***まゆ・ろぐ***

日々思いついたことを徒然なるままに。

居場所。

2024-05-15 | Weblog
アンジーが音楽を担当したミュージカルを観劇。客層がけっこう様々で、皆さまどなた目当てなんだろう。やっぱりキャストさんなのかな。あとは作品自体の?このなかでアンジーファンはどのくらいいるんだろう…。
それはさておき映画もドラマも原作も見てきた作品。ストーリーはだいたいわかっているけど、おなじみのエピソードが出てくると楽しかった。化け物が背負う籠に入れられたり、天井から降りてきた座敷童と出会うとエピソードはどうやるんだろう?と思ったけれど、舞台装置をうまく使いながら表現されていた。
主人公すずさんの口調はやはりここでものんびりおっとりかわいらしかったし、周作さんはまじめでやさしかった。義姉の径子さんは相変わらずキツいし、幼馴染の水原さんも相変わらずちょっと強引。
ミュージカルで聴く女性の歌声ってすごく情感たっぷりで毎回聴き惚れる。今回の昆夏美さんや音月桂さんもそうで、当たり前だけど歌がうまいなあと感心した。そして子役の女の子たちの声がとても清らかで心が洗われるようだった。
戦時中でも日常生活は淡々と続くこと、そんな中でも多少の工夫やユーモアで乗り切ろうとすること、そしてもちろん戦争の理不尽さなどを今までこの作品から受け取ってきたけれど、今回は「居場所」というメッセージがひしひしと伝わってきた。すずさんが自分の居場所はここ(嫁ぎ先)にあるのかと悩んでいたし、アンジーの作った歌のなかにも出てくる。そう思うと「居場所」って自分を受け入れてくれるもので、支えになるもので、安心感になる。どんな人にも居場所はあるよ、とキャストみんなで主題歌を歌いあげるシーンは圧巻で、とてつもないパワーが押し寄せてきて胸が震えた。たとえるならレ・ミゼラブルの民衆の歌のような。
みんなやっぱり涙腺にきたようで、客席からはぐすぐすする音。カーテンコールではスタオベも。7月末まで全国を回るようなので最後まで無事に幕がおりますように。
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