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2008-07-08:傷だらけの天使

2008年07月08日 | ドラマ
「傷だらけの天使」コンプリート。1974年制作。もともと、LD-BOXで持っているのですが…やっぱりというか、最終回観直してしまいました。好きなんですねえ…この時の水谷豊さんの演技。強烈に印象に残っています。僕にとって「傷だらけの天使」と言ったら、このシーンで。そして多分、この作品の総てを象徴していると思うんですね。
主演の萩原健一さんに「アニキ!アニキ!」と子犬のようにべったりな弟分の役なんですが…最終回では肺炎をこじらせて死んでしまいます。オサム(萩原健一)もアキラ(水谷豊)も只の食い詰めのチンピラなんで、雇い主がいなくなって、今まで仕事していた仲間も雲隠れで散り散りになると、薬もまともに買えないくらい困窮してしまうんですね。

最終回、彼らを今まで雇い、何かと危ない仕事をやらせてきた綾部貴子(岸田今日子)は、自分らの悪事が警察にかぎつけられたところで雲隠れして国外逃亡を謀ります。その際、しばらく音信不通にしていたがオサムだけは手元において連れて行こうとします。
それはオサムが憧れ、そして“成り切る”事ができなかった「本物のワル」になるという事を意味していたのですが……「向こう(外国)で落ち着いたら連絡するから」と別れを言いに来たオサムに、既に風邪をこじらせて意識が朦朧としているアキラがすがりついて「行かないでよ!」と泣くんですね。……このシーンは本当に胸が締め付けられる(涙)


アキラ「あにき…おれさあ…足引っ張ると思われちゃやだけど、行くの止めにしないか?」

アキラ「さみしいよ!!みんないなくなるから!!!(泣)」


オサム「アキラ!このままじゃな!!みんな共倒れになっちゃうんだよ!!誰かが浮かび上がらなくっちゃならないんだよ!!」


アキラ「ちょと待ってよアニキ!ねえ…どこ行くんだよ!アニキ~!(泣)」

オサム「出世したらよ!きっと帰ってくるからよ…!!」

アキラ「口ばっかじゃねえかアニキはよぉ!!(泣)」


アキラ「あにきぃ~。あにきぃ~。病人を粗末に扱いやがって…、あにきぃ~……あにきぃ~…げふっ!げえぇえ!!(咳込む)」

…そうやってすがるアキラをオサムは振り切って港に向かうんですが、ど~~~~~しても、アキラの事が気になって薬だけ買って戻ってきてみると、もう…アキラは死んでしまっている。「…アキラ……お前、風邪で死んじまうなんて、可笑しくって、涙も出ねえよ……」あまりの事にオサムはアキラの側から離れられなくなってしまって、とうとう綾部の用意した船に乗り過ごしてしまう……そんな最終回(苦笑)

なんでこんな哀しいだけの話をやっているんだ?って思います(涙)w
「傷だらけの天使」って大体がこんな感じの話で、中にはコミカルなものもあるんですが、とにかく何もかも上手く行くというわけにはいかないもの悲しい物語に満ちています。そして、これは言うべきなのか、言わぬべきなのか……“なんの足場も持たないチンピラ二人”が“悪い大人”につけこまれて、安い報酬で危ない橋を渡らされる…その毎回の脚本構成は、少なからず現代(いま)の世相を想起させる気がしないでもない…こともないw まあ……この作品、今が観どき…かもしれませんw


さて、ルイさんから、チャンネルを明示して予定を早めに言うように言われてしまったのですが……(汗)今週は…NECOで「白夫人の妖恋」がやりますね。まあ「白蛇伝」です。東宝のカラー特撮映画第1作との事。あとAT-Xで「Mission-E」が始ります。前作の「CODE-E」から…こういう飛び方をするかあああ!!?というある意味、超展開続編(?)作品。「わあ!なんだか『レッドガーデン』が『デッドガールズ』になったみたいwww」という比喩表現が用意できるあたりが、恐ろしい世の中だなあ、と思いつつ……しかし録ります。とりあえずw


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2 コメント

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もうひとつ (MODSTOON)
2008-07-08 10:41:47
最終回は西村晃と岸田森のペペル・モコも印象深いです
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昔はよく真似しました (ロヒキア)
2008-07-08 12:09:45
アキラ主役でいえば、ゲストの小松政夫と相撲をとったりするシーンの馴れ合い感が凄くステキだったという印象があります。

> 西村晃と岸田森のペペル・モコ

文芸座じゃないところが時代だな~と。
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