田中眞紀子(シンガー・ソング・ライター)

ピアノの弾き語りで活躍する田中眞紀子のブログサイト。ホームページはブックマークから。

11月23日 ミライノキオク vol.3

2008-11-29 02:54:53 | Weblog
ここにたどり着くまで、ゆっくりと大きな流れがあった。

火取ゆきの店`ピンクのぶた’で、タケちゃんと私が出会った。
何かしようと一緒に音楽を始めて、失敗して、でもタケちゃんはそれをきっかけにアローンでソロデビューした。
数ヶ月後、タケちゃんの娘、イラちゃんが亡くなった。
イラちゃんの葬儀で出会った彼女の絵「ミライカナイ」を、私はCDのジャケットの使わせてもらった。
イラちゃんのママ、きいたんが、イラちゃんの詩を読みたいと、私が催したスタジオライブに参加した。
そしてミライノキオクvol.2を企画、アローンで開催し、きいたんはポエトリーデビューをした。
vol.2はイラちゃんの作品を中心にライブを行ったが、vol.3はそれを越えて皆が自由に自分を表現した。


私の人生が流れていた。
あの人の人生も、この人の人生も、流れていた。
これからも流れていく。
その合間、合間に、私たちの時間が重なる。
そこから何かが始まる。
ああしたい、こうしたいと、希望が生まれる。
それは時に、人生を変えたりする。
そのまま、と、変わる、と、背中合わせに螺旋を描きながら、私の人生は、あの人の人生は、この人の人生は流れ続ける。

いいライブだった。
その日、ステージに立った皆が、精一杯生きていた。
日々苦悩し、精一杯を生きている、その中で最も純度の高い精一杯を、その日のその瞬間、皆それぞれが放った。


私は`音楽’という形の抱擁を実感した。


出会った時から意気投合することもある。
時間を越えて関わり続けて、やっとわかり合えたりもする。
あの人とも、この人とも、色んな話を夜を徹してすることができた。
きっと、ここから始まる何かもあるだろう。


私は変わらないまま変わった。
タケちゃんも変わった。
きいたんも変わった。
きっと、ミライノキオクは、どんどん形を変えて行くだろう。
生きる者は変わっていくのだ。
変わらぬ思いを抱えて、変わっていくのだ。


ミライノキオクvol.3、第2夜、私はトップバッターを勤めた。
この日のライブを`始める’重要な役割だ。
キャロルキングの歌う姿を脳裏に浮かべながら、歌った。
あの瞬間、私は時間を越えて`始まり’と`今’を同時に経験していた。

朱になれ
セルリアンブルーの海

2番手 二葉&HYO
それは生きる活力。
私と井上氏で作り上げたどよ~んとしたムードを、元気よくぼっ壊しておりました。

3番手 太田順子&坂井ライ
それは生きる希望。
哀しみを抱えながらも生命力に満ちた世界。
ソフィスケイテッドな詩に、12弦のようなギターが静かな情熱をたたえて絡む。

4番手 富岡ゆり&恒久和純
それは生きる渇望。
孤独に耐えて燃える情念。
鬼気迫る語りに、激しいギターがぶつかる。
語りと歌の同時進行のコントラストも素晴らしい。

即興で通した3番手ペアと、同じ形態ながら、全く違う世界を練り上げ、創り上げていた。
この日の「どんどこ」はベストパフォーマンスだろう。
富岡ゆり、恒久和純、両氏のそれぞれのパフォーマンスを以前に観ているが、この日を越えるものはない。

5番手 テケタ
それは生きる事そのもの。
17日に手術を受け、もう退院し、もうライブをやっている超人タケちゃんは、それまで井上氏の手で創り上げていた`世界’なるものをブッ壊していた。
オレ、普通に生きてんのよ。
そんな感じ。
私は泣いた。

6番手 火取ゆき&廣瀬康子
それは生きる事の躍動。
ステージをセンターに釘付けて展開していたこの日、火取ゆきは動くことでその固定観念を壊す。
テケタ氏の`生きる’を受け継いで、ステージを横に縦に広げて、そこに廣瀬康子のバイオリンが生き生きと絡み付く。
普段、虚構の女王の火取ゆきが、この日、最も人間らしく(笑)生々しかった。

