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あきら本vs青野本、レフリー藤井本

2005年10月25日 | 将棋
「りょうちん雑記」で紹介されていた「あきら本で後手良しとされていた局面が、青野本では先手良し」について調べてみた。
問題図は「りょうちん雑記」に紹介されている局面。先手居飛車、後手四間飛車、ナナメ棒銀一直線型の変化である。
     
まず各本、他では以下のようになっている。
①旧青野本:記載なし。但し、改訂版では記載されている。
②あきら本:問題図は後手勝勢。▲6六金と受けても△4九飛成▲5九金引△6六角▲同歩△7七銀▲7八金打△6七角で先手受け切れない。
③藤井本:問題図の6手前の局面(▲6二銀の局面)で単に△3三角とし難解な寄せ合い
④振飛車ワールド第2巻:藤井本の進行でなく問題図のように進めるべき。しかし藤井本の△3三角以降▲7一銀打△9二玉▲6一飛成△同銀▲8二金打△9三玉▲8一金△9七桂(返し技)▲7九玉△7七飛▲6八玉△7六飛成でも後手勝勢
なお手順中▲8二金打は、▲8二銀不成~▲7五金を見せて△8八飛~△8七飛成とされないようにしている。
⑤棋遊館ケンくん指摘:問題図以降▲7八金打△7七桂▲同金△同角成▲8八金△4九飛成▲5九桂(改訂版青野本記載)で先手良し。▲5九桂以下△4四角▲7七金△同角成▲8八角でどうか?

おそらく、竜王は⑤の手順中▲8八金を見落としたと思う。▲7八金打だと△9九馬▲同玉△9七銀で寄り筋になる。

さて実際の優劣だが、⑤の▲8八角の局面は後手ダメそう。手掛かりが全くなくなってしまう。
変化するとしたら⑤の▲7八金打の局面で△7七桂とせず△4九飛成とするのだが、ちょっと変化が多くて短時間では調べ切れない。すまん。
④は渡辺-宮田の局面指定戦の宮田感想だが、③の単に△3三角よりも問題図の進行が勝ると判断した上での感想だった。⑤がダメなら今のところ④の単に△3三角が有力である。
ちなみに④の△9七桂に▲9八玉は△9九角成▲同玉△7七角以下詰み。

ざっと資料を比較した限り、あきら本vs青野本の対決は、レフリー藤井本(実際は宮田くん)の勝ちが濃厚である。
藤井本勝ちはタナボタですなぁ~変化全く載ってないのに・・・

#追記。改訂版青野本についてコメントを頂きました。青野九段は③を本筋としており、その上で先手良しとしているそうです。

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4 コメント

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青野本では (元編集者)
2005-10-25 15:34:59
217ページに記載されています。

▲6二銀(215ページ第8図)に対して単に△同金とする手は変化

として扱っているため図がすくなく、わかりにくいかもしれません。

△3三角とする手が本筋の手順となっていて、青野九段はそれでも

先手良しの結論を出しています。



最後の第4章第3節だけでもこの本の値段ぶんの価値があります。

「鷺宮定跡 歴史と最先端」皆様ぜひお買い求めください。:-)
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ありがとうございます (leifang_doa)
2005-10-25 17:21:18
元編集者さん、情報提供ありがとうございます。私の持っている本は平成9年刊行のハードカバーの本です。

早速購入してみます。
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研究掲載ありがとうございます (ケン)
2005-10-26 21:47:35
棋友館のケンです。トラックバックさせていただきました。

片方文字化けしてしまったので、削除お願いします。
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▲7七金に△6二角が難解 (アマ棋士)
2009-07-27 18:52:43
▲7八金打△7七桂▲同金△同角成▲8八金△4九飛成▲5九桂△4四角▲7七金に△同角成ではなく△6二角の方が難解です。
以下▲9五歩ですが、ここで後手の手が広いです。

私のブログで他の変化も研究しています。
ぜひコメントいただければと思います。
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