ならなしとり

外来生物問題を主に扱います。ときどきその他のことも。このブログでは基本的に名無しさんは相手にしませんのであしからず。

モンハン生態学 光蟲の生態を考えてみた

2010-09-22 23:20:45 | モンハン生態学
 久々のモンハン生態学です。本当は1ヶ月に1度のつもりが先月はできず、どうしてこうなったんでしょうね?今回はモンハンで回復アイテムの次に需要が多いであろう光蟲についてです。光蟲は剣士であれば閃光玉に、ガンナー(ボウガン)であればそれに加えて電撃弾の材料になります。ちなみに、P2Gではナルガクルガやティガレックスを始め、多くのモンスターに雷属性の攻撃がダメージを与えやすいので大連続狩猟などで調合分もっていくガンナーはよく見かけますし、リオレウスを相手にするときは閃光玉がないと精神的につらいです(よく飛ぶから)。
この光蟲、閃光玉として使う際は光を放って相手の目をくらますのですが、この時、光蟲は絶命するとされています。つまり、死に際に光を放っているわけですね。これについて考察してみましょう。
死に際に光を放って目をくらませるというのは、おそらく捕食者から仲間を逃すためでしょう。ではどうしてそんな形質が光蟲にあるのでしょう?
ここで光蟲が2倍体(染色体=2n)の生物と仮定してみます。2倍体の生物の場合、自分と同じ遺伝子パターン(血縁度)を同じ両親から生まれた兄弟がもつ確率は1/2です。自分で子供を作った場合は1/2、甥や姪は1/8。子供を作らないまま死んだら、当然自分の遺伝子が残る確率は0。自分が死んで子供を残せないくらいなら兄弟(血縁者)を逃がして子供を作ってくれることに賭けたほうが“遺伝子的に”まし。昆虫なんかだと兄弟も多いですしね。
仮に光蟲がハチやアリのような社会性昆虫であればもう少し説明しやすいです。ハチやアリの場合はオスが半数体(染色体=n)で雌が2倍体(染色体=2n)です。有名なハミルトンの仮説を援用すれば、これらの生物はオスが減数分裂をしないので同じ両親から生まれた場合は血縁度が2倍体の生物より高くなります。めんどくさい計算に興味のある人は「社会性昆虫 血縁度」で調べてもらうとして、結果だけ言うとメスにとって妹の血縁度は3/4に対し娘は1/2。コストが同じなら妹を育てたほうが娘を育てるより“遺伝子的に”お得というわけです。オスの場合は未受精卵から生まれるのでこれはあてはまりません。ですから、働きバチやアリというのはすべてメスです。
アブラムシのようなクローンだったらさらに楽。クローンなので遺伝的に100%同一。
ここまで血縁度に基づいた仮説を立ててみましたが、あまり決定的ではないですね。そもそも前提とした“仲間を逃がすため”が正しいのかわからないし。
しかし、現実の生物における利他的な行動というのは、基本的には血縁度つまり同じ遺伝子パターンを持った確率が高い生物の中で進化しやすいようですね。
できればカプコンさんに次のハンター大全は個々の生物の生態まで網羅していただきたく。

ちなみに梨はいにしえの秘薬の調合分までフルで持っていくチキンハンターです。

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