美術と本と映画好き...
徒然と(美術と本と映画好き...)




ホワイトキューブのまんなかに置かれた、ふたつのテーブル。縦に
繋がれた白いテーブルの上にはグラスが四つ。そこにはスピーカー
代わりのヘッドフォンが刺さっています。流れてくるのはノイジー
な音楽。時には生活音をまぜながら、ささやきのように、かすかに
流れるBGM。そんな音にのせながら、天井のプロジェクタから透明感
のあるイメージが映し出されます...

投映される百二十枚ほどのイメージは、いま、まさにスクリーンに
なっている白いテーブルの上で撮影されたものだそうです。白を背
景にした写真はとても風通しがよい。

野菜を切るお母さん、書物をひもとくお父さん、ネガフィルムの整
理をするお姉さん、ギターをつまびくお兄さん、おもちゃで遊ぶこ
どもたち、盛り付けられた生ハム、花瓶に生けられた花、読みかけ
のファッション誌、グラスに入った紅のワイン...そんなイメージが、
特にストーリーを感じさせるでもなく浮かんでは消えていきます...

会場には私以外に一組の母子がいました。

こどもは小学校の低学年くらいでしょうか。テーブルの上にあごを
つきながら、流れ行くイメージを、好奇心いっぱいのまなざしで追
いかけています。画面上のサングラスやマフラーを差しながら『こ
れはパパの...これはママの...あれ...?消えちゃった...???』

ホワイトキューブに響く娘のはしゃいだ歓声に、ちょっと困ったよ
うなお母さんの笑顔も印象的でした。そんな親子はまるで映像の中
からでてきたようにも見えます。われしらず、しみじみと、幸福な
気持ちに包まれたひとときでした...

これは softpad というユニットの作品。京都芸術センターで開催さ
れている dualpoints という企画で、昨日、紹介した高木さんの映
と合わせて観ることができます。
dualpoints (京都芸術センター) - 10/13 まで...

おまけ
softpad のサイト

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