店の門前で、思わず佇む。
人の気配が感じられず、ちょっぴり荒涼とした植木に・・・まさか閉店・・・?
との不安がよぎったからだ。
回り込んで中をうかがうと、やわらかな灯りがともされていて安堵した。
店内は、外見からの想像に反して広々としていた。
隅々まで行き届いた南国ムード。
足踏みをするように緩やかな時が、空間に満ちている。
突然、異国に迷い込んだ気になる。
そこの定番、「オリエンタルナシゴレンプレート」は葉型の大皿で運ばれてきた。
メニューは全くのイメージで、実物に気落ちする店も多い。
ところが、驚くほどたっぷりにぎやかな盛り付け。
焼き飯には、大きなエビがゴロゴロかくれていた。
さじを進めるごとに、わぁ~エビ!
ちょっとした、宝探し。
違和感なく舌になじんでゆく味は、めっぽう美味しい。
それにしても~食べても食べても、迫りくるボリューム。
満腹で、悲鳴をあげる寸前なのに、ココアシフォンの誘惑には勝てない。
とってもしなやかな、これぞシフォン♪
生クリームと仲良く、喉元に沈んでゆく。
強風にざわめく琵琶湖の止まり木。
ひと時のリゾート気分に、身も心もすっかりほどけた。