水早 -mizuha- 神社と写真と一人旅。

カメラ片手にゆるり神社めぐり。
公共機関&徒歩での日帰り参拝記録をメインに綴っています。

岡崎① 天白神社 <愛知県岡崎市天白町吉原>

2018-03-31 | ├ 愛知(ひとり旅)

 

岡崎その①。

 

 

 

 

 

 

JR蒲郡駅から、岡崎乗り換えで六名駅に到着しました。

 

 

岡崎最初の目的地は、ここから歩いて5分ほど。

 

 

 

あっという間に到着。

 

 

天白神社

 

 

 

「天白」と聞くと、名古屋人の自分にとってまず思い浮かぶのは
やはり名古屋市天白区(てんぱくく)です。

区内を流れる“天白川”が、区名の由来となっています。
(日進市~名古屋市を流れて、伊勢湾に注ぐ河川で、
明治までの呼称は、米野木川。)

以前こちらの記事事でも書きましたが、
天白川の名は、
河口付近(地下鉄原駅そばの天白橋)に祀られていた
天白神に由来するそうです。

 

 

三重県より西の地域の人には、あまり馴染みがないかもしれない、
「天白信仰」。

長野、静岡が分布の中心で、岩手が北限、三重が南限の様子。

 

 

かつて天白区民だった事のある自分にとって、
「天白」は、本当に身近過ぎるほど身近な文字なのですが、
当時は天白信仰なんてものを知るはずもなく。

そんな今では、天白=瀬織津姫さん
という図式がすっかり出来上がっております(笑)。

 

 

 

こじんまりした境内に、ひっそり佇む拝殿

 

 

 

お正月仕様が素敵。

(2017年1月参拝)

 

 

年始の神社って、いつもとはまた違った雰囲気でいいよねー。

 

 

 

拝殿後方より。

とても静かな、ほんのり温かい神社です。

心を無にして落ち着きたい時なんかに良いかも。

 

 

 

 

本殿

 

 

しっかりガードで中は見えません。

 

 

御祭神:瀬織津姫命

創建は不明なれど、
1543年頃には当地に鎮座していたとの事。

 

 

鎮座地をみると分かるのですが、

 

 

神社は矢作川の東堤に位置しています。

 

 

堤防側から見たところ。

前方の木が生い茂っている場所が、天白神社です。

 

 

水防の神さんですね。

 

 

 

そもそも、天白神って何?という話なんですが、
伊勢土着の麻積氏祖神の、天白羽神に起源を求める説が、
現在主流のようです。

 

 

麻績氏一族による機織り技術や、
伊勢津彦による稲作技術などの伝播。
加えて伊勢の御師による天白信仰の流布。

伊勢から天竜川沿いに、
その技術と信仰が広がっていく過程において、
伊勢土着の神は地域の国神などと習合し、
多様な変化を遂げていったのだろうという事。

 

 

水の神、風の神、山の神、農耕の神、機織の神、星の神・・。

天白神は、その起源や性質が複雑で、
謎の多い神です。

 

 

おそらく、縄文の頃に遡るのであろう、
古い神さんなのでしょうが、
個人的には、川の近くや橋の袂などに、
水防の役割を持って祀られることが多いイメージです。

ここ三河では主に、
天白神は瀬織津姫命。

 

 

 

各地で地元の信仰と複雑に混ざり合い、
そこでの主神と入れ替わったり融合したりして、
変化していった天白神。

 

 

なので、
その本質を、ある一点に求めるなどということは、
おそらく無理なのでしょう。

それを無理にでも一柱に統合してしまえば、
「多彩な性格を有する神」「多数の名前を持つ神」
となってしまいます。

 

 

記紀の編纂時が、おそらくそうであったように。

 

 

 

神の来た道を想像しつつ、穏やかな矢作川を眺めていたら、
川の源流まで歩いていくのもいいかなー
なんて、ふと思いました。(いや、もちろん無理だけど。)

 

 

 

では、次の目的地へ。

 

 

岡崎その②へつづく。