朝、保育園にこうたろうを送ったとき、
こうたろうよりひとつ上の女の子がやってきて
(このあいだ「結婚したの?」と言ったのとは違う子)
私の手をそっとさわってきた。
私は立っていたので、女の子を見下ろすような格好になり、
「なんだ、なんだ、かわいいな」と思いながら
にこにこしていたら、女の子が顔を上げて言った。
「こうちゃんのお母さんも、爪がももいろなのね。
わたしもなのよ。こうして押すと、白くなるのよ」
私はマニキュアを塗っていないので、
なんのことかと思ったけど、爪から透けて見える肌の色を
そう表現してくれたのだろう。
そうして女の子は、私の爪をきゅっと押した。
ほんとうだ、白くなるね。
そう言いながら、少しのあいだ、その子と
手をさわりあっていた。
顔は知っていたけど、ちゃんと話したのは初めてだった。
こういう女の子の着眼点って、かわいいな。
(それにしても、この時期の女の子って、
お母さんたちの手をそんなに見ているものなのか。)
久し振りに聞いた「ももいろ」という言葉の響きが、
とってもいいなあ、日本語ってうつくしいなあ、と
気分の良い朝でした。
こうたろうよりひとつ上の女の子がやってきて
(このあいだ「結婚したの?」と言ったのとは違う子)
私の手をそっとさわってきた。
私は立っていたので、女の子を見下ろすような格好になり、
「なんだ、なんだ、かわいいな」と思いながら
にこにこしていたら、女の子が顔を上げて言った。
「こうちゃんのお母さんも、爪がももいろなのね。
わたしもなのよ。こうして押すと、白くなるのよ」
私はマニキュアを塗っていないので、
なんのことかと思ったけど、爪から透けて見える肌の色を
そう表現してくれたのだろう。
そうして女の子は、私の爪をきゅっと押した。
ほんとうだ、白くなるね。
そう言いながら、少しのあいだ、その子と
手をさわりあっていた。
顔は知っていたけど、ちゃんと話したのは初めてだった。
こういう女の子の着眼点って、かわいいな。
(それにしても、この時期の女の子って、
お母さんたちの手をそんなに見ているものなのか。)
久し振りに聞いた「ももいろ」という言葉の響きが、
とってもいいなあ、日本語ってうつくしいなあ、と
気分の良い朝でした。