詩の現場

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Pom Pomという名前の鳥

2016-01-23 | フリー Poem
Pom Pomという名前の鳥が
今日もやってきた

私は鳥の名前をよく知らないから
通りがかった誰かがそっと教えていってくれるまで
私の目の前に飛んでくるこの鳥はPom Pom

Pom Pomは
しょんぼり一人ぼっちの人のすぐ側に
飛んでくる
なんといっているのかはわからないけれど
たぶん、大丈夫だよっ、て鳴いている

Pom Pomは
二人がすわるベンチの横の木の梢に止まっている
たぶん、大丈夫だねって、囀りながら

Pom Pomは小学校へ行くのも
駅に寄ってみるのも 好きだった
鏡のような窓ガラスが光る ビルの間を
すり抜けていくのも たまらなく好きだった

葡萄畑にも水辺にも
ストリートにも 仲間を見つけに飛んでいった

それから、公園で鳩におやつを分けてもらい
そうだ、今日は本当はTちゃんのおばあちゃんの
御見舞いに行ってみたかった、と気づいたみたい

公園で遊ぶTちゃんにも、おばあちゃんにも
大丈夫だよって、今日1番大きな声で鳴きたかったから

ああ、きみは、
本当はなんていう名前の鳥なのだろう Pom Pom…
カザルスの鳥は、きみの友達なの?



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