフルーツをふんだんに入れて焼く人参ケーキで、バターベースのクリームが厚くたっぷりのっています。
デンマークのバターは、でも、うまく表現できないのですが、なぜかあっさりしているので、動物性油脂のまとわりつく感じがないんですね。
美味しい。
酪農国のバターは、本当に美味しい。
ちなみに、デンマーク人は人参を食べない日がないくらい食べるらしい。
伝聞なので定かではありませんが、電車の中で人参をかじっている人もいるとか。
コペンハーゲンに住んでいたことのある友人から聞きました。
このテーマの結論を語るには、ちょっと長くなるので書ききれないのですが、
あらためてわかったことは、食卓は社会を映す鏡だということ。
真似すればいいわけではないかもしれないけれど・・・
○○料理風の「Japanese food」の多彩さ、大好きだけど、
デパ地下を代表とする惣菜やさん、コンビニ、かなり地方に行っても遅くまで開いているレストランチェーン店、便利だけど、
朝ごはんから菓子パンも悪くない?気もするけれど、
デンマーク人の価値観や暮らしを眺めると、本来、人間の生活ってこうかもと思えることがいっぱいある。真似したくなる。
でも、
・自然との共生という概念をどうやって育んでいるか
・家族が共に食事を作って食べることができる社会環境はどういう仕組みで成り立っているか
などの前提を知る必要が出てきて、知れば知るほど、デンマーク人の暮らしのエッセンスを取り入れたくても、そもそも日本では難しいかも・・なんていう結論で、脱力。
無理やりにでも、できることを探すとすれば、
まずは、家族や夫婦が共にキッチンに立てるようなしつらえを工夫し、フードマイレージの低い食品を買うよう努め、簡単に食品を捨てずに、丁寧な暮らしを心がける。
できることはそういうところから。
そんな感じです。
デンマーク、行きたいなー
そういえば20代の頃、仕事とNGOの事務局ボランティアに明け暮れていた頃に、フォルケホイスコーレの現場を見たいなーと思っていたことがあった、ということを思い出しました。
本来的な民主主義が現実に実践できている国。
一朝一夕に「世界一幸福な国」が手に入るわけじゃない。
デンマークの歴史を知ると、岐路に立つたびに選択している方向がすべて、人間を真ん中にして進んできているのです。
大部分、アメリカを真似して生きてきた日本のベクトルは、デンマークをはじめとする北欧とは離れすぎてしまった、というのが現状です。
ある日、スーパー政治家が現れて、そこにポーンと連れて行ってくれるわけじゃない。
いいとか、わるいとか、そういうことではなくて。
私たちの日常のまなざし、行動が選択してきた結果がこの場所なのです。
さて、これからどうするか、ということです。
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