アンコール
出演者全員の「ワルツ」
アローンのステージに、きいたんを含めて11人乗った。
ピアノを弾いた。
ライさんがギター、康子ちゃんがバイオリン。
ミライノキオクの新しい形が見えた瞬間。


気持ちのダウンは治まったようだ。
ライブ三昧も、これでちょっと、一段落だ。





駄目な人間なんて

2008-11-27 02:52:42 | Weblog
その2日後、11月19日、アピアで久々に火取ゆきを聴く。

夏から秋にかけて、何か気持ちが落っこちている時、聞こうとして聞きに行けなかった。
聞くと傷つきそうで。

ある意味、一緒に頑張ってるしいこちゃんの、その頑張ってる姿に自分が傷つきそうだったんだな。
上手く説明できないんだけど…。
だいぶ気持ちが上向きになっていたから、火取ゆきに向き合える。
そんな感覚で見たしいこちゃんは、やっぱりちゃんと頑張っていた。
歌うしかないって。


それはウイッグなの?帽子なの?と気になった前半。(笑)
自由に火取ゆきでいるしいこちゃんを堪能した後半。

けれど、そこに居合わせた人々の心をわしづかみにしたのは、アンコールの1曲目だった。

Try again もう一度
Try again 何度でも
駄目な人間なんていないんだ

誰が作ったフォークソングだ?
打ち上げで、「あれ、誰が作ったのぉ?」と聞くと、
「はいっ!」と元気良く手を上げたのは、なんと火取ゆきさんではないか!
19才位の時の曲なんだそうだ。
何でもその昔、誰かさんに「駄目な人間ばかりだよ」って言われて、歌えなくなっちゃったんだそうだ。(笑)
ギターの小池さんも、聞いていてギターが弾けなくなっちゃったと言っていた。


さんざんの絶望の後、若い朴訥な言葉は、もう一度の希望をくれる。
本当に駄目な人間ばかりだが、‘本当は’駄目な人間なんていない。
私もそう?
そうだよ、って、今の火取ゆきが言ってくれた。


先日のブログを読んで、ライさんからチェックが入った。
「Tapestry」の頃はキャロルキングは30を過ぎてるはず。だからもう70才近いんじゃないかと。
そして「Will You Love Me Tomorrow」は10代に作った曲だそうだ。
それを聞いて、益々凄みを感じてしまう。
さっき伴ちゃんと話をしていたんだけど、私は私の為に伴ちゃんとの共演を望むのだ。その若い‘言葉’を自分の中に蘇らせる為に。
大人の邪心を自然に身につけ、そしてその邪心に嫌気がさしてきて、人は若い気持ちを取り戻すのかもしれない。
さんざんの絶望の後、もう一度の希望を持つ為に。
確固たる大人の信念の元に。


新米のアピア米と、‘おじさん好き女子二人組’の手料理での、これでもかっていう豪華な打ち上げで、あの日、みんなが幸せだった。


しいこちゃんのライブには珍しい顔が。
チバ君と西やん。
チバ君は深夜労働の為に帰ってしまった。あの打ち上げで飯を食い損ねたあなたは不幸だわ。
知り合いがいないから、と西やんに隣に座られた。まだ酒をさほど飲んでいなかったので、素敵だったから、色々お話した。西やんにも「駄目な人間~」は強烈であったらしい。
やっぱり`ブルースを歌ってアピアの仲間になりなよ’と、しつこく勧めておいた。
トシさんが彼を気に入っていた。
だいぶ酒が入って、西やんの雲行きが怪しくなってきたので、早々においとましました。



濃厚な日々は、まだ続くよ。


変形「ひまわり」

2008-11-26 02:56:59 | Weblog
キャロルキングの帰り道、今さっき感じたジェフリーさんと自分の事を、ふっと重ね合わせたりしていた。
私は佐渡山さんのファンを、どれくらいがっかりさせているんだろうか。


11月17日 BACK IN TOWN
  佐渡山豊 with Swing MASA & 田中眞紀子

今回のライブ、私にとってはやはり、MASAさんとの出会いだろう。
亡くなってしまったバイオリンのHONZIさんとの、バトルバック(笑)の佐渡山豊を随分聴いて、実はMASAさんのフレーズを真似したりしてたのである。
その張本人との共演だ。
まだまだ修行中の私だけれど、何とか彼女に食らい付いていけるだけの自分になれていた事に、喜びを感じた。
続けてきて、良かった!

