今何処(今の話の何処が面白いのかというと…)
マンガ、アニメ、特撮の感想ブログです。




【ハーレムメイカー】

【ハーレムメーカってなに?(´・ω・`) マンガ編】http://blog.goo.ne.jp/ldtsugane/e/b7e10022ba6d90a00817392c37221375

【ハーレムメーカーと恋愛原子核(ゲーム視点編)】http://www.tsphinx.net/manken/hyen/hyen0294.html

アニメ編に入る前に、マンガ編のところで、まだ叩き台レベルって事もあって、少し言葉の定義や、評価する対象の範囲が曖昧で分らないという意見を頂いたりしましたので、少しそこらへんの意図を整備にしてから話をはじめようかと思います。ただ、今のこの話って“史観”の話でもあって、あまり明確な線引きができる物でもないんですよね(汗)基本的には、僕の知識と体験に基づく歴史的な流れの大体のイメージを伝えようという意図なのでそんな感じに捉えては欲しいです。また、このエントリー自体は、ペトロニウスさん、ルイさんとの意識合わせの意味があるので、その話の流れ次第で色々説明が変わって行くと思います。

■ハーレム構造について
1.一人のキャラクターに対して、三人以上のキャラクター(主に異性)が積極的ないし消極的いずれかの好意を示している状況
2.1の状況が物語の日常(定型)として設置されている状況
3.80年代ラブコメの系譜上にある作品(ラブコメ構造⊃ハーレム構造)


ハーレム構造自体は上の2項で大体説明つくと思うんですけどね。ただ、今後含めて、おそらく「ハーレム」という言葉が作品評価の中で有効に機能する射程として、3項目が必要になってくるかな?と思っています。たとえば下の者が上の者を弑するのが“下克上”と言うとして、その事例は日本史全般から見出す事ができるが、一般に「下克上を語る」、「下克上の時代を語る」と言えばその事例や時期は限られてくるだろうというような…?余計分りづらいか?(汗)…まあ、何をもって80年代?何をもってラブコメ?って話があると思いますが、とりあえず高橋留美子、あだち充を中核としたラブコメ文脈で語られている作品と思ってもらえればいいです。まあ、文脈(論じたい事)に応じて3項目は外せばいいかな?とも思います。
実際には、高橋留美子の「らんま1/2」が“あかね”と“シャンプ”ーのみの間は、単なるラブコメ構造、“右京”が登場してハーレム構造(…あ、小太刀とかいるな)…と言えなくもないんですが、高橋先生やあだち先生は、ラブコメを描いても、ハーレムを描いたという評価をするのには難を感じる人も多いでしょう。ここらへんこの話の線引きを難しくしているんですが…(汗)まあ、最初に述べたように、その為に“史観”の話をしているって事はあります。ルイさんが既に「ゲーム編」を書かれていますが、TVアニメ→OVA→ゲームの流れで、このハーレム構造消費は醸成されて来たかな?と僕は観ているので、これはその後に書いて行きますし、この話自体はそのバックグラウンドの中での話という事になって行きます。

また、1の条件に達していなくても、女の子が多く出ていて消費のされ方が、非常にハーレム的だと認められるものは「ハーレム系」という言い回しで俎上に上げて行こうと思います。他にも、僕自身はこの史観において「あずまんが大王」や「らき☆すた」あたりも組み込んで行きたいんですけど、これらの作品もハーレム構造ではないですよね。ただ、構造はそうではなくても、消費のされ方はハーレム構造作品の消費の流れにあると「観て」いるので、今回書かなくても、どっかで組み入れた事を書くと思っています。

■恋愛原子核とハーレムメーカについて
ペトロニウスさんとの話の中で、当初、ハーレムメーカと恋愛原子核を対存在的に扱っていたのですが、これは一度、ハーレムメーカという「言葉」で統括して、その上で、恋愛原子核とその対になる何かの「言葉」を用意した方がいいのではないか?という意見が出ています。ちょっと考えてみたのですけど、それはそれでいいかな?という気がします。何であれハーレムを作った者が「ハーレムメーカ」というのは思考する際にイメージが通りやすいですよね。問題は、ちょっと今、語ろうとしているもう一方のキャラクター属性に対する言葉に妥当なものがないのんですよね~……まあ、これ、僕が語りたい事の論旨を考えると「アドヴァンスド・ハーレムメーカ」か「スーパー・ハーレムメーカ」あたりにが一番ストレートな表現でいいかな?という気もしています。

