過去世への旅～～ソウルメイトとの出会い その２ （イタリアでの過去世）

プロポースしてきた商人はそのときの自分よりずっと年上で、
もう４０代か５０代ぐらいの人です。
お金のたくさん入った大きな櫃のようなものを
私と私の両親に持ってきて、プロポーズしてきました。
この人のために強調したいのですが、
決してお金にものを言わせるような強欲おやじではなく、
非常に優しく穏やかな人でした。
どこだかで、私を見かけ、ぜひ妻にと望んだらしいのです。
最初は私はもちろん断りました。
フィアンセが帰ってくるのを待っていたからです。
しかし親の心配、本当にフィアンセが帰ってくるのか、
保障がないことからの私の心の迷い、
そんなことから、私の心はぐらつき、
ついには親の勧めもあって、この商人との結婚に承諾しました。
やはり、お金持ちであることの魅力に、両親も私も勝てなかったのだと思います。
この人はとてもやさしく私を愛してくれました。
年は離れていましたので、父親のようにしか思えませんでしたが、
とてもやさしかったし、私を愛してくれたのは確かなことでした。
このまま、私もこの人の愛に答えることができたならば、
このときの過去世は平凡で幸せな一生で終わったのだと思います。
しかし、このとき私は決してフィアンセだった騎士のことを
忘れることができませんでした。
時々、誰の目にもつかないよう、森の中でたった一人で
フィアンセだった人を思い出して涙を流していました。
そんな日々が続いていたある日、たぶん戦いに行ってから
５年後ぐらいのことだと思われますが、この騎士が突然生きて戻ってきました。
私は驚きと、うれしさと、罪の意識と、
後悔とさまざまな感情に翻弄されたことと思います。
そして、表立って会うわけにいかないので、
森の中でこっそりと会いました。
彼は「自分はあなたが待っていると思ったから
つらい戦争にも耐えてこうしてもどってきたのに」と私を責めましたが、
私は返す言葉もなくただ泣くばかりでした。
彼は自分の言いたかったことを伝えると、またやってきた時と同じように、
森の中を馬に乗ってどこかへ去っていきました。
私はこのとき、彼を追いかければよかったのに、
追わずにただ泣いていました。
自分は結婚をしている身だと、世間体を気にしてしまったのです。
世間的なモラルにとらわれた選択をしてしまったのです。
自分の本当の心に従わなかった、
本当は追いかけたかったのに、追わずに彼が去るのを
ただ泣くだけで何とかしようとしなかったのです。
もっとも、彼はこのとき、私が追ってきても私を拒否していたと思います。
なぜなら、天使に頼んで、このときの騎士の魂に、
なぜ私を連れて逃げなかったのかを聞いてみました。
答えは「彼女の名誉を守るためと、騎士としての自分の名誉を守るためには
連れて逃げることなどできなかった」がそのときの答えでした。
この後、もう２度と彼に会うことはなく、
私の心はからっぽになりました。
彼もおそらく各地を傭兵のように転戦して、
どこかで戦死したのだと思われます。
やさしい夫を心から愛してはいないことの申し訳なさ、
本当に愛している人のもとへ行かなかったことの後悔、
その両方が私の人生を暗いものにしてしまいました。
その後、夫は私が３０代ぐらいの時になくなり、
私は一人息子を育てて、５０代ぐらいで人生を終えました。
最後に私が見たものは大人になった息子の中に
かつてフィアンセだった騎士の姿を思い出していることでした。


私はこの過去世を退行催眠で見たときに非常に腹を立てました（笑）
「なんて意気地なしなんだろう、なんて流されるままに生きているんだろう、
こんな人生、今の私に影響は与えていない！！」と、とても強く思いました。
この後の６００年以上の魂のプロセスで
かなり気が強くなったことは確かのようです（笑）
ここからの今生でのことを書くほうが難しいんだけどがんばります


　　　～～～続く～～～