前日リハ6時間、当日リハ及び本番で計4時間、合計10時間、ほとんどずっと`本気’でピアノを弾き続ける。結局私は、哀しい程、音楽が好きなんである。
どうせバカなんだい!!
だって、MASAさんもずっと本気なんだもん。
MASAさんのSAXやボイスパフォーマンスを聞いていると、次々にイメージが湧き、あれやろう、これやろうって私の演出意欲がかき立てられちゃう。
いいですよ、ぐちゃぐちゃになっても!って言うと、そやねって言ってくれるんだ、MASAさん。
以前から是非やりたかった「ひまわり」のアカペラ。MASAさんも乗ってくれたので決行する事にした。

音楽やってるときのMASAさんはホントにカッコいいのに、ミュージシャンモードが抜けてくると、大阪のおばちゃん全開で、こっちは笑い続けて余計疲れちゃうのだ。
でもポリシーをすごく強く持って生きてる人。もう全然かなわない。

当日リハの際に、佐渡山さんが歌うのと、こちらが持ってる「ひまわり」の歌詞が違うということに気づき、佐渡山さんの持ってるのを本番前にコピーした。
ところが本番の最中、今度はその歌詞にコードがふってない事に気づく。佐渡山さんをよんで、こっそりコードを聞く。
そういっちゃなんだが、カメラが回っているのである。(笑)
コードを確認して、さりげなく佐渡山さんが曲を開始したのだが、、、

私も最初気がつかなかった。
本人も途中まで気がつかなかったそうです。

あれ、3拍子?

う~、3拍子だと、あのアカペラのとこ、どうするんだい!?

段々近づいてくる。。。
MASAさんと私は顔を合わせて、緊張はMAX状態!
もう、やるっきゃないっ!
で、やりましたとも!私もMASAさんも!!

あ、もちろん、佐渡山さんも♪(笑)

「ひまわり」が終わって休憩。
休憩中、我々は大笑いである。
善子ちゃんがやってきて、
「良かったわぁ。 泣いてる人が何人もいてるよぉ。」
すみません。我々は笑いが止まりません。
「3拍子で歌ったの初めてだなぁ。3拍子でも歌えるなぁ。」


是非、放映して頂きたいものです。
これを読んで下さった方は、楽しみ倍増でしょ?


よく考えたら、私は女性ミュージシャンと共演したの、初めてなんだよね。
MASAさんと私は、やることは全然違う。楽器とか、声の出し方とか。
だけど、`やろうとする’事が、物凄く共通してる気がする。
バンドよりハードかもな、と、おとーさんに言われて、喜ぶべきか否か。(笑)
この出会いを作ってくれた佐渡山さんに、心から感謝する。


`楽しみでしょ?’とは書いたものの…
ジェフリーさんを自分に重ねる私は、次にジェフリーさんの気持ちを思うわけだ。
彼はきっとわかってるんだな。
わかっていて、それでも歌うんだな、精一杯。
その重みを、思う。

もう、

精一杯

それしかない。


あれから1週間以上経つ。
この1週間の濃密であったことよ。


まだ、続くよ。



 


デカい部屋

2008-11-23 01:19:57 | Weblog
私のリビングルームにようこそ!

