に土地を買った頃の父は一時「石」を趣味にして居り、子供の頃の記憶としては休日の度、山に車で出掛けては拾って来た其れをグラインダーで削り、サンドペーパーで磨き、ワックスで艶を出すと妙に恰好が付いて感心したのを覚えているが、或る時期を過ぎるとソレも止み、自然のままの形を認める様に為った頃には石探しに赴く事も無くなり、権利書を譲り受けた身でビジネスホテルを予約して彼の地を訪れようとするも、カーナビに住所は示されず、適当に近い場所を選んで来て見れば牛舎が其処に在り、バブルの頃でさえも上がらぬ地価にゴルフ場への誘致を断った頃の父と母を思い出し、今に為って何を受け継いだのかが見えない。
追記 ゴルフ場の誘致と云うのは業者の説明を受けた多数の中に含まれた物で、牧場規模の土地を持って居る訳では無い。
追記 ゴルフ場の誘致と云うのは業者の説明を受けた多数の中に含まれた物で、牧場規模の土地を持って居る訳では無い。