4月17日は “Malbec World Day” (世界マルベックデー)
実はほぼ毎年紹介していますが、覚えているでしょうか?(笑)
はて?という方のために、おさらいをしましょう。
マルベック は黒ブドウ品種のひとつで、原産地はフランスの南西地方のカオール。
紀元前2世紀ごろから栽培されていたという、非常に歴史のあるブドウです。
カオールでは「Cot」と呼ばれています。
果皮が厚く、非常に濃い色調のタンニン分が多いワインになるといわれ、カオールでは“ブラックワイン”と呼ばれることもあります。
Cotはボルドーでも栽培され、ここではマルベックと呼ばれ(過去にはプレサックと呼ばれた時代もありました)、ボルドー委員会でも認めている品種です。
アルゼンチンには、16世紀中頃にスペインの修道僧よりブドウ栽培、ワイン醸造が伝わりますが、ワインが産業として発展していくのにはもう少し時間がかかりました。
1852年、チリにいたフランス人の農業技士プジェが、チリからマルベックを持ち込み、メンドーサに植えました。
翌年の1853年4月17日、メンドーサに公立の農場と農学校を設立する申請が出され、これがきっかけとなって、アルゼンチンのワイン産業が近代化へと進んでいきました。
つまり、“マルベック”と“4月17日”はアルゼンチンのワイン産業のキーワード なのです。
そこで、2011年、アルゼンチンワイン協会は、毎年4月17日を「Malbec World Day」と定め、アルゼンチン国内はもちろん、海外でもマルベックワインのイベントを開催することにしました。
第6回めの今年も「Malbec World Day」のイベントが、世界54カ国、70都市で開催されます。
しかも、今年は、アルゼンチンが独立宣言をして200周年の年。
※1816年7月9日に独立宣言
また、世界最優秀ソムリエコンクールがメンドーサで開催されるというスペシャルイヤー!
※4月15~19日
今年の「Malbec World Day」は、アルゼンチンではさぞかし盛り上がることでしょう
さて、日本ではどうしましょう?
先日、都内でマルベックのセミナーがあり、在日アルゼンチン大使館でマルベックにフォーカスした試飲会が開催されました。
セミナーで紹介されたマルベックワイン
セミナーでは、アルゼンチンの新しい産地、注目エリアなども紹介されました。
アルゼンチンにやってきた経緯(1852年)は前述の通りですが、それから間もなく、1863年にフランスの南部ローヌ地域で発生したフィロキセラがフランスのブドウ畑を破壊し、30~40年も続きます。
この時、カオールのCotもほとんど途絶えました。
しかし、アルゼンチンにはフィロキセラ禍は及ばなかったため、19世紀半ばに植えられた自根の系統のマルベックが残っているというのです。
現在、マルベックはアルゼンチンのワイン産業の中心にあり、栽培面積はアルゼンチン最大(34,000ha)ですが、世界最大でもあります(2位はフランスの6,000ha)。
アルゼンチンのワイン産地のほとんどはアンデス山脈の東側に位置し、標高が高く、年間降雨量が少なくて乾燥した土地という特徴があります。
最も中心となる産地はメンドーサ州で、生産量も多いですが、北部(ノルテ)や南部のパタゴニアでもワイン造りが行なわれており、近年は大西洋まで4kmほどの海岸に近い地域や、1000m級の山脈と牛の放牧で有名な中央地帯コルドバなどでもブドウ栽培が行なわれるようになり、新しいワイナリーも誕生しています。
また、メンドーサの中でも、より標高の高いウコ・ヴァレー(UCO Valley)産のワインが国際的な評価を得るようになってきていることも注目です。
アルゼンチンワイン自体は、日本市場ではそこそこ見ると思いますが、今度からは、ぜひともエチケットラベルの細かい産地表示をチェックするようにしてください。
アルゼンチンのマルベックは、1000円前後から楽しめる手頃なものから、1万円を超えるハイスペックな高級ワインまで、幅広くあります。
昔は、ぼったり重くて野暮ったく、独特の甘さが気になるワインが多かったですが、今どきのアルゼンチンマルベックは、スッキリと洗練され、スタイリッシュ、繊細、エレガント、といった傾向のものが多く、驚かされます。
外観も黒くなく、美しい色調をしています。
個人的には、昔ながらの素朴なマルベックらしさを残しつつ、モダンさも感じさせるスタイルがオススメかな。
まずは、1000円代クラスの手頃なものからお気軽にどうぞ。
飲みごたえのある3000円前後のクラスもコスパ的にオススメ
マルベックのスパークリングロゼもありました!(わかりにく画像ですが)
マルベックだと赤ワインのイメージですが、ロゼワインもあるんですね。
上記の生産者は、ロゼ泡だけでなく、白泡もつくっているようです(ミッシェル・トリノ)
普段、“マルベック”と意識してワインを飲む機会はあまりないかもしれませんが、マルベックの日があるなら、せっかくですからこれに乗っかって飲んでみてはいかがでしょうか?