さて、まず「恋愛原子核」の方なんですけど、要するにこれって「無根拠に多数の女性に好かれる展開を持つ」って事なんですけど、これは別にハーレム構造内に納まる要素ではなくって、ラブコメ構造全般の主人公に付されている要素ではあるんですよね。ある種の偶然の出会いまでを勘案すれば、この原子核を持たないラブコメ主人公は存在しないとさえ言えます。
ただ、多くは、無根拠を無根拠なままにする事を良しとせず(通常は切っ掛け程度に留め)、先にいくつかの根拠設定を置いたり(助けられたとか、幼馴染みとか)、後の決断で補完したりして、その“空白を根拠で埋めて”行くのに対して、ダメな自己肯定というか慰撫というか、ともかく何も無かったり、何も決断しないままだったりする、そんな自分でいいんだという快楽を提供する作品も確かに存在します。この属性のキャラクターを基本「恋愛原子核」と呼んで、あとはキャラクターの無根拠性、あるいは行動した奉仕に対する対価の大きさを論じて(対価…返される愛情が大きければ大きいほど無根拠性が高いという話ができる)「恋愛原子核的か?どうか?」を評価して行けばいいように思います。そこから考えると「恋愛原子核」の要件は……

1.「何故か女の子に好かれてしまうという現象」が根拠が無いまま(極めて低いまま)物語肯定されているキャラクター
2.「女の子に好かれてしまう根拠」が極めて希薄なままのキャラクター


ここらへんかなあと?1は作品としてそう描かれている。2は批判的な意味がありますね。ラブコメという構造の底辺的にこういうキャラクターはいるのでしょう。ただ、こういったキャクターも純粋に無根拠が肯定されているキャラクターというのはおそらく極小で、出発はそうでも多くは終盤に向けて様々な決断や根拠が付加されているのが物語の必然的な流れだと思います。これはラブコメ、ハーレムを超えて、恋愛原子核主人公の基本的な力学ですね。ここらへんの根拠や決断のハードルが低いのは、やはり“肯定”や“慰撫”の意味になってくるとは思いますが。物語を進める(終わりに向う)にあたってほとんどが必ず何らかの根拠提示なり決断を示唆されると思います。その結果が“結論先延ばしエンド”だとしても。

さて、ここらへんから本題になって来ますが…。

こういった状況の中で「ハーレムメーカ」は、本来的には複数の女の子に好かれてしまう根拠を提示する事が求められて行くんですが、多くは大した根拠がない「恋愛原子核」のまま、放置されている状態にあったのですよね。なんでって、面倒くさいから………ってわけでもないんですが(汗)やはり複数の女の子に好かれる状況を無理なく説明するのは難しいという事と、あまり「強い」根拠の子がいると、物語がその子を中心に「回り」はじめてしまうんですよね。「どうしても一緒にいなくてはならない理由」あるいは「どうしても守らなくてはならない理由」、あるいはまったく逆に「どうしても結ばれてはならない理由」を付加して行くと、どうにもその設定のためにストーリーが回り始めて、上記のハーレム構造の条件にあった2項目…日常(定型)が維持できなくなってしまう。

そうやってストーリー値を上げれば上げる程、ハーレム構造の“無理さ”というか歪みは顕在化して行き、やがて終局(破綻)を迎える。……これを回避しようとした場合、一番簡単な方法の一つは「引き返す」パターンを定型化する事です。「あ~あ、結局、元の木阿弥かあ~!」というヤツですねw「うる星やつら」や「らんま」はガッツリこのカードが構造に組み込まれている事で日常性を維持しています。ただ「引き返す」ためには回りの設定や構造を慎重に調和させている必要があります。そう何でもかんでも「引き返せる」ワケではありません。そうすると、もう一つの方法、物語を終わらせる危惧のある設定を排除する…が重要になってきます。…と言うか、これと「引き返し」カードはワンセットですね。そして上手い作品の場合、「終わらせる設定」を用意した上で、その設定を“眠らせて”何時でも好きな時に引き出せるようにしています。
しかし、これらの施策は非常に制御的なもので、相応の調整力とアイデアが伴わないと、非常に大人しい物語になってしまうし、無根拠性もかなり剥き出しになってしまう傾向があります。

しかし、恋愛物というのは“劇的”である事が求められるものだし、制御された範囲内じゃ面白さは限られてくるし、三角関係なら三角関係で一旦破綻するぐらいじゃないと面白くないですよね。だから、1対1の時(あるいは三角関係レベル)なら、その暴走を思う存分展開させればいいんですよね。…でも、1対多の時は何?wユーザの「自分の好きなヒロインを愛でたい。その為にはそれぞれのヒロインに“劇的”なる物があって欲しい」という「並列志向」のその要求に全方位対応するその1…主人公って一体何者なの?って問いを説明しなくてはならなくなってくる。
…で、初めの段階ではその説明は基本、放置されていたんですよね。説明しなくてはならない何て大仰な言い方しましたけどw「…いや、なんか知らないけどそういう奴なんだよ」と言ってしまうのが、一番てっ取り早い方法ではあります。それは結果、「恋愛原子核」キャラとして納まって行くワケです。

