言の葉ひらひら - Wordy Leaves Dancing

「はじめに言葉があった」
"In the beginning was the Word."

瞼に太陽

2007-04-29 | 今の葉
あともう少しで今学期も終わりです!今は学期末恒例のレポート書きに追われておりますが、ブログネタ帳(←もちろん存在しています!)には、どんどんネタが書き込まれていますので、新しい葉やコメント返しは、後もう少しだけお待ち下さいませ。。。

本日は先ほど気分転換に太陽の光を瞼に浴びて、思い出したパッセージの引用にて終わらせて頂きます。(省エネ投稿で、すみません。)

「太陽がフロント・グラスから射しこんで、私を光の中に包んでいた。
目を閉じるとその光が私の瞼をあたためているのが感じられた。
太陽の光が長い道のりを辿ってこのささやかな惑星に到着し、
その力の一端を使って私の瞼をあたためてくれていることを思うと、
私は不思議な感動に打たれた。
宇宙の摂理は私の瞼ひとつないがしろにしてはいないのだ。」
(村上春樹著:世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド)

なんかちょっと、瞼に届く日の光の有難みが増す感じ。。。じゃないですか?前回のエントリーで小さな目の面積が受送するメッセージについて書いてましたが、閉じた瞼に届くメッセージっていうのも、あるんですねぇ。ちょっと幸せ。

目は口ほどにモノを言う -人&動物編-

2007-04-18 | 今の葉
今日は「言葉と文化」のクラスで、トコロ変われば意味も変わるボディ・ランゲージについて色々レクチャー受けたり、ディスカッションしたりしました。文字どおり頭から爪先まで。いやー国によって同じアクションが正反対の意味になったりする!のですね。ボディ・ランゲージは決して万国共通ではない...ので気をつけましょう。

頭から爪先まで全部はここに書けないので、「視線」について。
アメリカ人は人の目を見て話すけど、東洋人は特に目上の人と話す時、視線を下に向けるのが礼儀。そこで、バトルクリークESL教師時代にあった出来事をシェアしました。ある日本人の小学生が校長室に呼ばれて、目を下に向けていたら「ちゃんと私の目をみて話しなさい!聞く気がないの?」と校長先生にさらに怒られてしまった。そこにいた私が、「日本では、目を見る方が失礼なんですよ。」と後で彼女に伝えると、「でもここはアメリカなんだから、アメリカのボディ・ランゲージを身に着けさせなければ!」とのたまう。確かにそうなんだけど、そんなに簡単には身についたことは変えられない。ある意味、新しい言葉を学ぶより、ボディ・ランゲージを変える方が難しいだろう。。。条件反射だから、思考の通路を通らない。だからそれで怒るより、「先生の目を見て、話を聞けるかな?そうすると、聞いてくれてるって分かるから。」と諭した方がどんなにかいいだろう。・・・そんな話をしたのでした。

そして人ではないけれど、と前置きしてもうひとつ。
数週間前のある晴れた日、私はキャンパスの牧場に行きました。(去年、牛さん達に慰められたので、「一年前はどうもありがとうよ。」と言いに行ったのである。)で、牛さん達が横一列にずら~っと並んで餌を食んでいる前に立つと、彼等は私から視線を外しながら、余所余所しげにモグモグやっている。そこで私はあることを思いついた。。。彼等に背を向けて一分程経ってから、おもむろに振り返ってみたのだ。すると、どうだろう、私の背中は牛さん達の視線をバッチリと一身に受けていたじゃないの!おまけに、イキナリ振り返った私にかなりビビっていた。(この話、結構ウケたw)

この話をすると、アフリカ育ちのイギリス人教授は、「そうそう、ライオンに遭遇したら、目を真っ直ぐ見てはいけないのよ、威嚇することになるから。『はは~、動物の王者よ』と言う感じになるべく下を向いて、後ずさるのがいいのよ。」と教えてくれました。というわけで、もし皆さんもライオンに逢ったら、この事をどうか思い出してくださいね。...って逢わないよな、たぶん。

目は口ほどにモノを言う-考えてみれば、目の面積なんて、視野全体の面積の何万分の一ほどのものなのに、そこを見るか見ないかじゃ全然違うなー。そこに万感の思いや意思が現われたりしますからね。今日のあなたの目は、何を語ってますか

