鈍いなまくら刀で社会を斬る!

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ジャマイカ代表とマクラーレンと日本の衰退

2018年02月05日 16時11分50秒 | スポーツ
下町ボブスレーがジャマイカ代表に使ってもらえないので
ジャマイカ代表を訴えるという事になったらしい。

契約不履行は、ちゃんと正さないといけない。

しかしこの問題、元を正せば、下町ボブスレーの性能問題に行き着く。

結局のところ、ジャマイカ代表が満足する性能を下町ボブスレーが出せなかった
ということなのだ。性能が不足しているので、採用されなかったというのが問題の
本質なのである。

この話、どっかで聞いたことある、と思った人はF1好きですな。

そう。
HONDAとまるっきり同じ。
結局、技術力がないことで、相手方に切られたのである。

いま、F1もボブスレーも、完全に町工場の手作り感や、カイゼンでどうにかなる
レベルを超えてしまっている。

なぜなら、勝つためには空力や素材、そしてなによりシミュレーション能力が
大きな比重を締めるようになってしまっているからだ。

特にこのシミュレーションが厄介で、これをやるには、数学の能力と
コンピュータパワー、そしてディレクションする人間の経験値が大きくものを言う。
下町ボブスレーとHONDAには、これがなかった。
ついでに言うと、空飛ぶサグラダ・ファミリア、MRJをつくっている三菱航空機にも、
これらが欠如しているので、いつまでたっても完成しない。

この問題は結構根深くて、現在起きている事象、
「日本は全体をつくるガイジンの下請けとして機能することは出来るけど、
成熟した社会で必要とされる高度なプロダクトの全体をつくることは出来ない」
という事象の原因となっているのである。

この状況には薄々みんな気がついているのだけど、「ニッポンスゴイ」「匠の技」
「町工場の現場力」とかに酔って、真剣に考えないままに、茹でガエルに
なってしまっている事が、更に問題を面倒にしている。

ジャマイカ代表やマクラーレン(やアロンソ)を恨む前に、真摯に自分達の
技術力を見直さないと、拠り所であった「匠の技」すらも継承されず、
産業はゆっくりと衰退し、日本全体が朽ちていくことになるのだ。











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