という主旨である訳だが、国際フォーラムのAホールのステージはデカい。
デカいよ、リビングルームにしゃ。
本人はデカい音ってな事を言ってたかな。騒がしいっていうのか…
英語で。
多分だけど。(笑)



11月21日
  キャロル・キング


ったら、60才過ぎてるよねー。
ド迫力のロックおばさんでしたよ。
歌はデカい声で吠えるわ、ピアノは爆音でブッ叩くわ。
フルコンサートサイズのグランドピアノをブッ叩くと、すっげーよぉ!
田中眞紀子さんなんて、優雅なもんよぉ。

いきなり「BEAUTIFUL」でガツンと来る。
きゃああああっ!てなもんで…
主に60年代の曲で構成されていて、アルバム「TAPESTRY」の中から選んだ曲は、特に丁寧に歌っていたように思う。
結局そこなんだ、ということか、或いは日本人はそこなんだ。ということか。

不思議な感覚だったね。ノスタルジーでもあり、初めて見る‘本人の姿’が新鮮でもあり。
この人が‘きっかけ’ではないにしろ、私がピアノの弾き語りをすることになる‘大元’である訳で、音源でしか知らなかった音の‘姿’がこれか!
ピアノのブッ叩き方とかさ(笑)。あれがこれかぁ、とか思った。
感動とはちょっと違う、うん、やはり不思議としか形容のしようがない、妙な感覚だった。
もし弾き語りを初めた早い段階でこれを見ていたら、多分、田中眞紀子は相当、今と違う姿になっていた事には間違いない。超影響受けまくっていたに違いないもん。これを見たのが今で、さぁ、良かったのかどうだったのか。
視覚は大きいから、ね。

一部のラストは「WILL YOU LOVE ME TOMORROW」。
これも「TAPESTRY」中の名曲だから、作った時は20代だったんじゃないかと思うが、今の彼女がピアノ一本で歌うそれは、切なさ倍増である。
二部が始まりしばらくして、「みんなで一緒に歌って!」とあおって歌い出したのが「A NATURAL WOMAN」
ここで初めて私の涙腺が緩んだ。
そりゃ、あーた!
キャロルキングのピアノで歌うのよ、ナチュラルウーマンを!
このアタシがっ!
と言ってわかってくれるの、鈴木純子だけだなぁ、今や…
今度会ったら自慢しよ!

二部ラストが「I FILL THE EARTH MOVE」
アンコールが「SO FAR AWAY」
泣くもんかと頑張ったって、涙腺全開近し!無駄な抵抗はやめて、なすがままにトリップしていた。

のだが…

サポートの人が二人いたの。ジェフリーなんとかさんと、ジョーなんとかさん。
ジェフリーなんとかさんとキャロルキングはお互いサポートし合ってるんだみたいな事を言ってて、一部で彼の曲らしきカントリー調の歌を彼が歌って、キャロルキングがギター弾いたりして、それは結構良かったの。3コードでも、こんな素敵な曲になるんだー、とか、勉強にもなったの。
ジェフリーなんとかさんは、ギターもベースも弾いて、歌声も素晴らしいの。私は知らないけど、きっと有名な人なんだと思うの。
ジョーなんとかさんは、竹内紀さんをもーっとオチャメにした感じの、イカしたギターを弾いていたの。
3人のギターで「SMACKWATER JACK」をやって、それもとってもカッコよかったの。

でもね。


アンコール2曲目が「YOU'VE GOT A FRIEND」で、もうアタシゃ完全にイッちゃってたんだけとさ。
その途中で二人が出て来てさ。
あろうことか2番をジェフリーさんが歌い出しちゃったのよ。


ありゃね。
すごい体験だね、ある意味。
それまで完全に夢の中でフワフワしていたのに、バキッと音を立てて現実に引き戻されちゃってね。
涙も鼻水もピタッと止まってさ。
私だけじゃないね、絶対。まわりの鼻をすする音が消えたもんね。(笑)


だっからさー!
キャロルキングを、そんな風に上手に歌っちゃ駄目なんだってばぁあああっ!!


この日がどうやらジョーさんのお誕生日だったらしく、キャロルキングは曲の最後の方で即興的にハッピーバースディを折り込んで、ジョーさんはとっても嬉しそうだった。
「YOU'VE GOT A FRIEND」の歌詞の主旨が正にそこにあって、もう、しょーがねーなーって感じね。

でもアタシは、生キャロルの、
「こぉぉおーる まい ねーむ あうと らぁぁぁうど」
が聞きたかったんだよぉおおおっ!
一生に一度のチャンスだったのにぃいいっ!!