しかし、何時までも説明から逃げているわけにも行かなかったというか「恋愛原子核」が乱立してくると、いい加減、この主人公がモテる事に納得のいく説明を欲するようになってくる。また、同時に、納得いく説明を用意するとドラマの劇性も上がるし、ヒロインのキャラ格も上がるというか……単純には「その主人公の良い所を見抜いているいい女」という格が出てきて、より“萌える”ヒロインになる事が分ってきたと思われます。

ここらへんから、本来、説明性と劇性を高めれば高める程、崩壊因子が強くなるハーレム構造に対して「面白くするために」説明性と劇性を高めつつ、崩壊因子の解決は全て主人公のキャラ格で説明してしまおうという、ハーレム構造を解決・維持するために特化した設計を施されたスーパーマンw、あるいはパーフェクト・ソルジャーwが登場してくるようになるwそれも元々の出発点はラブコメ構造の主人公だから基本値としては“普通のさえない少年”という属性傾向があって、そこからラブコメ処理能力だけやたら先鋭化した性格や才能・技術が与えられて、その方向にだけキャラクターがビルドして行くワケです。
この話のミソは、「ハーレム形成能力/ハーレム維持能力」だけ、やたら高いキャラクターが誕生する事にあって、たとえば普段は引きこもり気味でヘタれた性格なのに、女の子の物語に絡み出すと突然、決断と駆け引きとユーモアに富んだ行動者に変わるというような…。これ1対1の状態なら「やればできる俺幻想」の具現化というかオーソドクスなドラマなんですけど、これが複数で且つバラエティに富んだ対応を「全て正解してのける」主人公って一体何者なの?って話になってくる。(今、少年サンデーで連載している「神のみぞ知るセカイ」はここの「面白さ」から出発している連載ですよね)

1.ハーレム構造の形成能力がある一定のレベルを超えて具現化されているキャラクター
2.ハーレム構造の維持能力がある一定のレベルを超えて具現化されているキャラクター


このいずれかの条件を持った者を「スーパー・ハーレムメーカ」と呼ぼうかな?と。一定のレベルを超えて…一定のレベルって?というのはなかなか難しい話なんですけどね(汗)ここは本当に検証対象ですね。まあ、いくつかの作品から例証をとろうと画策していますが、あるいは“伝説のスーパーサイヤ人”みたいなものと言った方がイメージに近いかもしれませんwハーレム系ラブコメ(並列志向)というジャンルが醸成して行って、次第に説明性と劇性の要求がエスカレートして行く中で、それを高いレベルで実現する。そういう“超戦士”がいるんじゃないか?という予想の話と言ってもいいかもw



さて、一通り書いた所で、図にするとこんな感じでしょうか?まず主人公パターンの空間があって、ラブコメ構造を形成するラブコメメーカ領域がある。そのラブコメメーカ領域の中に「ヒロインの並列志向」を特化させたハーレムメーカ領域がある。今回、便宜上、上記の条件付けをしてハーレムメーカ領域の境界の明確化を図っているけれど、たとえば四角関係を形成していなくても、ヒロインを並列志向で消費しようという意図の作品は存在するワケで、本来、このラブコメ領域とハーレム領域の境界はミストなもの。だから、そのぼやっとしたところを今、分かりやすく形を与えている状態で、この図面がありますね。その上でラブコメメーカ空間全体に偏在している無根拠性・偶然性の密度が濃い部分を「恋愛原子核」、能動性、根拠性が先鋭化してきている部分を「スーパー・ハーレムメーカ」…と。

僕のイメージはこんな所でしょうか?今、説明した物語構造の変遷を、いくつかの作品を具体的に交えながら、その流れを検証して行き、現状の到達点を確認すれば大体「観えてくるもの」があるかな?というプランで、マンガ編、アニメ編を書こうとしていますね。…で、それをルイさんの「ゲーム編」に接続と。この話、僕の所感では恋愛ゲームの変遷は外すことができないパートだと思っています。上手いこと接続できるといいのですが…。

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コメント
 
 
 
Unknown (とある特撮豚)
2017-02-27 20:52:14
「終末のハーレム」とか言う話題作がこのジャンルの新境地を開拓してくれたら良いんだが
 
 
 
Unknown (LD)
2017-03-07 23:26:56
『週末のハーレム』面白いですね。ジャンプ+の公開分を断片的にしか読んでいませんが今度単行本で買おうかと思っています。
 
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