ま~ゆ~ブログ

女声DUO「ま~ゆ~」のページ。時々「The Soul of C」所により「Bouix Loge」に変身!

もはや秋の気配か・・・。

2014年09月04日 20時36分22秒 | 読書メモ

今年はきっぱりとした夏がなかった感じ。
そして夏らしいことを何もしないまま、もう風も気配も秋。
今年の8月が私にとって夏でなかったことが、読書数でも分かるのだ。
妙に増えているし・・・。

台風・暴雨、日本のあちこちで大きな被害が出て
京都市内はそんなに被害はなかったものの
やはり家にいることが多かった。
読んだ本は秋・冬なみの8冊。



海賊とよばれた男(下) (講談社文庫)海賊とよばれた男(下) (講談社文庫)
「日本人よ、誇りを取り戻せ」がメッセージか。
「どんな災厄に見舞われても、必ず日本は立ち直る」というのも
鐵造の言葉に表現されていた。
誇りを持って働き抜き、どんな試練も引き受け超えた日本人が描かれた本作。
上巻で抱いた印象は変わらず、これは私にとっては物語小説ではなく偉人伝だった。
映像ならばまた違った引き込まれ方をするだろうし、
本当にすごいなぁとは思うけど、読み物として感動はしなかったなぁ。
それが残念。
読了日:8月2日 著者:百田尚樹

第二音楽室 (文春文庫)第二音楽室 (文春文庫)
同シリーズとは知らず、先に長編の「聖夜」を読んで、いたく心を揺すぶられ、
短編のこちらにも手を出した。
なんとまぁどれも懐かしい匂いのする、愛おしいお話か!
中高生の頃、他の誰もが確かに見えて、
自分に対する半端感や嫌悪感に時おり苦しくなったことを思い出した。
そしてあの頃の音楽への没頭も。
人は誰もみんな、内に自分の音楽を持って生きているんだなぁ。
それは神様が人に与えられた素晴らしい贈りものなんだ。
「FOUR」と「裸樹」には思わずほろりと泣いてしまった。
これから何度も読み返したい、大切な本が増えた。
読了日:8月8日 著者:佐藤多佳子

賞の柩 (集英社文庫)賞の柩 (集英社文庫)
何か見たことのあるタイトルだなぁと思いつつ、新刊コーナーから手にとったら、
96年に新潮文庫から出てた本だった。
絶対読んでるよなぁと、しばらく積読本にしていたのを読んでみたら
全く覚えがなく、初読の感覚。内容は作者らしい医学系ミステリーで、
ノーベル賞絡み。面白く読めて悪くはないけど、心に残る箇所がなく、
これは忘れるなぁと思えるものだった。でも解説が良かった。
そうだったのか…と、自分では決して気付けない内容に関心が高まった。
今度はこの解説で忘れないと思う(本末転倒ってこういうことね)
読了日:8月14日 著者:帚木蓬生

我が家の問題 (集英社文庫)我が家の問題 (集英社文庫)
いやぁ面白かった。
さっくり読める、名作っていうより良書って言葉が相応しい感じ。
6篇の家族小説は、以前に読んだ家日和の第二弾なのかな?
最初の「甘い生活?」が個人的にちょっと嫌悪を抱くタイプの話だったので、
すべり出しはイマイチだったけど、あとはみんな好きだ。
あり得るなぁとニンマリしたり、ホロリとしたり。
これ、多分未婚だとリアリティないかも。このシリーズ、続くとイイな。
読了日:8月18日 著者:奥田英朗

旅のラゴス (新潮文庫)旅のラゴス (新潮文庫)
表紙絵とタイトルに惹かれて手にしたら、
あまり多くは読んで来なかった筒井康隆作。
でもこれが思わぬめっけモノと言うか、とても良かった。
どこにも行けなかったこの夏に、物語の中で知らない広い世界を、
色んな珍しい人や物に出会いながらあちこち旅した気分で、楽しく読んだ。
SFと言うより、お伽話のよう。
一人称で語られる「おれ」に、毎夜一章ずつ読み聞かせてもらった感覚で、
別れを惜しみながら読了。
読了日:8月25日 著者:筒井康隆

私たちが星座を盗んだ理由 (講談社文庫)私たちが星座を盗んだ理由 (講談社文庫)
表紙絵とタイトルに惹かれて購入。(最近この選び方多し)
初読作家の5編の短編集。読み切ってみて、
この作家の特徴とか個性が分からなかった。
「恋煩い」と表題作は「りぼん」とか少女マンガの恐怖モノにありそうなお話、
「終の童話」は良かったけど、童話そのものだし、ミステリ作家なの?
帯の惹句「すべてはラストで覆る!」って、そうかなぁ?
楽しく読めたけど、全体としては微妙な印象。
読了日:8月29日 著者:北山猛邦


さて、前回お知らせさせてもらった「B♯」のLIVEがそろりそろりと近づいている。
お近くの方、ぜひよろしくお願いします!