ダブルアンコールはロコモーション。
楽しそうにハンドマイクで歌ってました。




オリジナルを作り始める前に、歌のお勉強的に歌っていたキャロルキングの曲は、実に歌い心地が良いのだった。
メロディの力の前に、言葉の力があった。
英語の歌だから、その言葉は私の言語ではない。だから歌う時にそこにあるのは、言葉が表わす感情であり、理屈ではない。
その感情に、メロディが常にベストマッチしているのだ。
だからこそ、歌詞が、言葉が大事なのだと、多分その時、私の身に染み付いてしまったんだと思う。
音楽は無機質な音の連続ではなく、感情の塊なのだ。
私のキャロルキングとの出会いは遅く、その頃の音楽の主流はコンピューターミュージックに移行していたけど、機械に弱いこともあったけど、それら打ち込みの音楽に全く心を動かされなかったのは、キャロルキングの音楽の‘教え’のためだろう。
人間は感情の動物であり、歌詞は感情の塊であり、メロディは、音楽は、それを最高に引き立てるもの。
その私の絶対的音楽的ポリシーは、15年間全く動かない。
音楽の王道はリズムだという考えにも、歌詞など音楽に不要だという考えにも、ちゃんと接した。それはそれで勉強になった。
しかし、キャロルキングに出会い、オリジナルを始め、それをアピアで始めたこと。人間なんだから興奮したら走るのが当たり前、テンポのキープなんて意味ないよ、という考えの持ち主であるアピアパパとの出会い。伝わらなければ、上手くたって意味ないよ、というアピアママとの出会い。
私は`リズムが王道’の世界も`歌詞不要’の世界も選ばなかった。そちらの世界の人々も、私を選ばなかった。
そして今の私がいる。


ここのところ、私の中でもやもやしていた事の一つに、変われない事、というのがあった。
変わる事の価値があるという頑固な考えが私を支配して、それにがんじがらめになっていた。
キャロルキングは、全く変わっていなかった。歌もピアノも、初めて聴いた時と同じだ。想像していたよりハードなだけだった。またCDを聞き直したら、以前よりハードだって思うかもね。ライブだからって事もあるかもしれないけど。そして当分聞き直す気はないけれど。
4~50年歌っていて、ピアノを弾き続けて、全く変わってない。
あのピアノが上手いかっていうなら、決して上手いピアノじゃない。
上手いピアノなど、彼女には不要なのだ、きっと。


あなたがいて、私がいて、私達はお互いがいて生きているのよ。
そんな彼女の生き方、その事に対する熱い思いが、長い年月の間、微動だにしないのだ。
その思いが、あの声なのだ。


私に、歌というものの在り方を教えてくれたキャロルキングは、この日、変わらない事の大切さを教えてくれた。
それは古い歌や聞き込んだ歌が、そう思わせたのではない。
それらも結局手段でしかない。
彼女の`今’の姿が、それを伝えてくるのだ。


変わらない事も、勇気だ。



どうにもこうにも

2008-11-21 11:14:41 | Weblog
忙しいのである。
ライブに出る→見る→出る→見るの繰り返し。
伴ちゃんワンマンまではブログも追い付いたが、もうあきまへん!
来週ゆっくり書くことにします。

今夜は<見る>
キャロルキングさ!

23日は高円寺アローンに<出る>
‘ミライノキオク’というイベントです。
PM7:00スタートで私が一番目。
宜しくね~!

24は男の始まり

2008-11-15 03:16:15 | Weblog
驚くほど、先日のワンマンの時のチバ君に、顔が似ていたのである。


11月12日アピア ライブ22
  河内伴理 ワンマン


顔立ちが似てる訳でもないのに、そう思った。
伴ちゃんもチバ君のワンマンに来ていたけど、そんなところまで研究したのかしら?(笑)
顔付きというのか。
対バンがないと、人はそうなるのかな。
邪心のない、美しい顔付きであった。


