ラヴラヴ企画のブログ

内田るんが主催するライヴイベント「ラヴラヴ企画」の告知と記録

ラヴラヴ企画29、無事おわりました!

2013-05-21 19:30:59 | 日記
遅くなりましたが、おかげさまで先月29日に池袋ミュージック・オルグで開催されました
「ラヴラヴ企画29」は、無事そこそこ盛況&良いライヴばっかで大成功をおさめました!

出演者の皆様、来てくれた皆様、オルグの皆様、そして私と出演者の縁をつないでくださった色々な皆様、
当日は来れなかったけどツイッターでRTしてくれたり、メールで応援してくれた皆様、
どうもありがとうございました!



まずリハーサルの思い出から。
大阪から世界征服した猫さんと初めてご対面。お顔も知らなかったので、歌声の印象から子どもっぽいあどけない人かなとイメージしてたら
なんかすごくしっかりしたサラリーマンとかやってそうな凛々しい人が来た。
しかも同い年。音楽性が見た目と相反するほど、音楽性が深まっている証拠、と私は個人的に思ってる。
(自分の音楽性に外側を合わせる人もいるけど。)

つづいてハハノシキュウさんが会場入り。
手ぶらなので「手ぶらですか!?」と聞くと
「...実は物販を忘れてきてしまったのです。(片道30分以上かかる)家まで取りに戻るか悩み中です。」とのこと。
私としてはハハノシキュウさんのアルバム「リップクリームを絶対になくさない方法」は、超名盤なので(しかも物販価格1000円なのでお得。)是非取りに帰って持ってきて欲しいとお願いした。
リハのあと、結局取りに戻ってくれた。

(物販以外の取り扱い店舗: 「リップクリームを絶対になくさない方法」 amazon、タワーレコード、HMV、ディスクユニオン、等各大型店、wenod、キャッスルレコーズ、術ノ穴ストア、LOW HIGH WHO?、more records、円盤、等でご購入いただけます。by帝国レコーズ)


DOTAMAさんが遅れて会場入り。見た目や言動からだと時間にきっちりとしてるイメージだがハハノシキュウさんに言わせると
「ラッパーはだいたい時間にルーズです。4時と言ったら4時半に来ます。」
ていうかラッパーに限らずバンドマンもだいたい時間にルーズなので、こちらもそれを見越しての4時集合
(彼らのリハは4時半から。)にしたのだが、なんかあまり関係なかった。
とは言え、遅くなるのはギリギリまで準備を重ねてしまうからであろう。
意気込みの先走りが表れてるのかなと思うと嬉しいような気も。
到着したDOTAMAさんはすごい速さで準備して、念入りにリハを重ねた。


彼らのリハの途中で尾林星くん到着。久しぶりに会う気がする。
パイカル、ファンタスタスなどのバンド活動で知られた彼だが、個人的にはソロが一番輝いていると思う。
「星」という名の通り、スターになるべく生まれたかのようなチャーミングでエモーショナルで透明な感受性。

忌野清志郎を彷彿とさせる輝きを持ってる彼には今回トリをお願いした。


シトラツインとしてDJで出演してくれることになったTHIS IS PANICのウエダくんと山野井くんが会場に登場。
年の差を越え、最近まるで親友のように普段づきあいしているという2人。

今回の企画の紅一点、真舘晴子さんが予定時間通りにリハ入り。なんとこの日は祝日だと言うのに大学の授業があったそう。
もともと聞いてはいたが、家→学校→ライヴハウス→家というスケジュールは荷物も多くて大変そうだなと思った。

さて、今回の企画では特にフードというものを用意していなかったので、(オルグにはフードメニューがない。)
来場者が途中でおなかが減るかも知れない、と前日に気がついた。
低予算で手軽で匂ったり腐らないもの・・・パンだ!惣菜パンと菓子パンを一口サイズに切って出そう!
最初はお金取ろうかと思ったが、安いパンを売って金を取ろうというのも図々しいなと思い、全て無料とした。

