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「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」

吉見義明さんの橋下市長への抗議声明

2012-10-30 | 「慰安婦」問題
10/23に「緊急講演会 橋下市長に反論!吉見義明さんが語る~「強制連行」はあった」が行われました。その日の11時に事前に申し込んで、吉見さんと日本軍「慰安婦」問題・関西ネットの方々とが市長と面談、記者会見が行われました。
 
市長面談にはマスコミは韓国KBSや朝日新聞、赤旗が参加していました。
 
市長は参加せず、市職員が対応されたそうです。
 
結局、吉見さんからの「事実誤認」の指摘についても、抗議についても、市長は無視しました。
 
吉見さんは抗議文を作成した上で、名誉毀損だと抗議されました。
そのうえで、市長には文書による回答と吉見さん自身への公開の場での謝罪を求めています。
 
その後の記者会見ではマスコミは10社が参加。
今後の対応については、市長の対応がなければ名誉毀損として、法的措置も含めて考えると答えておられたそうです。
また、研究者として、自らが研究してきたことを間違って引用されると言うことは
人格を否定されたにも等しく、このことを知った時は大きな衝撃を受けたと語っておられたそうです。
 
橋下氏は人には謝罪を求めるのに、自らは逃げて謝りません。
 
こんなひどい、人間として許せない政治家を野放しに出来ません。
大阪のみんなにも、全国の市民にも知ってもらいたいです。
 
(さやか)
以下、吉見さんの抗議声明です。
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2012年10月23日

大阪市長 橋下徹様

                            中央大学 吉見義明

 

今年8月24日のいわゆる囲み取材において、あなたは日本軍「慰安婦」問題に言及し、「吉見さんという方ですか、あの方が強制連行の事実というところまでは認められないという発言があったりとか」と述べていますが、これは明白な事実誤認であり、私の人格を否定し、名誉を棄損するものです。この発言を撤回し、謝罪することを要求します。

 

私は、1991年末から日本軍「慰安婦」問題の研究をはじめ、これまでに、『従軍慰安婦』(岩波書店・1995年)、『「従軍慰安婦」をめぐる30のウソと真実』(共著・大月書店・1997年)、『ここまでわかった! 日本軍「慰安婦」制度』(共著・かもがわ出版・2007年)、『日本軍「慰安婦」制度とは何か』(岩波書店・2010年)などで、日本軍「慰安婦」制度は軍が作り、維持し、拡大していった性奴隷制度であり、被害者の女性たちは強制連行され、強制使役された、と述べています。発言される前にこれらの著作を見ていれば、上記の発言が誤りであることはすぐに分かったはずです。

 

あなたは、軍・官憲が暴行・脅迫を用いて連行する場合(軍・官憲による略取の場合)以外は強制連行ではないとし、そのような連行はなかったと言っていますが、中国・東南アジアでは、このような連行は数多く確認されている、と私は述べています。たとえば、インドネシアで起きたスマラン事件をあなたは否認するのでしょうか。

 

次に、日本・朝鮮・台湾から女性たちを、略取・誘拐・人身売買により海外に連れて行くことは、当時においても犯罪でした(誘拐とは、ご承知のように、甘言を用いたり、騙したりして連れて行くことです)。誘拐や人身売買も強制連行である、と私は述べています。実際に誘拐や人身売買を行った者が業者であったとしても、軍・官憲がこれら業者を選定して女性たちを集めさせたのであり、また、誘拐や人身売買であることが判明しても、軍は業者を逮捕せず、女性たちを解放しなかったから、軍には重い責任がある、と私は述べています。

 

また、「慰安婦」制度は、女性たちの居住の自由、外出の自由、廃業の自由(自由廃業)、拒否する自由がない軍の性奴隷制度であり、どのように連れて来られたにせよ、女性たちは強制的に使役された、と私は述べています。

 

以上のような私の見解を検討せずに、私が「強制連行の事実というところまでは認められない」といったと述べるのは、明白な事実誤認であるといわざるをえず、強く抗議するとともに、発言の撤回と謝罪を要求する次第です。


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1 コメント

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Unknown (さやか)
2012-12-09 14:49:15
今、日本軍「慰安婦」問題解決のためアジア連帯会議が開催されています。今年で11回を迎え、台湾で行われています。
今日の午前中に各国支援団体からの報告があり、
その中で中国からの報告が驚愕しました。

中国からは、2名ここられて、そのうちの一人が、被害者の遺族だったのです。
その話を聞き、「日本政府は被害者がなくなるのを待っているかもしれないが、まったくそれは意味がない。遺族がいるのだから。被害国からの追及が小さくなることはないのだ。日本政府よよく聞け」と改めて心に刻みました。

午後からもまだまだ続きます。
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