今年の4月17日は日曜日ですから、マルベックワインを持ち寄ってのパーティーも面白そうです
アルゼンチン名物 「エンパナーダ」
詰め物のスパイシーな風味がマルベックによく合います。
Malbec World Dayのロゴは公式ホームページからダウンロード可能
http://malbecworldday.com/
実はほぼ毎年紹介していますが、覚えているでしょうか?(笑)
はて?という方のために、おさらいをしましょう。
マルベック は黒ブドウ品種のひとつで、原産地はフランスの南西地方のカオール。
紀元前2世紀ごろから栽培されていたという、非常に歴史のあるブドウです。
カオールでは「Cot」と呼ばれています。
果皮が厚く、非常に濃い色調のタンニン分が多いワインになるといわれ、カオールでは“ブラックワイン”と呼ばれることもあります。
Cotはボルドーでも栽培され、ここではマルベックと呼ばれ(過去にはプレサックと呼ばれた時代もありました)、ボルドー委員会でも認めている品種です。
アルゼンチンには、16世紀中頃にスペインの修道僧よりブドウ栽培、ワイン醸造が伝わりますが、ワインが産業として発展していくのにはもう少し時間がかかりました。
1852年、チリにいたフランス人の農業技士プジェが、チリからマルベックを持ち込み、メンドーサに植えました。
翌年の1853年4月17日、メンドーサに公立の農場と農学校を設立する申請が出され、これがきっかけとなって、アルゼンチンのワイン産業が近代化へと進んでいきました。
つまり、“マルベック”と“4月17日”はアルゼンチンのワイン産業のキーワード なのです。
そこで、2011年、アルゼンチンワイン協会は、毎年4月17日を「Malbec World Day」と定め、アルゼンチン国内はもちろん、海外でもマルベックワインのイベントを開催することにしました。
第6回めの今年も「Malbec World Day」のイベントが、世界54カ国、70都市で開催されます。
しかも、今年は、アルゼンチンが独立宣言をして200周年の年。
※1816年7月9日に独立宣言
また、世界最優秀ソムリエコンクールがメンドーサで開催されるというスペシャルイヤー!
※4月15~19日
今年の「Malbec World Day」は、アルゼンチンではさぞかし盛り上がることでしょう
さて、日本ではどうしましょう?
先日、都内でマルベックのセミナーがあり、在日アルゼンチン大使館でマルベックにフォーカスした試飲会が開催されました。
セミナーで紹介されたマルベックワイン
セミナーでは、アルゼンチンの新しい産地、注目エリアなども紹介されました。
アルゼンチンにやってきた経緯(1852年)は前述の通りですが、それから間もなく、1863年にフランスの南部ローヌ地域で発生したフィロキセラがフランスのブドウ畑を破壊し、30~40年も続きます。
この時、カオールのCotもほとんど途絶えました。
しかし、アルゼンチンにはフィロキセラ禍は及ばなかったため、19世紀半ばに植えられた自根の系統のマルベックが残っているというのです。
現在、マルベックはアルゼンチンのワイン産業の中心にあり、栽培面積はアルゼンチン最大(34,000ha)ですが、世界最大でもあります(2位はフランスの6,000ha)。
アルゼンチンのワイン産地のほとんどはアンデス山脈の東側に位置し、標高が高く、年間降雨量が少なくて乾燥した土地という特徴があります。
最も中心となる産地はメンドーサ州で、生産量も多いですが、北部(ノルテ)や南部のパタゴニアでもワイン造りが行なわれており、近年は大西洋まで4kmほどの海岸に近い地域や、1000m級の山脈と牛の放牧で有名な中央地帯コルドバなどでもブドウ栽培が行なわれるようになり、新しいワイナリーも誕生しています。
また、メンドーサの中でも、より標高の高いウコ・ヴァレー(UCO Valley)産のワインが国際的な評価を得るようになってきていることも注目です。
アルゼンチンワイン自体は、日本市場ではそこそこ見ると思いますが、今度からは、ぜひともエチケットラベルの細かい産地表示をチェックするようにしてください。
アルゼンチンのマルベックは、1000円前後から楽しめる手頃なものから、1万円を超えるハイスペックな高級ワインまで、幅広くあります。
昔は、ぼったり重くて野暮ったく、独特の甘さが気になるワインが多かったですが、今どきのアルゼンチンマルベックは、スッキリと洗練され、スタイリッシュ、繊細、エレガント、といった傾向のものが多く、驚かされます。
外観も黒くなく、美しい色調をしています。
個人的には、昔ながらの素朴なマルベックらしさを残しつつ、モダンさも感じさせるスタイルがオススメかな。
まずは、1000円代クラスの手頃なものからお気軽にどうぞ。
飲みごたえのある3000円前後のクラスもコスパ的にオススメ
マルベックのスパークリングロゼもありました!(わかりにく画像ですが)
マルベックだと赤ワインのイメージですが、ロゼワインもあるんですね。
上記の生産者は、ロゼ泡だけでなく、白泡もつくっているようです(ミッシェル・トリノ)
普段、“マルベック”と意識してワインを飲む機会はあまりないかもしれませんが、マルベックの日があるなら、せっかくですからこれに乗っかって飲んでみてはいかがでしょうか?
今年の4月17日は日曜日ですから、マルベックワインを持ち寄ってのパーティーも面白そうです
アルゼンチン名物 「エンパナーダ」
詰め物のスパイシーな風味がマルベックによく合います。
Malbec World Dayのロゴは公式ホームページからダウンロード可能
http://malbecworldday.com/
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