火鍋

もう３月だっていうのになんでこう毎日寒いのでしょう。
日本に比べれば全然たいしたことないはずなのに、骨身にしみる寒さ。
たぶん湿気が高いからそう感じるのでしょうが。
今日あたりはかなり暖かくなったのだけど、私はしっかりコートを着ていた。

香港でも鍋料理（火鍋という）はとても人気があって、ちょっと寒くなると専門店は大入り満員だし、スーパーで買い物をする人のかごの中には鍋用食材が入ってる率が高くなる。
冬場は大きな中華レストランに行くと３分の１くらいが鍋コーナーになっていたりするのだが、これがきつい。あの鍋で煮ている肉のにほひが…もうまさに「死体を煮ている悪臭」。美味しく肉を食べてる方ごめんなさい、でも本当にそう感じてしまう…。
赤い肉や内臓を大皿に並べてる光景なんてグロにしか見えない。
火鍋がある席と喫煙席とどっちがいいか、と言われたら喫煙席の方がまだいいかなって感じ。タバコは全く苦手な私でも。
最近旧正月に流行りの盆菜みたいな、はじめから調理済みの肉の鍋だったらその場にいても大丈夫なんだけど。

義母の家で豚骨入りのスープの匂いをかいだときも、まじで吐きそうになった。
今ではありがたい事に私たちがお邪魔する時は完璧菜食メニューを作ってくれるので安心。

うちでよくやる鍋は「豆乳鍋」。
手作り豆乳だと湯葉まで作れて最高だが一番のお手軽はスーパーで買うＶｉｔａＳｏｙブランドのお安い無糖豆乳１リットルパック使用。通常２パック使う。
各自、豆乳のスープに醤油と豆板醤を入れてそれをたれ代わりに食べる。
こどもは辛味なしで、しかもはじめっから麺を食べたがる。
豆乳鍋に会うのはラーメン。
なんだかトンコツスープみたいなコクがあるのよ。
（あ、本当にトンコツスープ好きな方には全然物足りないと思うけど）

それから肉なしすき焼きもやる。
甘いから夫こどもに大うけ。肉以外は普通のすき焼きと同じ具。
焼き豆腐だけが手に入らないくらいだが普通の豆腐で全くＯＫ。
香港ではこの時期地元産の春菊が安く手に入る。
日本の春菊に比べて丸みを帯びて短い姿。
肉の代わりには生筋（サンカンと読む）という、小麦グルテンを油で揚げたものを使う。
生筋に似たものに、麺筋（ミンカンと読む）があるが、これはより柔らかい。どちらを使うかはお好みだが私はすき焼きの場合は少し歯ごたえが残る生筋が好き。
四角っぽい形なので、半分か３つに切って鍋に入れる。
肉なしとは思えないほどのボリュームです。
（あ、本当に牛肉好きな方には全然物足りないと思うけど）
生卵はジャスコかユニーで買う日本産。（シティスーパーでは前に腐ったのに当たったから買わない）
こっちの人も鍋には生卵をつけて食べる。でもさすがに日本産以外の生卵は怖いから絶対に食べない。

鍋の材料でいつもお腹がいっぱいになってしまい、後のお楽しみの雑炊にまでたどりつけることがなかなかできない。