まかろんのお茶会

日々の小さなことを詩モドキにしてます。
皆さまのお茶菓子代わりに楽しんでもらえたら嬉しいです。

「砂漠に咲く花」 ~ あとがきという名の言い訳。

2014-05-14 22:51:16 | 「砂漠に咲く花」 2014新緑
・・・と、いうわけで、まかろん2014年度の新緑の詩、
「砂漠に咲く花」終幕でございます。

いかがでしたでしょうか。

内容が内容だったので、陽気なおしゃべりなんか付けては
皆さまのお邪魔になるかと思い、塩コンブ(ご挨拶)を控えておりました。

皆さま、お元気にされてましたか。


今これ書いてるの、2018年なのですけど、
あらためて読むとアラが・・・

1回会社飛び出したくらいで、その場でクビにはならんだろ。

気が付かなかったわけではないのですが、
そこを現実に沿うようにエピソードを組み立てなおすだけの、
精神力と取材力と物語作成能力が足りませんでした。


4年間、ずーっと気になってたんですよねぇ、
今ここであらためて、このころは実力不足だったと告白します。


ここで以前心配してた通り、完成できた物語詩はこれが最後になってしまっています。

4月の桜の詩で、自分のやってきたことの限界に気づき、
5月の新緑の詩で、やっぱりその先に行かなきゃダメだと思い。

6月の梅雨の詩で先に行こうとして・・行き詰りました。

今は何とか、梅雨の詩に戻るだけの物語り力のために、
別の作品を書いているところです。


今これ、以前書いた後書きを消して書き直しているところですが、
あの頃から進んだわたしもいて、止まったままのわたしもいます。

4月の桜の詩で思ったこと。
5月の新緑の詩で決めたこと。

4年経っても、その思いはまだ変わっていません。

その間に何人もの人に馬鹿にされて押しのけられたりもしたけど。

多くの人の、心の奥底におしこめられた痛みに癒しの光を届けられるようになりたいです。


またいつか、お会いしましょう。


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<2014年に書いた後書きの一部をここに残しておきます・・個人的な備忘録としてテヘ☆>

なんというか、4月の桜の詩でですね、

あの、まかろん、4月の詩でですね、
自分の中のすぴ的理解を突き詰めるだけ突き詰めて。
ギリギリまで頑張って、で、ですね。

・・・まだ、生きてるわけなんですよ。

まだ、変わらない、全然救われていない、ドロドロの生がそこにある。

それでね、思ったんですよ、
まかろんのすぴはまだ、観念でしかなかった、って。

そして観念のすぴは、人生の主軸・主目的には決してならない、って。

これ、皆さまはとうに気づかれてたことかもしれませんが、
すぴさえ学べば。
究極のすぴに到達しさえすれば、全ては救われる。

嘘です。

だってまだ、生きている。
すぴの砦の中に逃げたって、ダメです。
生きてる限り、この生を続けている限り、いつかはその砦から出て、
生と向き合わないといけない。

すぴを学ぶのは良いことだけど、
否応なしに砦から生へ追い出されたとき、
むかつく仕事や人間関係、危機的経済状況などと直面するとき、
さあどうする。

まかろんは、またすぴを学ぶ者は、これに対して
観念的な言葉ではなく、腹の底からの答えを返さないといけません。

そして答えは多分、すぴの講演やら本の中でなく、
各々の人生の中にある、と思うのです。

なので。

まかろんは、すぴ的展開にはこだわるのをやめようと思ったのです。

主人公の「精神的成長」だの、「救い」だの、そういう展開に
なるかもしれないし、ならないかもしれない。

その時々のまかろんに与えられた物語を、紡いでいこうと思ってます。

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新作 ~ 「砂漠に咲く花」 その14

2014-05-14 21:51:17 | 「砂漠に咲く花」 2014新緑
つづきです。


2014年5月1日~ブログ直接投稿 「砂漠に咲く花」14

  ストレスじゃない? とコーラ嬢が
  ポテトチップスの袋を 開ける
  いつも独りで 誰とも付合いなかったし
  うわ何か危なそー とマカロニ嬢
  家に変な薬とか写真とか溜めこんでたりして

<つづき>

まあでもさ とサンドイッチ嬢
もう死んだんだし ウチらに関係ないでしょ?
まあねー とコーラ嬢は気がなさげ
でも気味悪いよね あんな後で
道に飛び出して 車に轢かれて死ぬなんて

ご家族とかいるんだっけ? とマカロニ嬢
知らなーい とコーラ嬢はけらけら笑う
誰か会社に来てたわよ とサンドイッチ嬢
お母さんみたいな年輩の女性が
ふーん とマカロニ嬢はチーズソースに夢中

あら とサンドイッチ嬢が
包み紙をたたんで 時計を見た
お昼休みが 終わっちゃう
いっけな 彼氏にメールするんだった
と コーラ嬢が缶を飲み干す

あんたまだあの男と付き合ってんの?
と マカロニ嬢がタッパーを閉める
おあいにくさまー ラブラブだよー
と コーラ嬢が口をとがらす
サンドイッチ嬢はさっさと 自分の机へ

サンドイッチ嬢の足が
こつんと 何かを蹴飛ばした
つまみ上げると 白い小石
花びらが重なった 薔薇の形の
小石が 砂にまみれて転がっていた

誰よ散らかしたのと 眉をひそめる
どうかしたー? とマカロニ嬢が言う
ううん別に とサンドイッチ嬢
手にした小石を ポケットに入れて
さあ仕事仕事と パソコンのスイッチを入れた