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コメント返し遅れてごめんなさいの欄

めぐんちゃん、
Body Languageは難しいよね。確かに男と女では違う。読み間違えたり、そして発し間違えたり。Body Language辞書が欲しいわ~。

マック師、
もう去年のCCから1年経ちましたね。はやいです。あれからも、マック師のブログを楽しみに読んでおります。日々の恵をユーモア交えて読みやすく綴られ、毎日更新されているのが素晴らしいです。 P.S.牛に会ったら、ぜひやってみてください。

大ちゃん、
始めまして、とか言ってるけど実は前にも会ってたし。しかし、「なんかのトピックから面白い出来事の話しへのもっていき方」が上手いのは大ちゃんでしょう。CCではかなり笑わせてもらいました。ありがとう。「自分の人生の出来事や思い出を頭の中でよく振り返って暇を潰していました」って暇人?いや、その間に思い出のeditingしているんだろうねー。それも、神様が実は編集してくれてたりして、なんかかなりいい人生に思えてきたりするよね。

ミシガンはツンデレ!?

2007-04-15 | 言の葉
今日は久しぶりにぽかぽか暖かいので、敷布を出してきておひる御飯を太陽の下で食べました。だって、気まぐれミシガンにおいて得られる太陽光線は有難~く貴重なのございます。3月はしばらくTシャツ陽気になったと思ったら、4月のイースターには氷点下になって雪降るし。(おかげで恒例のPassion Playは室内劇となってしまった)特に今年のミシガン州の天気は激しく変わりすぎて、ついていけないものがある。。。(アメリカ中西部在住の皆さん、そうですよね?)

昨晩の残りのパッド・タイ・ヌードルを口いっぱい頬張りながら、私はふと思いついて一言、「ねぇ、ミシガンってツンデレだよね?」・・・と、いうのも昨晩タイ人の友人と日本人の女の子達で夕飯を食べつつ、最近(いや、もう古いのか?)日本において聞かれるこの「ツンデレ」という言葉について大いに盛り上がったからなのです。日本って造語・新語がぽこぽこ生まれる土壌だなぁ、とよく感心するのですが、その土地から離れてインターネットなどで私がランダムに出会う言葉&その定義ですから、やっぱり限られていたり、あやふやだったりする。私にとっても、これは知ってるようでちゃんと知らない言葉だったので、みんなと話して、かなり怪しかった部分が穴埋めされましたよー!

まず私が、「ツンデレとはツンツンとデレデレを足して2で割った造語で、ツンはcold, snobby, indifferent, inattentiveな感じで、デレはsweet, mushy, overly affectionateな感じ」と英語でタイ人の子に説明。(演技つき)「初めは気がなさそうなヨソヨソシイ女はツン期で、それを口説き落とした後のデレ期には、嘘みたいにオープンになり自分だけに甘えてくる。それが男の達成感と独占感を誘うらしい。」すると!もう一人のジャパニーズ・ガールは「他にも意味があるんです・・・」と新しい定義を教えてくれた。時間経過に伴って「ツン・ガール」が「デレ化」するだけでなく、「ツンとデレを同時に出す」ものがあるらしい。その二刀流秘儀とは・・・例えば「別に全然来る気なかったんだけどぉ。」などとそっけない調子で言いつつ、気合の入った愛妻、じゃなかった愛カノ弁当などを何気に持って現われる・・・こんな感じらしい。あー、このギャップに萌えるのですね。言葉はツンで、行動はデレ、これは日本人によくあるかも。照れ屋さんなのね☆(その他にも色々と効くが!)

そこで、みんなで自分の「ツンデレ度」を{ツン=0<デレ=10}の数値で言い表したりしてみました。だけど、そんな簡単に二極の間で測れるモンじゃないわ、だって両刀使いで両方の値が高い人もいるし。相手によっても、時期によっても変わるし。そこで今日見つけた正しいツンデレ度チェック。この二極のギャップを効果的に用いることができると、ツンデレ度が高くなるようで。(ちなみに私の場合は 37 点、ランクDと低く、ほとんど素の時が多いらしい。)ツンデレとは、どちらかの資質が高いというより、二つが相反し合って「対照的かつ表裏一体をなす」ものらしい。(Wikipedia参照)結構、奥が深いぞ、ツンデレ。

