ヒトリシズカのつぶやき特論

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外国メディアは、サムソン電子の第1・四半期決算は減収減益と伝えています

2015年05月01日 | 日記
 ロイターやブルーバーグなどの外国メディアは、韓国ソウル支局発のニュースとして、サムソン電子(Samsung Electronics)が2017年4月29日に発表した第1・四半期決算は、営業利益が6兆ウォン(56億4000万米ドル)と、前年同期から約30パーセント減少し、全体として減収減益になった報じています。

 韓国のサムソン電子は、これで4四半期連続の減収減益になるそうです。第1・四半期決算の売上高は、前年同期比12パーセント減の47兆1200億ウォン(約5兆2400億円)、営業利益は同30%減の5兆9800億ウォン(約6600億円)になったとのことです。純利益は同39%減の4兆6300億ウォン(約5100億円)です。

 同社の事業では、半導体や液晶ディスプレーなどは増収増益で好調だが、スマートフォンや民生機器の不振が響いて、全体として減収減益いると説明しています。



 サムソン電子の売り上げの半分以上を占めるIT & Mobile communications事業は、売上高が前年同期比20%減の25兆8900億ウォン(約2兆8800億円)、営業利益は同57%減の2兆7400億ウォン(約3000億円)だったそうです。この事業の第2四半期(4~6月)は主力製品であるスマートフォンのハイエンド機種の「Galaxy S6」を世界展開する事業展開によって、次の四半期は利益率が改善する見込みだと説明しているそうです。同社はスマートフォンの事業展開では、引き続き出荷拡大を追求しながら、製品系列の見直しなどにより、研究開発費やマーケティング費を低減するとしています。

 半導体や液晶ディスプレーなどの製品を対象とするDevice Solutions事業は、売上高が前年同期比10%増の17兆1000億ウォン(約1兆9000億円)、営業利益は同81%増の3兆3900億ウォン(約3800億円)と成長しています。半導体、液晶ディスプレーともに増収増益になっています。メモリーはモバイル機器やサーバー向けの需要が堅調だそうです。DRAMは20nmプロセスへの移行を進めてコスト競争力を高めているそうです。System-on-a-chip(SoC、1つの半導体チップ上に必要とされる一連の機能(システム)を集積した集積回路)は季節要因によって前期比で売り上げは減ったものの、14ナノメーター(nm)プロセスの適用拡大で利益率は上がっているそうです。

 2000年代は、サムソン電子は絶好調で、当時の日本の電機大手8社(当時の三洋電機を含む)の研究開発投資の合計額を上回る額を投資し、この結果、事業売上げ・利益も日本企業を大幅に上回っていました。日本の電機大手8社が次第に構造改革を迫られ、特に半導体事業の見直しが続いたころです。

 今回のサムソン電子の事業不振は、スマートフォンの事業分野では中国企業の台頭が著しく、追われる立場になっています。また、韓国の通貨のウォン高も一因のようです。