15~6年ほど前だったか、
その頃は車で遠出をするのが好きだった。月に数回は横浜から奥多摩方面へ出かけていた。
あるとき、現地でゆっくりしすぎて帰りの時間が遅くなった。山の中はみるみる暗くなる。
私の車を先頭にして十数台が市街地へと向かっていく途中、(来るときにも通った)一車線道路の手前まで来た。
山肌を通る1Km(?もっと?か?)ほどの一部区間だけが一車線道路となり、両方の出入り口に工事用みたいな簡単な信号機が置いてあり、交互に通行する区間だ。
遙か前方を青信号で進入していく車のランプが見えたが、残念、私がたどり着く数十メートル手前で信号は赤に変わった。
私が信号が青に変わるのを待っているときだった。
数分後に後続のタクシーがクラクションを鳴らし、ライトをパッシングさせて「行け!」とせかして来た。
信号は赤なのに、進入してたまるか!と無視していると、今度はタクシーの後ろの路線バスがクラクションを鳴らしてきた。
それをきっかけに、後続車が一斉に「行け!」とばかりにクラクションを鳴らした。山中に響き渡るほどだ。
仕方がないので、赤信号表示のまま一車線道路に進入し、後続車両を先導するかのように車を進めた。
道路の中程まで進んだ頃だろうか、
電飾ギラギラにしてものすごく存在感のある車両が向かって来るのが分った。
「アチャーー、どうするんだよ!!」私は心の中でつぶやいた。後続車両は十数台。もう戻ることはできない。
威圧感のある対向車は私の車の真ん前に停まり、そのグリングリンと『赤色灯』を回したパトカーから二人の警官が降りてきた。
一人の警官が窓越しに、
「信号は赤なのに入って来たらダメじゃないか!」と言うので、私は「後ろの車にせき立てられて..」と答えると、あっさり「じゃぁ、行って良いよ」とパトカーを山肌一杯に寄せて私を通し、私の後ろに停め直した。
その間、後続車を見ていると、キップを手にしたもう一人の警官に皆が免許証を渡しているのが見えた。
真っ暗な山道をたった一台で悠々と車を走らせながら、なぜか嬉しさが込み上げてくるのだった。ムフフフ...。
その頃は車で遠出をするのが好きだった。月に数回は横浜から奥多摩方面へ出かけていた。
あるとき、現地でゆっくりしすぎて帰りの時間が遅くなった。山の中はみるみる暗くなる。
私の車を先頭にして十数台が市街地へと向かっていく途中、(来るときにも通った)一車線道路の手前まで来た。
山肌を通る1Km(?もっと?か?)ほどの一部区間だけが一車線道路となり、両方の出入り口に工事用みたいな簡単な信号機が置いてあり、交互に通行する区間だ。
遙か前方を青信号で進入していく車のランプが見えたが、残念、私がたどり着く数十メートル手前で信号は赤に変わった。
私が信号が青に変わるのを待っているときだった。
数分後に後続のタクシーがクラクションを鳴らし、ライトをパッシングさせて「行け!」とせかして来た。
信号は赤なのに、進入してたまるか!と無視していると、今度はタクシーの後ろの路線バスがクラクションを鳴らしてきた。
それをきっかけに、後続車が一斉に「行け!」とばかりにクラクションを鳴らした。山中に響き渡るほどだ。
仕方がないので、赤信号表示のまま一車線道路に進入し、後続車両を先導するかのように車を進めた。
道路の中程まで進んだ頃だろうか、
電飾ギラギラにしてものすごく存在感のある車両が向かって来るのが分った。
「アチャーー、どうするんだよ!!」私は心の中でつぶやいた。後続車両は十数台。もう戻ることはできない。
威圧感のある対向車は私の車の真ん前に停まり、そのグリングリンと『赤色灯』を回したパトカーから二人の警官が降りてきた。
一人の警官が窓越しに、
「信号は赤なのに入って来たらダメじゃないか!」と言うので、私は「後ろの車にせき立てられて..」と答えると、あっさり「じゃぁ、行って良いよ」とパトカーを山肌一杯に寄せて私を通し、私の後ろに停め直した。
その間、後続車を見ていると、キップを手にしたもう一人の警官に皆が免許証を渡しているのが見えた。
真っ暗な山道をたった一台で悠々と車を走らせながら、なぜか嬉しさが込み上げてくるのだった。ムフフフ...。