1曲1曲心を込めて奏でられた、珠玉の作品達に聴き入る。
1時間などあっという間だ。後1時間は聴けると思った。
あぁ、河内伴理の作品は、どれもこれも、言葉も曲もなんと美しいのかしら。
そんな風に共演する私に思わせる最大の要員は、新しい作品の力だろう。
彼の作品に‘感動’が出てきたのだ。
「晩夏」しかり。
最新の「告白」しかり。
これらの新曲に内在する‘感動’は、最終的なイメージとして、他の作品のグレードまで上げて聞こえさせたのである。
この日24才になった彼は、そのステージ上のたたずまいに男の色香が出てきたし、歌も地に足が付き、楽曲共々大人の領域に入った事を匂わせた。


黒いマントに素敵な帽子を被り、リハ前にそれを見たパパが、
「おっ、大正デモクラシーってとこか。」
と、つぶやく。
その衣装がパパの照明魂を掻き立てたらしく、河内伴理のステージがこんなに演劇的だったのを初めて見た。
オープニングで彼の顔に影を作り、ワンコーラス終わった辺りで顔を見せるという凝り様。タッパのある彼の、暗転の際のシルエットも、とても素敵に見せる。いつもの、のそ~っとした動きが、逆に物凄いムードを醸し出してしまうのだった。
ライブ終了後、
「良かったでしょ?照明!」
と御満悦なパパ。
パパも、たまには褒めて欲しいらしいので、うんと褒めてあげた。


いいライブだったよ、ホント!
途中で私の名前を言ってくれたんだけど、それは誰の事かしらと思うくらい遠くに感じ、一方で自分も一緒にピアノを弾いているかのごとく、のめり込んで聴いていた。
で、、、
終わった時は、もう、くったくたになってしまったよ。


前日11日が自分のライブだったんだけど、この12日は、どうしても仕事に出る必要があり、それがまた結構忙しく、アピアに着いた時点でヘロヘロ。
だけど仕事がなかったら、多分このライブは見逃していたと思われるので、今回ばかりは職場に感謝である。
おー、名古屋の5○ベイべーが歌ってるじゃないかと思ったが、とても聴いてあげる元気はなく(ごめんね高橋さん!)、既にアピアに来ていて精神統一をしていた伴ちゃんにも、頑張ってくんないと寝ちゃうと、まぁ失礼な事を…
飲みに来ていたNONOちゃんと結構シビアな話をしたので、ちょっと覚醒。
キノコちゃんに最前列へ行きなよ、彼、燃えるから!とお勧めし、私は定位置。
そして、夢のような伴理の世界へ舞い込んで行きました。
大人の色気が出てきたと感じさせていた伴ちゃんが、この日、自分の誕生日であることをMCで言った時、パパが天上から「やっと!」とか言ったのに反応して弾けるような笑顔を見せたのね。それが少年のように可愛くて、実は一番印象に残っていたりするんだ。
伴ちゃんがステージで、あんな笑顔を見せた事、あんまりないんじゃない?


伴ちゃん、美しい時間をありがとう。
また私を、あなたの世界に住まわせてくれる、贅沢な時間を下さいね。


以前、伴ちゃんが私とのデュオで出た時、燕尾服を脱いだら`根性無し’と非難した一人であるアピアパパは、今度は`なぜマントを脱がないんだ?’と小言を言っていた。
頑張んなさい、伴ちゃん!


急告!東京近郊の佐渡山ファンの皆さまぁ~

2008-11-12 02:19:06 | Weblog
さっき自分のライブが終わったばっかなんだけど、昨日から12月13日までの間に5本のライブが待っている私は、即、次へ行かねばなりません。

つうかね。
私も最近出演が確定したから、今まであまり意識してなかったんだけど(って申し訳ないんだけど、ってか、出るんでなければ気軽に見に行くつもりだったんだけど)、今度の17日の佐渡山さんのライブ、これ、今年唯一くらいのソロライブだよ。
イベントも絡んでなくて、対バンも組まれてない、純然たる佐渡山豊オンリーの、多分2時間強は歌うコンサートだわよ、これ!
これ、佐渡山ファンは絶対、見に来た方がいいんでないのかしらぁ、セットリストとか送ってもらったんだけどさ。まぁ、月曜日ってのがナンだし、スカパーの収録ってのが、どんなもんかアレだけど、遠方の方も17日早退・18日半休かなんかで来てもいいんでないかいって内容ですわ、これ。

