はいはい日記

はじめてのblog、少しずつ前に進むのだ。

朝チラ.com

2006-05-02 07:04:57 | 世間のできごと
朝チラ.comというサイトがある。石川県内限定だけど、勝手に新聞の折り込みチラシをスキャンして公開しているようだ。全ての折り込みチラシが公開されているワケではなく、気付いた範囲ではパチンコ店や不動産、住宅会社などが除外されている。
ページにはバナーがたくさん貼り付けてあってコレで儲けているんかなと思いきや、リンクを見ても特に儲かりそうな構造にはなっていない。折り込みチラシにテキストを持たせて、AdSenseでもやった方が儲かるんじゃないかと思うんだが…

新聞の折り込みチラシというのは『グーグル 既存のビジネスを破壊する』にも新聞販売店の貴重な収入源となっていると述べられている。折り込みチラシが欲しいから新聞を取ってるなんて人もおり(そういう人を知っている)、そういう層がこのサイトを利用して新聞を取らなくなると、新聞社や販売店にとっては打撃となる。
とはいうものの、このサイトに対して新聞社や販売店は有効な対抗手段を持っていない。折り込みチラシの著作権は広告出稿者にあって、新聞社や販売店が著作権を理由に差し止めることはできない。そして、広告出稿者にとっては、勝手に広告してくれるのだから、ありがたい話であり、特に目くじらを立てる問題ではない。

折り込みチラシも見られるなら新聞は不要となると、新聞の宅配システム自体が揺らぐ。広告出稿者にとっても折り込みチラシのリーチが減少するのは問題だけど、代替選択肢としてこの手のサイトに直接出稿するというのもアリだろう。新聞社側も若干の危機感を感じているのかこんなサイトを作っているけど、自縄自縛となるのを恐れてか、チラシの数も朝チラ.comには及ばない(しかもPDFのリンクを踏むとFirefox落ちるし)。
まさに"既存のビジネスを破壊"する動きであり、既存のビジネス側がどう対応するのか、要注目といえそうだ。

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2 コメント

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配慮すべき権利関係者が抜けていますよ (広告をデザインしている者)
2006-06-20 02:14:36
ちょっとごめんなさい。

「勝手に広告してくれるのだから、ありがたい話であり、特に目くじらを立てる問題ではない。」という部分は気になります。

場合によっては目くじらどころか訴訟になることもあります。

この言い切りには、広告は誰が作り出したものか。という視点が抜けているように思えます。



新聞の折込チラシといえども著作者がいます。広告主は商品の情報や写真を提供することはありますが、それをあるときは読みやすく、あるときは印象的に設計し、レイアウトに興している人がいます。



広告を制作した会社は、広告主がそれを使って直接にビジネスをする用途に限って著作権の譲渡と再利用を認めますが、広告主でない第三者が、ビジネスを行うことは普通認めません。

「自分たちの作ったものを使ってビジネスを行うなら、使用料を払いなさい」と別途契約になります。



たとえ広告主といえども、契約の範囲外の用途で製作者に黙って使いまわした場合、相応の請求を受けますし、最悪、訴訟にいたることもあります。



ご紹介のビジネスでは、実際はその辺の契約をクリアにしているかも知れません。あるいは広告主が仕様用途を拡大した契約をあらかじめしているかもしれません。



ただ、こちらの記事のを読む限り、チラシなどの広告制作物とそこに携わる人の権利を慮る形跡が見受けられなかったので、すこし気になりました。
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なるほど (limegren)
2006-06-22 06:01:19
ご指摘のとおり、広告主と販売店という単純化した図式の中で、他に制作者がいるという認識はなかったです。

ありがとうございました。
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