予告編と配役からコメディ色の強い
作品かと思っていたが、
なかなか好い映画でした。
しっかりとした原作があるから
エピソードの中の台詞や
展開が心地よく、配役や
脇を固める役者も生きてくる。
東慶寺に駆け込んだお吟が本当に
申し立ての理由で駆け込んだのか?
怪しさをかもし続ける満島ひかりの役処が秀逸。
結局、その理由を明かした時、
その理由を「粋」と言うのを
「それは違うだろう」
「間違えました。仇ですね、仇花の・・」と
言い直させるやり取りがいい。
(この辺りは原作にあるんだろうなぁ)
そして、戸田恵梨香演じるじょごに背負われて
東慶寺を出て行くときのやり取りに
思わず目頭が熱くなってしまった。
戸田恵梨香もなかなかよかったのだが、
満島ひかりの方が一枚上手かも・・・。
樹木希林 の存在感は言うまでもない。
山崎努 の馬琴はただの爺さんだったなぁ。
(もう少し「これは」というシーンを用意してあげないと)
大泉洋 はこういう感じの役処だといいなぁ。
井上ひさしの原作も、機会があれば
読んでみようと思った。
そう思える、自分にとって当たりな映画でした。