佐渡山さんの情報関係であちこち出てると思いますが、是非是非お越し下さいませな。
多分、見ないと損…
でないかい?
と、思うけど。。。


11月17日(月)
  FOLK & ROCK ALIVE 公開収録ライブ

   佐渡山豊 with Swing MASA & 田中眞紀子

    会 場  曙橋 BACK IN TOWN
    時 間  PM19:30
    料 金  3700円
    問合せ  BACK IN TOWN 03-3353-4655


ナビゲーターがムーンライダースの白井良明さんだって。

てか、アタシ 、大変じゃん!?
大丈夫か、アタシッ!!




    









11月11日アピア

2008-11-11 22:47:23 | Weblog
<セットリスト>

1.忍び音
2.乙姫と白百合の記憶
3.セルリアンブルーの海
4.水花火
5.エレベーター
6.平和の国のNEEDS
7.朱になれ


伸びやかな若者らしい声で歌うKEIC君(ケイシーと読む)は、かなりのメロディメーカー。
ちょっと怠雅君に似てるよ。顔が…(笑)

佐野伸さんの‘哲学するドラえもん’のポエムは、成長した登場人物達の皮肉なストーリー。
その発想を学びたい。

アサダマオちゃんは、ガットギターをエレキに変えていた。彼女のけだるさと力強さを往復する世界に、よくマッチしている。
アコースティックをエレキに変えて‘良し’と私が思うのは、非常に珍しい。


今年最後のアピア・マンスリーライブ。
今年、田中眞紀子を支えてくれた、愛すべきアピアのスタッフの皆さんへ。
今年、田中眞紀子を聴いて下さった全ての方へ。
精一杯の感謝を込めて…

ありがとう。
来年も御贔屓に!

自分の自分の!

2008-11-10 08:26:55 | Weblog
また`人の宣伝ばかりしてる’と言われてしまう… (笑)


 11月11日(火)渋谷アピア

   田中眞紀子ライブ

     開 演  PM6:50
     料 金  前売1300円/当日1500円+ドリンク代
     競 演  アサダマオ・佐野伸・KEIC

お待ちしています。


    

あなたのために

2008-11-08 23:49:17 | Weblog
男だもん、戦うさ。
あなたのために
そして今夜も
○○○○

○に入る言葉は、この日のライブ会場に居合わせた人達だけの、
ひ、み、つ!



11月7日 アピア


アンダーソン

なぜ群馬の星、アンダーソンの歌に四万十川が出てくるのか。
‘俺の魂’と歌うなら、利根川(でいいんだっけ?)にするべきではないのか!
本人は語呂重視であるらしい。
藤川球児と広末涼子が中学の同級生である、との雑学を披露していた。
家に帰ってTVを見てたら、パチンコの宣伝に出ているアグネス・ラム(おっぱい星人)と、3才年下で今25才の妹がいるという広末が、さんまのまんまに出ているのを見た。
アンちゃん、今年はお世話になりました。
良く練習したね~♪
来年もよろしくね!

函館くんは群馬でかなりの人気者らしいが(笑)、アンちゃんの「四万十川」を聞くと、函館くんの人気の理由がわかる。
トーンが同じだ。



いくぜい

上半身裸の胸に、ガムテープを十字に貼って、本人は恥ずかしいと言っていたが気合いの入ったポエトリー・パフォーマンス。
倒錯してるが、一番最初の‘お父さんを殺したい’詩。家族の内的崩壊の中で、男だとそういう発想になっていくのか、という…
帰りがけに、
「パンツ一丁でもいいんじゃない?」
と言ってあげました。



NONO

割と最近アピアのカウンターで見掛けた時は、そうは思わなかったけど、随分ふっくらしていたので、思わず「おめでた?」と聞いてしまったら、幸せ太りだそうです。
てらし優一郎君とおめでただそうで、ライブ後に顔を出したてらし君もふっくらしていた。
良かったね!
おめでとう。お幸せに!!