フードを置く理由としては、主催者側としてはまずお腹減ってる人への配慮、そして「お腹減ったから何か食べに出よう」と、出演者やお客さんがライヴハウスから出てってしまうことへの防止策である。
とりあえず何かお腹に入れるものがあれば、とりあえずその場に足止めできる確率が上がる。
主催者として一番寂しいのは、出演者が外出してしまって共演者のライヴを観ないことだ。
これは事前のコミュニケーションでだいぶ減らせることではあるが、空腹などの本能には勝てない。
一回会場の外に出てしまうと、お客さんや友達との交流であっというまに時間が経ってしまう。
なのでそれを少しでも防ぐためのFREEパン!
という試みでした。わりとうまくいった気がします。

ちなみにパンは池袋タカセ。駅前の巨大な電光看板のあるビルの一階。(上の喫茶室も良いよ。)
安い・デカイ・味そこそこでおなじみの昔懐かしい系パンです。



さてさて、そんなこんなですぐOPENの時間。18:30となりました。
シトラツインにDJをお願いし、客入れ。早速、山野井ファンがいらっしゃった。嬉しい。
彼らのコンセプトはガチの四つ打ちテクノDJ。10代の頃からテクノDJやって(自称)モテモテだったという山野井と、
最近山野井の影響でテクノ(というか石野卓球)の魅力に目覚めたウエダくんが交互に曲を繋いでいくストイックスタイル・・と思いきや
突然ageHa boys(山野井くんと東京マリーさんがやってたラップユニット)の曲を歌いだしたり、
四つ打ちトラックに載せてディスパニの曲を歌ったり、「やまのいゆずる」の曲をかけたり、わりと自己主張強くパフォーマンスしてくれました。
ラストはニルヴァーナを四つ打ちミックス~電気グルーブの「虹」~スーパーカーのユメギワラストボーイで攻めてく〆。
ハハノシキュウさんが面白がっていた。

ではライヴスタート。まずは最年少、18歳の真舘晴子さんから。
本来彼女は高1からやってる「The Wisely Brothers」というバンドでボーカルギターをしていて、弾き語りはまだ不慣れとのこと。
下北沢THREEでの弾き語りイベントで共演してから彼女の才能と煌めきに目をつけていたので、早速今回お呼びしたという経緯を司会で紹介。

緊張してはいても、ステージに立って何年も経つ安定感。
と同時に、今はじめて人前で歌うかのような切実な想いが伝わる歌声と目線。
歌いながら感極まって涙がにじんでいて、こちらも息を止めて胸をおさえながら聴く。



「30分も弾き語りするのは初めて」という彼女のライヴ。緊張したのか最後に毎回やる曲の歌詞を忘れてしまって一瞬焦っていたが「ゆっくり思い出して!」と客席から声をかけるとしばらくして「・・・思い出しました!」と、仕切りなおして歌った。
最後にいつも歌う、「日の出を見ようと飛び起きたけどお日様はもう真上にあった」というサビの曲。
バンドのドラムの子が作ったというステキな曲。そのうち、多くの人が聴くことになるだろう。


次は大阪からお招きした「世界征服した猫」さん。
アコースティックギターとi phoneから出力する打ち込みというシンプルなセッティングのみとは思えない、
耳なじみの良い宅録のポップさをライブでそのまま再現していたのはリハでもチェック済み。
意外と、音源のサウンドを再現できない宅録ミュージシャンって多いんだけど、彼はそうではなかった。
(ライヴ初めて観るので、どうなのか少し心配だった。正直。)



緊張しているのか、ライヴが苦手なのか、一曲ごとに「はあ...」とため息をつくのが面白かった。
そういうパフォーマンスなのか、本当に疲れちゃうのか。
自分がどうして今こういうスタイルで音楽をやるに至ったかの経緯をMCで話してくれた。
10代の頃から色んな音楽を聴き、色んなジャンルのスタイルに憧れて挑戦しては挫折、の繰り返し。
そののちの、とりあえず今の自分でできることをやってみた、が今の弾き語り(+打ち込み)スタイル。
1982年生まれのミュージシャン。実は少ない(印象)。でもこの日は実は尾林くんと私と、お客さんで来てくれたソリッドアフロとアンダーボーイズの須藤くん含め、少なくとも4人居た!これはインディー音楽界隈では稀!(な、気がする。)
世界征服した猫さん、音源を作ってないそうなので、この日のためにデモCDRを用意してもらった。無料ということもあり、すぐはけた。

