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HSP気質

2018年01月13日 12時47分16秒 | 日記
姉が亡くなって、姉のことを色々考えているなかで、ふと思い出したことが一つあります。

3年くらい前に、姉がメールで「自分がHSPという障害がある」と言っていたことです。

その時私はあまりそのことに気をとめることなく、受け流してしまいました。

姉は、何かの機会にそういう障害があることを知って、自分にあてはまると思ったようです。

昔から姉は、神経質なタイプだとは家族みんなが思っていたことなので、そのことが姉にとってそんなに生き辛いことの原因になっていたとは思いもしなかったのです。

確かに姉は色んなことに敏感で、そのことで私も何度となくケンカもしました。

最近では、住んでいたマンションの上階に住む家族の起こす物音がうるさいと言って、何度か苦情をその家族に言いに行っていました。
私も、姉の訴えをどこまで信用したらいいのかわからないところもありましたが、なるだけ親身に話を聞いて姉が納得するように意見を言いました。
あまりに姉が悲痛な面持ちで私に訴えてきたので、夜中に起こるというその異常な物音の解明のために、私も同じ部屋に寝てみようかと思っていたら、その家族が引っ越して、問題は納まりました。

HSPというのは、ハイリ―センシティブパーソンの略で、「とても敏感な人」と訳されます。
障害や病気ではなく、生まれ持った気質ということです。

光、音、匂いなど外的刺激に敏感なようです。

あと、先日テレビで、「場面緘黙症」の男性のことが紹介されていました。
それは、ある場面、状況でだけ話せなくなってしまう症状で、2~5歳に発症し、自然な改善が難しいとのことでした。

私は、最初に勤めた会社の同期の女の子がこの症状をもっていたことを、思い出しました。
その子は、自分がそういう症状があることを周りの人に話すこともなく、ただ穏やかな笑みを浮かべて、頷くばかりでした。
私は彼女と違う部署で、ほとんど関わることはありませんでしたが、ほんとなら新人がやらなくてはならないことを、彼女は全部免除されました。
それでも、彼女は1年ほどで会社を辞めました。

先日娘の成人式で、皆が久しぶりに再会した友達と話が盛り上がっているなか、一人ポツンと立っているHちゃんがいました。
彼女は発達障害で、保育園のころから見てきました。
娘は、彼女のことは全然気にもとめていません。あとで、私が娘に彼女のことを話すと、「いっしょに写真に入ってほしくなかった」と心ない言葉が返ってきました。
でも私は娘を責めることができませんでした。
たぶん二十歳のときの私もそんな程度の人間だったからです。

発達障害やLGBT、認知症など、最近は大部世の中で理解がすすんできていますが、まだまだ他にも私たちの知らないことで悩んで苦しんでいる人達がたくさんいることを知って、差別や無視のない、お互いを思いやれる社会になることを願います。