西山正規氏がNONOちゃんファンだとは、知らなんだわ。



小宮良太

この変な兄さんは誰!?
コンセプトは、何とかで気弱なチンピラとか言っていたが。
そのコミック系どんでん返しな作風はアンダーソン的、というよりアンダーソンの負けです。(笑)
アンちゃん、修業しましょうね。
ただし、全曲の粒が揃っているという点では、アンダーソンの方が一枚上ではある。
チンピラ小宮氏の特に前半3曲の衝撃度は強力であった。
次の曲の衝撃が、その前の衝撃を掻き消してしまうほどの衝撃弾の連発。
そしてMAXは「あなたのために」
おちゃらけた楽曲群の中にキラリと光る、真摯で雄大で、優しさに満ちた切ないラブソング、そしてそのラストに潜む真摯の真実!
そうか、そうなのか。
いくぜい氏と共に、男性の内面を覗かせてくれて、勉強になる。
1番を聞いた時は、その言葉を真摯に受け止めたが、なぜならそれは非常に切ない真実であったからだが、2番でそれを連呼された時、込み上げる笑いを押さえ難く、隣に座る西やんと、
「笑っていいんだよね。」
「いいと思いますよ。」
と確かめあった後、解放された笑いに身をまかす私なのであった。
これを読まれた諸氏は、必ずや期待に胸を膨らますであろう。
確約しよう。彼はその期待を裏切らない。
小宮良太の「あなたのために」は傑作である。

なんでも20年前からアピアに出ていて、今回7年振りなんだそうだ。
そう言われれば、その名の字面は見覚えが有るやら無いやらだが、15年間入り浸る私ではあるが顔を合わせた事はない。
こんな人物が存在したとは、あぁ、アピアは奥が深い。
中盤から少し楽曲のテンションは落ちたが、最後の最後に美味しく決めて、充実の内容であった。
ダミ声を駆使したボイスコントロールや、その表現力も卓越している。
聞けばリハの最中から酒を喰らい、本番中手が震えるほどの緊張の中、ちゃらけた歌をあれだけ真剣に歌われては、いくら百戦練磨のチバ大三とて敵わないであろう。



チバ大三

今年、私はチバ大三をこれで8回も見ている。チバ君のファンではあるけどさ。何もそんなに見なくても…。
だって2回くらいブッキングしてるし、見たいと思ったライブにチバ大三がくっついてるし。(笑)
一昔前にもそんな頃があって、小宮氏の楽曲の粒がばらけているところは、その頃のチバ氏に似ていたりする。前はよくタイトル負けとかあったからね。
今はハイレベルで粒揃いだけどね~!
続けて見ると面白いのは、チバ氏はライブを重ねて新曲を成立させていくので、その過程が見れたりする事かな。
独パン99、100とハイレベルなライブを見せてくれたが、そうそういつも良いライブが出来るもんじゃなく、この日は思いが空回る感じだった。
小宮氏の存在もあったろう。やっつけてやる~(笑)の矛先があれでは、定まり難かったに違いない。ちゃんとチバ氏の空気に変えてはいたのは流石だけど、変えるのに精一杯だったという感じかな。
が、私は選曲の問題もあったのではなかろうかと思う。
2時間のワンマンで自分をたっぷり振り返った後、30分で何をやるか。楽曲の選択が難しいのは、私も経験がある。
私は徹底的に新しいので固めてるけどね、こういう時。
しかしながら最後の2曲は素晴らしく、「ここにただの一人がいる」は深く私の心に響き、「アピアママ」の新アレンジは、体重を乗っけ過ぎてツンのめっちゃってるのがまた、その思いの熱さを物語り、私の心に突き刺さるのであった。
「兄ちゃん」で締めたかったね。ちょっと残念。



これから私、ライブ続きで、その合間を縫っていくつか行きたいライブがあり、レポ書くのしんどいから止めようと思ってたのに、書いちゃうよ、こんなに面白いと!
アンちゃんが‘前橋から来た甲斐があった’と言うは納得の一夜でありました。


バイクで来たからコーラしか飲んでないの西やんに、渋いブルースとかやったら、きっとア○アの仲間になれるよと進言。最近静かな音楽が好きだと言うし、何しろあの声だし。
ついでにシラフの西やんは素敵よって、言ってあげました。