発売中のEsquire エスクァイア日本版12月号は「お茶の快楽」と題する、お茶の特集です。
僕は埼玉県の入間市、狭山茶の産地で生まれ育ちました。
以前は、うちでも少しだけ茶畑を持っていて、自分の家で飲むお茶は、その茶葉を製茶してもらったものでした。朝起きればお茶、食事の時もおやつの時も、とにかくいつもお茶が身の回りにあって、毎日ガブガブ‥。
あまりにも日常過ぎて、意識することもなかったのですが、普段からそこそこ美味しいお茶を飲んでいたのだと思います。
そのお茶の奥深さを面白く思うようになったのは、最近になってからです。
きっかけは、妻の故郷である台湾で飲んだ高山烏龍茶。
と言うわけで、最近は烏龍茶をよく飲みます。
中国茶(という分類が良いかはともかく)と言えば、中華料理店で飲むジャスミン茶とか、飲茶のお茶、ペットボトルの烏龍茶しか知らなかったので、現地で飲む美味しい台湾茶に、ちょっとやられてしまったのです。
とにかく半発酵茶は、同じ烏龍茶でも、味、香りともに様々で奥が深い!
少し時間を掛けて、きちんと"金宣茶"を入れて、まずはその香りを‥、
ハチミツの様な‥、バニラの様な、ミルクの様な‥
その複雑な甘い香りを充分に楽しんでから、ゆっくりと味わう‥。
そんな時間が、とても贅沢だと感じています。まさしく「お茶の快楽」!