次はDOTAMA×ハハノシキュウ。
各々ラッパーとして天才で奇才でハイクオリティなのに、その2人がコラボしたらどんなことになってしまうのか!?
というのはすでに2年前から始まってるコラボプロジェクトなので、この動画などで確認できる。

DOTAMA×ハハノシキュウ『2012年にクリスマスが終わる』


しかし「両雄並び立たず」というか、ゴーギャンとゴッホのごとく天才同士は惹かれあいながらも実際に共同作業をするのは難しいのでは?
という懸念が私の中にあった。
が、この日のライヴで2人の底力によってそれは消え去った!



彼らが来月リリース予定のアルバムは「13月」というタイトルで、コンセプトは1~12月まで、1年間の季節の行事や季節ごとの物語。
そしてその向こう側にあるもう一つの幻の月、13月へ向かうというもの。

Fujita Shohei a.k.a.クビオカルさん作のトラックに、2人のラップが乗っかる。
内容的にもすごく面白かったんですが、あまり書いちゃうとネタバレ(?)になっちゃうので、これ以上は書けない・・!!
とにかくほとんど初披露ということもあり、(初だから失敗、なんてことは彼らの辞書にはない!)この日に向けて作りこんできたであろう集中力と気迫が客席を圧倒するライヴだった。
特に10月の曲は、それまで歓声を上げてた客席が息を呑んで静まり返ってしまうほどだった。

この日はDOTAMAさんは仮面舞踏会のような怪しいマスク、ハハノシキュウさんは狐の面での衣装でのライヴだった。
司会で紹介するときに、近年は「謎の彼女X」でおなじみの植芝理一のデビュー作にして初連載となった15年近く前の人気漫画「ディスコミュニケーション」の主人公・松笛くんを意識してるのでは、と言ったら無言で頭をブンブンふってうなずいてくれた。
やはり!!






あの漫画は、手塚治虫の「火の鳥」ばりに私の人生観に影響を与えた漫画。
高校生の時、めちゃめちゃ愛読してた。
最近まで絶版だったみたいで、ようやく愛蔵版が出たようだからお金に余裕できたらまた集めたい。

脱線。

さて、トリは尾林星くん。今日3人目の弾き語り。
「なんで俺が最後なんだよ~」と苦笑いしていたが、深い世界にひきずりこまれた我々を高みに連れ戻して、キラキラした眩しい空を見せてくれ!

すこしモジモジしてるのかと思いきや、「サイタサイタ」の歌いだしで「暗い暗い長い長い狭い狭い怖い怖い・・」と狭いトンネルを怖がりながら抜ける演技が始まる。
それだけで観客はさっきまでの13月の物語から、尾林くんの歌の世界にひっぱりこまれる。
そして「トンネル抜けて」が始まる。
DOTAMA×ハハノシキュウの世界から、トンネルを抜けて、尾林くんのロックンロールミュージックの世界へ。

それが終わると思いがけず、普段の尾林くんとは別人のように流暢なしゃべりでラジオDJの演技が始まる。
架空のラジオDJが曲紹介をすると、それをカーステで聴いていた視聴者の目線へワープ。
ドライブしながらその曲を聴いてるように、明るい午後の高速道路が目に浮かんだ。
どんどん尾林ワールドに向かって走り抜けていくようだった。




アンコールでは私のリクエストで、歌いだししか歌わなかった「サイタサイタ」を通して歌ってもらった。


最後はシトラツインのD&Jを楽しみながらお客さんとお話させてもらったりして、無事終演となりました。
正直このへんなるともうドっと緊張の糸がとけて記憶があやふや!最後の挨拶もなに喋ったか全然覚えてない!

とにかく楽しい一夜になったと思います。

ご来場の皆様、出演者の皆様、会場の池袋ミュージック・オルグ様、
そしていつも支えてくれてる友人・家族の皆様、どうもありがとうございました!


内田るん

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