・・・というわけで話は戻って、ミシガンはツンデレなんですよ。そしてミシガンに住むミシガニアンもツンデレ対応型というか、厳しい寒さが長い分だけ、ひとときの暖かさに弱いというか、簡単にウキウキとデレ陽気にのせられてしま~う。(この気持ちはよっくわかりますがね。私だって今日はまんまとのせられたし。)ちょっと暖かくなったら、タンクトップとか短パンで嬉しそうに、外を走ったり歩いたりしてる人間達が続々現わる!動物達も花達もどんどん表に出て来ちゃ、車にべちゃっと轢かれたり、雪に打たれてへこたれている!あーあ。「気象庁が『のせられるな!警報』を出したらいいよね。」と側で寝転んでいたルーミーが言って、私は爆笑。長く住むには、その土地の気候・現象を知りつつ、それと上手く付き合っていくのが幸せなのかもしれませんね。・・・のどかな昼下がりのひとコマをお伝えしました~。

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遅ればせながら、コメント返し登場~!の欄

めぐんちゃん、
やっぱ、結構当たってる?でも、ラッキーアイテムは謎だよね。。。愛とか。それに確かに、相手によって&状況によって、ツンデレ度は変わるし。

Yoko、
「ツンの方が多いツンデレ」これも当たってる気がする~。しかし、「ツンデレとは、どちらかの資質が高いというより、二つが相反し合って対照的かつ表裏一体をなす」という定義から見ると、デレは表面化していないだけで、ツンと同じくらいあるのかもしれない!? (これってかわいいわ。)

はちこさん、
確かに気候帯の名前みたいですよね。ツンドラとか。はちこさんは確かに大勢の中ではムードメーカー的存在かも。すごい貴重な存在です!

雷雨

2007-04-05 | 詩の葉
ご無沙汰しております。

昨日、英語学部のどこからともなく、耳に憶えのある音楽が漂ってきました。エリック・ウィティカーの“Cloudburst”(雷雨)、コワイヤーでひと月前程に歌った曲です。さっそくそれを聴いていた教授からCDを借りました。こんなに歌っている最中に聴くのと、聴衆として聴くのとで違いがある曲があったでしょうか。。。「雷雨」という題どおり、雷や雨の音などの効果音付き。(私達は手を叩いたり、ホルダーを落っことして音を出した。)また、CDで歌っているBrigham Young University Singersが上手いんだな~。「うちのコワイヤーもなかなか。」なんて思ってたけど、「まだまだ」ですな。でも、美しい声ってホント空気に溶けるようにいいものだわ。

ちょっと前に、この曲の作曲者・指揮者であるエリック・ウィティカー氏の画像を見つけたんですが、これが・・・なかなかかっこいい。ベッカムを芸術家っぽくした感じ?しかも驚いたことに殆ど同世代。すでにたくさんの個性的で現代的な合唱曲やオケ曲を作曲し、指揮しています。こんなに才能ある音楽家が我々の世代にいるとは!嬉しいことですね。私も頑張ろっと。(いろいろと)



曲もいいんですけど、この歌詞もいいんですよね。前にも書きましたが、語形と語義との間にある「惰性に揺さぶりをかける」詩だなぁ、と。その意味を肌身に感じながら歌えなくて、もったいなかったですけど。(←スペイン語だったため。)ちゃんと指揮者が英訳を読んでくれましたが、言葉って口に出すと同時に、その意味が自分の意識から放たれないと、なんかもどかしいですよね。(言霊ともいうし。)慣れない外国語を話すのって、そういう音声と意味意識の間のズレみたいのがありますよね。合わない服を着ているみたいな。または、歯磨きのチューブを押しているのに、歯磨き粉はにゅ~っと自分の背後に出てきてて、いちいち振り返って確認しなきゃいけない、みたいな。(どんな喩えや。)えーっと、元はスペイン語の詩で、その英訳から日本語に訳してみたので、コピーのコピーみたいに精度が下がっていますけど、ここでこの詩を皆さんにシェアしたいと思います!


壊れた水瓶
by Octavio Paz

雨...

影水の目
井戸水の目
夢水の目

青い太陽達、緑の旋風、
光のくちばしが突付いて開く
ザクロ色の星達

だけど教えてくれ、燃え尽きた地よ、水はないのか?
血ばかり、塵ばかり、
茨の上の裸の足跡ばかりなのか?

雨が目を覚ます...

我々は眼を見開いて 眠らなければならない、
腕を広げて 夢を見なければならない、
川がその行く先を求める夢を見、
太陽がその世界を想う夢を 見なければならない、
我々は声に出して 夢を見なければならない、
我々は歌わなければならない
その歌が根を張り、
幹、枝、鳥、星を宿らせるまで、
我々は失われた言葉を探さなければならない、
そして血と、潮と、地と、体が語ることを
憶えていなければならない、
そして出発の地点に戻らなければ...