大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

EUの憂鬱

2014年06月03日 | 政治
28ヶ国で構成されるEUには5億人の生活者がいる。
この地で1939年英仏両国がドイツに宣戦布告しあの忌まわしい第2次世界大戦が勃発した。
アメリカ発の世界恐慌が引き金となり欧州各国がブロック経済体制を引いたことにより、ドイツ・イタリア国民は苦境に陥り、ファシズム・ナチズムが燎原の火のように広がっていく。
陸続きの国々がいがみ合ってはならないという教訓から統一ヨーロッパ構想は生まれた。

統一ヨーロッパという壮大な夢にかけたフランスのドロール氏は、今回の欧州議会選挙結果をどんな思いでみているだろうか。
(ブログ「リーダーたちの世界観」参照)
5月22日から25日にかけてEU加盟国ごとに欧州議会選挙が行われた。
5年ごとに行われるこの選挙では、加盟国ごとに人口比率で議席が割り当てられ、議長を含め751名の議員が選出された。
EU推進派である2大政党が過半数を抑えたので体制は揺るがないと思うが、いくつかの危険な兆候が見て取れる。
その不安材料は経済にあり、その原因はリーマンショックにあり、その根本はマネー至上主義にある。
(ブログ「欧州不安の再燃」参照)

割り当て議席数の多い国ごとにみてみよう。

《独:96議席》反ユーロを主張する政党が初議席をとる。(EU加盟は是とするが統一通貨ユーロに反対)

《仏:74議席》反EUや反移民を掲げる政党が第1党となる。移民大国・移民文化に衝撃走る。

《英:73議席》EU離脱を掲げる政党が第1党となる。英はEU加盟しているがユーロは導入していない。2017年にEU離脱を問う国民投票を予定している。

《伊:73議席》反EUが第2党を確保。


第2次世界大戦の教訓から生まれた“超国家”構想。
国々のエゴがあの不幸な戦争を産み出した。
貧しくたっていいじゃないか…助け合って生きていければ争うことはないはずだ。
理想主義者たちの声は生々しい現実の前にかき消されてしまうのだろうか。

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