MARIKOのコンサート・レポ
楽しかった!!
9月4日、ミューザ川崎シンフォニーホールの「小原孝デビュー20周年記念ピアノ・リサイタル」。
テノール歌手の秋川雅史さんがゲストということもありましたが、なんといってもホールがミューザ川崎、
それも魅力で出かけました。
半年ほど前に行ったときに、このホールが大好きになったので。
サントリーホールに対抗して建設されたというだけあって、最先端の音響システムを採り入れたワ
インヤード形式の素晴らしいホール。
音響マニアが言うには、現在日本で一、ニの音響の良さだとか。
客席が、ステージを360度囲んでぶどうの段々畑のようにブロックに分かれて少しづつ高くなってゆく、
全1997席のワインヤードです。
いきなりホールの説明というのもナンですが・・画像をホールのHPから引用しまして。
← 正面にパイプオルガン
ステージの後方から見た客席
目に優しいウッディなホールで心のこもった音楽のおもてなしを受けました。
コンサートは、小原さんが作曲した「夕やけジル君」のピアノ演奏からスタートして、モーツァルトのピアノソナタ
やショパンの曲、「恋の季節」など日本のポップスを交え、プログラムの最後はリストの「ラ・カンパネラ」、
ラヴェルの「ボレロ」で締めくくり。
比較的短いポピュラーな曲で構成されていて、ファミリーコンサートさながらのリラックスした
ステージでした。
小原孝さんはピアニストとしての活動のほかに、作曲やNHK教育TVやNHK・FMでピアノレッスンの講師なども
やっていることで知られているかただそうです。
トークにも慣れていて司会もご自分で。
ゲストの秋川雅史さんが登場してからは、ますますアットホームな雰囲気に。
というのも、秋川さんは国立音大で小原さんの後輩であり、また院生のときに小原さんからオペラ
アンサンブル(重唱)の指導を受けたという間柄。
遠慮のない愉快なお喋りが弾みます。
国立関係のかたも沢山いらしているようで、学校の話題のところではそれらしき笑声が湧いていました。
( 小原孝さん。写真の印象よりはずっと明るくて面白いかたでした。小原さんのHPより引用 )
秋川さんは休憩のあと第二部でご登場!
久しぶりに黒いタキシードに真っ白のシャツで、新鮮!
というのは最近のステージではずっと、新CDアルバムのジャケット写真で着ているピカピカ光る茶色の
スーツに青いシャツなのです。
アルバムのキャンペーンを兼ねて、なんでしょうけどね・・
このかたはその場に合わせて違う自分を出してくる人で、なかなかの演出家です。
その日は本来の声楽家の顔、クラシックな雰囲気の秋川さんでした。
わたしはこの秋川さんが良くてファンになったのですけど・・最近はどうも・・
「愛の賛歌」を歌われるということで、初めて聴く歌ですから友人ともやや興奮して待ちました。
さぞかし情熱的で盛大な歌と想像していたら、意外にもソフトで清純な感じの「愛の賛歌」。
わたしたちはとても満足、にっこり。
これが秋川雅史の「愛の賛歌」なのね・・♪ 素敵でした。
ただ、フランス語で歌われたので、欲を言えば意味が解る岩谷時子さんの訳詞で聴きたかった。
ご本人としては、8月ごろはこの歌に決めたことを後悔したほど仏語の練習が大変だったそうですが・・
ほんとに大変ですよ、秋川さんは英語、イタリア語、スペイン語、ロシア語そしてフランス語で歌います。
「今日は大学のときにフランス語の歌曲を習った先生もいらしてるんで、プレッシャーがすごくて」
どっと笑い声が起こって受けていました。
歌は、「千の風になって」、「愛の賛歌」、「翼をください」の3曲です。
小原さんのピアノ演奏はいかにもお人柄らしい、カドのない明るくて穏やかな基調の演奏だと思いました。
また、丸くコロコロと転がってゆくような一つ一つの音がとてもクリアで綺麗で、特に「ラ・カンパネラ」
が今も印象深く残っています。
熱烈なアンコールの拍手に迎えられて、お二人が再登場。
360度の観客席に向かって手を挙げ、音楽家らしい洗練されたご挨拶。
これで秋川さんはご退場。
アンコール曲最後は小原孝作詞作曲「逢えてよかったね」を小原さんの弾き歌いと会場とで合唱しました。
♪ 逢えてよかったね 少しだけ遠回りしたけれど~ ♪
ほのぼのとした、小原さんらしい曲でした。
最近わたしは、プライベートで少々ストレスが溜まっていたのが、このコンサートで癒されて、それ以降
心身ともにすっかり元気を回復しました。
小原さん、秋川さんの真剣な演奏と音楽家の生の音を伝えるミューザ川崎のホールの力です。
やはり音楽の力ってすごい!
秋川雅史さん
引用先不明の画像です。どなたか、たいへんありがとうございました。m(_ _)m