バージニア労働者

アメリカで働くってどんな感じ?アメリカの企業で働く統計アナリストの労働ブログ。アメリカ生活小話や猫も登場。

偽りのメッセージなの?

2011年04月14日 | アメリカ生活

日本といえば3月11日からずっと『とんでもない日々』が続いているが、
このケイエスときたら、被災地で避難している大変な人でもなければ
日本にいて余震または新たな地震に怯える人でもなく、
こうして海外にいて、しかも地震の少ない東海岸にいながら、
どうもこの数日間は気持ちが虚ろだったような気がする。


だからというわけではないのだが、
なんとなくブログを更新する気が全くなく、
人のブログを見て、メールをチェックして返信し、
YouTubeのどうでもいいような、ただ見て何も考えなくていいような動画ばかりを探して見ていた。


私の家ではテレビ番組を衛星放送を使って見るのではなく、もっぱらケーブルだけである。


日本の番組が流れるのはNHKで、しかも英語版。

しかし震災後の2,3週間はTV Japanという
日本のBSで放送されている番組がリアルタイムに観れるチャンネルが無料で放送されていた。

日本人が見ているTV番組そのものが放送されて、リアルタイムに見ることができているなんて
なんだか不思議な空間であった。


4月に入ってからTVJapanは有料($19.99/月)に戻り、そのチャンネルに何も写らなくなった。


前もって『〇月〇日まで無料で放送しています』とテロップが流れていたのでそのことは知っていたが、
いきなり日本が見えなくなった。


まるで私と日本を結ぶ橋を焼かれたようだ。(たまに大げさなケイエス)


私はまだまだ日本の復旧作業やら、原発のことが知りたい。

インターネットとか、NHKの英語版(これは別料金をとられない)でニュースは知ることができるが、
なんとしても母国語で、リアルタイムに日本で起こっていることが聞きたい。


ハニバニに『このチャンネルは今や私のライフラインなんよ』と言って
納得させ、そのTV Japanを購入することになった。


ケーブル料金はハニバニが支払っているから了解がいるのだ。


購入してから気がついたが、あれだけ日本では緊急記者会見とかニュースばかりだったのに
今は普通の番組がたくさん放送されていて、私はなんだか不安になった。


数日前に福島原発事故がチェルノブイリレベルまで達し、レベル7になったと伝えられた。


私の中では、これは前代未聞の大事故だ。


なのに日本では番組は普通に放送されているようで、
ますます「日本、これでええの?大丈夫なん?もっと大騒ぎしよって普通なんじゃない?」と
少々不安になったのである。


もしかしたら日本ではアメリカとは全く違う情報が流れていて
国民が全くパニック状態になっていないからなの?とも考えたぐらいだ。


その原発の情報で、レベル7の話。


「レベル7でもチェルノブイリとは全く別物」
「放射性物質はチェルノブイリの10分の1程度」
「桁はずれの放射能物質を確認」
「新たにレベルを量る標準を見直すべきだという考えも」


もう何を信じていいのかわからない。


日本にお住まいの日本国民は毎日のそんな情報をどう受け止めているのだろう。

もしかしたらもう何も信じなくなったのかもしれないと思うようになってきた。

友人のエムなんて、怒りを通り越して、なんだか妙に冷静だ。


私は復旧作業とか、もしかしたら原発でも明るいニュースが聞けるかもと思い
TVJapanを購入したのに、ニュースは相変わらず暗い。


先が全く見えない。



今年は先が見えない、真冬で真夜中のような年



と私の星(と言うのだろうか)の位置が悪いことを教えてくれたのはここにコメントしてくれるミミさんだったが、

先が全く見えない真冬で真夜中の真っ只中にいるのは私ではなく、
日本国民全体と言って過言ではないだろう。


だからニュースを見るたびになんだか暗い気分になるので、
最近はそのせっかく購入したTVJapanも見てない。


暗い気分になるといえば、

今日本中で日本人による『風評被害』が広まっているそうで。


日本は今『一人じゃないよ』とか、『頑張ろう日本』とか

団結ムードにあるんじゃなかったか。


友人エムが

『福島から避難して来た、というだけで
関東の避難受け入れ先小学校の生徒が離れて行ったと言うんだから』


と教えてくれた。


これは悲しい。



いきなり


『一人じゃないよ』とか『頑張ろう日本』っていう熱いスローガンが


全て偽りのメッセージみたいに聞こえてくる。




地震と津波と原発と、それから風評被害の四重苦で苦しむ東北。

天災こそ人間がコントロールできないが、
風評被害は人間がコントロールできるよ。
だから防ごうよー。


少しでもダメージ失くそうよ。


もう嫌なこと、十分じゃん?






ってなわけで私は日本から遠く離れた東海岸で悶々とした日々を送っていた矢先。


今日、いつものようにIPodを聴きながら仕事をしていたら

ふらりとルイスがやって来て「ケイエス、今何聴きよん?」と私のIPodを見る。

ちょうど山下達郎の『Ride On Time』を聴いていたときだ。





そしてルイスが私にふと尋ねる。









『このおばちゃんは誰?』










もう一生笑いシワが取れなくなったんじゃないかと思うほど笑い転げた。


あの笑い、今の私には必要だったよ、ルイス。


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さて七面鳥の挽肉で作った煮物をパスタで食べた。



「美味しいけどニンジンが一杯ぃぃぃ。」と文句言うハニバニ。
でも本当に美味しいんですよ。パスタ抜きのシチューのまま食べてもGoodです。




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