鳥谷 米子秘話

鳥谷、完全復活…闘病少年の声援励みに「頑張る！」

阪神は２３日の広島戦（米子）で９－４と大勝。１番のヒーローは２日連続の猛打賞となる４安打２打点と猛威をふるった鳥谷敬内野手（２８）だ。エネルギーをもらったのは、重病と闘う少年の存在だった。

　今季、猛打賞が１度もなかった鳥谷が、米子に来て２試合で７安打の固め打ち。開幕から３番を任されるも不調が続き、６月からは１番へ。それでも調子はなかなか上がらなかったが、ここにきて急上昇となった。

　大きなモチベーションとなっているのが、慢性心不全という重い症状と闘い、鳥取県内の病院で心臓移植の機会を待つ安田亮太君（１６）との交流。お互いの存在が心の支えになっている。

　３年前に安田君が鳥谷に書いた手紙をきっかけに知り合い、鳥谷は病床の安田君の見舞いに駆けつけ、励ました。その後、安田君は一度は退院したものの、昨年暮れから再び体調を悪くして入院中だ。そんな中２２日には、外出の許可を取って球場を訪れて鳥谷に声援を送ったのだった。

　鳥谷は「昨日もあまり体調が良くない中、応援に来てくれた。彼が頑張っている姿を見ると自分も頑張らないといけないと思う。米子で活躍できたのは彼の力があったと思う。安田君だけでなく臓器提供を待っている人が多くいるのが現実。ドナー登録とか、少しでも多くの人が関心を持ってくれたらと思います」と言う。

　その鳥谷について真弓監督は「よう当たってきたね。１番であれだけ出てくれると試合が動いて面白いしね」と今季は「１番・鳥谷」を続けていく方針。首位巨人を追撃したいチームにとって、鳥谷の大暴れが必要。２５日からのヤクルト３連戦（神宮）で、さらに勢いに乗りたいところだ。

zakzak-sports 6/24

今朝の朝日新聞にも載ってました。