<おわり>


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※変更:2018年8月1日
もう死んだんだし 実害ないでしょ? → ~ ウチらに関係ないでしょ?
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新作 ~ 「砂漠に咲く花」 その13

2014-05-13 21:32:09 | 「砂漠に咲く花」 2014新緑
つづきです。


2014年5月1日~ブログ直接投稿 「砂漠に咲く花」13

  相手はまだ 何かを言っていた
  俺は携帯を 上司に押し付けた
  足早に オフィスから逃げ出す
  どこかに行きたい でもどこへ?
  俺は 俺はどうなってしまうんだ

<つづき>

砂漠に行きたい と俺は思った
花も草もない 乾いた砂の土地
そこでなら 俺は花になれる
この緑の地では 出来そこないの俺も
きっと たった一つの花になれる・・・

ドンと衝撃 そして

何だったんだろねあれ と誰かが言った
サンドイッチを 口に頬張る
なんかおかしかったよね と別の誰か
タッパーのマカロニを ぐいっと一さじ
急に朝 仕事すっぽかして出ていってさ

帰ったと思ったら・・・ とまた別の誰か
コーラを開けながら 身震いする
何か 人間の声じゃなかったよね
最初の誰かが もぐもぐ考える
うーん 木がざわざわしてるみたいな?

そんな音 人間が出せる?とマカロニかじる
出してたじゃん とコーラをすする
何日か前から変だったよね と
サンドイッチをまた ぱくり
あたし達見て ニヤニヤしてさ

ストレスじゃない? とコーラ嬢が
ポテトチップスの袋を 開ける
いつも独りで 誰とも付合いなかったし
うわ何か危なそー とマカロニ嬢
家に変な薬とか写真とか溜めこんでたりして


<つづく>



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新作 ~ 「砂漠に咲く花」 その12

2014-05-12 21:42:20 | 「砂漠に咲く花」 2014新緑
つづきです。


2014年5月1日~ブログ直接投稿 「砂漠に咲く花」12

  中は まるでジャングルだった
  湿った落ち葉の床に ツタが這う柱
  壁のない コーヒーショップが
  人工光の森の中 妙にくっきりとしてた
  俺は花たちと エレベーターに向かった

<つづき>

社員証をかざして オフィスに入る
まだ入れたことに 少しびっくりした
他の花たちは 誰も近寄ってこない
単に 俺に気づいていないのか
関わりを避けてるのかは 分からない

携帯電話は 机の上にあった
上司が飛んできて 何かを言った
俺は一応の弁解を口にして・・・
上司はぴたっと 動きを止めた
何だ?と思ったとき 携帯が鳴った

どうしようかと 思ったが
取引先のコールが 画面に見えた
とりあえず 電話に出ることにした
名前を言って用件を促す
相手はしばらく黙って 何事か言った

俺は 電話を握りしめた
・・・聴きとれない
電話越しの声も 草の音になっていた
俺は切り裂かれるような 絶望感に
周りをぐるっと 見回した

上司は黙って 俺の前に立っていた
何故か 周りの同僚たちも
一斉に黙って 俺の方を向いていた
その石のような静けさは 徐々に徐々に
オフィス全体に 広がっていった

相手はまだ 何かを言っていた
俺は携帯を 上司に押し付けた
足早に オフィスから逃げ出す
どこかに行きたい でもどこへ?
俺は 俺はどうなってしまうんだ


<つづく>



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※変更:2016年1月9日
単に 俺に気づいてないのか→ 単に 俺に気づいていないのか
上司は黙って 俺の前に立ってた→ ~ 俺の前に立っていた
一斉に黙って 俺の方を向いてた→ ~ 俺の方を向いていた
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新作 ~ 「砂漠に咲く花」 その11

2014-05-11 22:00:53 | 「砂漠に咲く花」 2014新緑
つづきです。


2014年5月1日~ブログ直接投稿 「砂漠に咲く花」11

  全てが 圧倒的な緑だった
  あまりの変わりように 俺はつい
  自分も植物になった気がして
  自分の身体を見てみたが やっぱり
  人間の身体でしかなかった

<つづき>

花たちが せわしなく行きすぎる
立ち尽くしてる俺は たぶん邪魔だ
この街は いつも俺たちを急きたてる
俺も行かなきゃと 思うけど
どの木が どのビルなのか分からない

見回しても 目印になるものはない
ただ 天を突く木々たちが悠然と
足元をうろつく花々を 見下ろしていた
会社はたぶん あの3つ目の木の
横を曲がった先だろうけど

俺は立ち尽くしたまま ただ拳を握った
会社のビルも きっとこんなだ
わざわざ行っても どうせクビだ
だけど だからってどこへ行く?
そう思う俺の手が ポケットに触れた

今は ぺたんこのポケット
いつも 携帯を入れてた場所
機械越しなら まだ聴きとれる
誰かと話したいのか? よく分からない
だけどああ 誰か 俺に 世界を

・・・いや違うとにかく そう携帯だ
俺は頭を振って 会社への道を辿りだした
花々が ひときわ出入りをしている
ここで間違ってませんように
ポケットを握りしめ 俺は巨木に入った

中は まるでジャングルだった
湿った落ち葉の床に ツタが這う柱
壁のない コーヒーショップが
人工光の森の中 妙にくっきりとしてた
俺は花たちと エレベーターに向かった


<つづく>



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変更:2018年8月1日
俺は立ち尽くしたまま ため息をついた → ~ ただ拳を握った
草地の床に ツタが這う柱 → 湿った落ち葉の床に ~
人工光の森の中 妙にくっきりしてた → ~ 妙にくっきりしてた
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