大黒さんの金魚鉢

黒金町の住人の独り言は“One”

One voice , one mission , one family

アウトサイダー・ブロック

2014年04月09日 | 政治
4月9日静岡新聞朝刊の「経済サプリ」に聞きなれない単語を見つけました。
「アウトサイダー・ブロック」と「ブルジョア・ブロック」です。

こんな書き出しから始まっています。
『ウクライナ危機に揺れるヨーロッパにまたひとつショックが加わった。
フランスの統一地方選挙でオランド大統領の社会党は大敗、極右政党の国民戦線(FN)が躍進したのである。
FNは反移民、反ユーロなどを掲げ、欧州連合(EU)統合に真っ向から反対している。
これまでEU諸国では中道右派と中道左派が多数を競い合ってきたが、リーマン危機とユーロ危機により、失業者、非熟練労働者、不安定就業層などによる「アウトサイダー・ブロック」が台頭、FNはその先頭に立つ。…』

経済状況が悪化すると、失業者が増え、低賃金で働く人が増え、社会保障も切り捨てられてきます。
人々が抱える社会への不満が高まると、その受け皿としての政治団体が暗躍を始めます。
ドイツでも民族主義を打ち出して、外国人排斥運動を展開している「ネオナチ」が勢力を拡大しています。
「ナチス」をほうふつとさせるような呼び名ですが、スキンヘッドの暴力的イメージからソフトな一面をアピールするなどの巧みな戦略で、地域の活動にも積極的に参加し、草の根の愛国主義に訴えることで社会に浸透を図っているそうです。
こうした「ネオナチ」と同様に、「アウトサイダー・ブロック」には、社会に対する不満を持つ若者たちが集結しています。

「経済サプリ」では来る5月の欧州議会選挙での4極対抗選挙戦をこう分析していました。
『フランスFNは他のEU諸国の極右政党と連携して、選挙に照準を合わせている。
だが、その対極に経営者、テクノクラート、中上級クラスの技能勤労者など、EU統合を支持する「ブルジョア・ブロック」が姿を見せている。
中道右派、中道左派、「アウトサイダー・ブロック」、「ブルジョア・ブロック」の4極対抗の選挙戦になろう。
ウクライナ危機も重要だが、欧州議会選挙からも目が離せない』

島国日本と違って地続きのヨーロッパでは昔から戦火が絶えず、不況で国家主義が台頭して各国の協調が弱まりあの大戦が勃発しました。
その教訓からヨーロッパ統合の動きが起こりようやくここまできましたが、その悲願の目的は「ヨーロッパの平和の維持と確立」です。
やはり経済は経世済民、しかし経済が常に成長期にあるとは考えられない時代に突入しました。
そうなると私たちは困窮の時代を迎えます。
そういう時代の経済運営はどうあるべきか、我が国に極右勢力やら「アウトサイダー・ブロック」やらが幅を利かせるような時代にならぬよう、経済の舵取りをしてほしいものです。

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