ということで、“うどん”についてしらべてみますと
その昔、うどん屋でしか食べれなかった薬だったそうです。
お客さんが、店に「うどんや風一夜薬」がなかったら、うどん屋と認めないほど
であったそうです。
戦後薬事法の改正でうどん屋で薬を売ることができなくなるまで、うどん屋では
風邪気味だというと「熱いうどん食って早よう帰れ」と、うどんと共に薬を売る
のが当然であったのです。
また、当時は、うどんを干して乾めんにする技術がなかったので、手打ちの生
めんを使っていました。ですから、店で食べるしかなかったのです。もちろん、
農家では材料が手に入るものの、うどんはぜいたくな食べ物で、年に数回、祭り
や祝い事で食べる程度だったそうです。
うどん、そば、パスタ、ラーメンを食べた直後4人での実験では、4人とも体温
が上昇。2時間後、うどん以外の3人は次第に体温が下がり、うどんだけは依然
高い体温を維持しました。つまり、同じ温かい麺類でも、うどんは体の温度を保
つのです。これが、風邪に効くのです。
これは、めんの消化速度の差によるものです。4つのめんを消化酵素の中に入れ、
体内消化酵素と同じ37.5度に温度を設定し、消化を調べてみました。そうす
ると、2時間後、うどんだけが完全に消化されました。うどんの消化速度は、
なんと牛肉の3倍にもなるのです。
うどんの消化速度の早さの秘密は、うどんの“コシ″にあります。コシの正
体はめんの中に含まれるグルテンという物質。小麦粉をこねることによって、2
つのタンパク質が結合し、グルテンという編み目状の組織を形成します。
このグルテンがデンプンを包み込むように守っているので、体内に入ったときに
消化酵素が入り込みやすくなり、消化が早く進むのです。うどんに比べ、他の
めん類はすき間がつぶれ、消化酵素が入り込みにくいのです。
消化に無駄なエネルギーがかからないうどんは、食べたときにも胃に血液が集中
することなく、全身に行き渡ります。そうすると、血液に含まれる白血球は、
風邪のウイルスと互角に戦うことができるのです。
さて、サーモグラフィーの実験では、うどんを食べた人は、頭部まで温度が
上がりました。ということは、うどんは″頭脳にも効く″のでしょうか。
うどんの主成分は炭水化物。炭水化物はごはんやパン、うどんなど、めん類に
含まれる栄養素で、体内でブドウ糖、そしてグリコーゲンに変成します。それは
体だけでなく、脳のエネルギー源にもなるのです。
集中力を発揮するなど、脳を使う作業をするときの条件が合うわけです。
ですから,うどんは午後の活力源や受験勉強の夜食に向いているといえます。
身近な“うどん”ですが、素晴らしい実力の持ち主だということがわかりました。
おそるべし“うどんパワー!!”