室生つづき。
吉祥龍穴をあとにし、
石楠花の名所として知られる室生寺めざして、28号線をのんびり歩きます。
初夏の陽気と室生川のせせらぎが、ほんとうに気持ちいい。
あっというまに室生龍穴神社まで戻ってきました。
あら、行きは鳥居前にタクシー横付けだったので気付かなかったけど、
神社の脇に小さなお社があったんですね。
末社
韋駄天社
室生寺ちかくにある、えびす橋のたもと。
『恵比須大黒』の説明書きには、
室生に伝わる龍神伝説「九穴八海」について書かれています。
「九穴」=3つの龍穴+6つの岩屋
「八海」=5つの渕+3つの池
この5つの渕のうち、恵比須橋がかかる室生川のあたりを「瓜出渕」といい、
その傍らに地蔵菩薩、恵比須大黒碑がある。
弘法大師(空海)がそれらを造立したときに、龍王がこの渕から現れて
爪で彫刻に助力したことから名付けられたとのこと。
なお、さきほどお邪魔した龍穴神社奥宮である吉祥龍穴は、
3つの龍穴のうちの一つ「妙吉祥龍穴」なのだそう。
写真にはうつっていませんが、このあたりから一気に観光客の姿が増えてきました。
この日は、桜は終わったし石楠花にはまだ早いし・・
という中途半端な時期にもかかわらずものすごい人。
さすが、観光バスで団体さんが来るような有名なお寺さんです。
石楠花の咲きほこるGW中は、それはそれは大変な人出なのでしょう。
室生寺まえに到着。
室生川にかかる朱塗りの太鼓橋をわたります。
橋のたもとにいた可愛いわんこ。
飼い主さんにおことわりして一枚撮らせていただきました♪
カメラを向けても微動だにしない、堂々たるお姿。
太鼓橋を渡ると正面に本坊。
室生寺は、室生山の山麓から中腹にかけてが境内となっている山岳寺院で、
女性の入山を許されたことから「女人高野」と称されています。
人の流れに沿って右へ歩くと、仁王門があります。
有名な「鎧坂」。
シーズンになると、この石段の左右に石楠花の花が咲き乱れるのです。
石段を上がると、正面に杮葺きの金堂(平安時代/国宝)。
さすが、平安初期の建物だけあって風格があります。
鮮やかな朱色もいいけれど、経年変化により淡く色づく程度の朱もまた格別。
この金堂の奥付近には、前述3つの龍穴のうちの「持宝吉祥龍穴」があるのだそうです。
金堂の前庭、右手には天神社。
地面を埋めつくす桜の花びらがきれい。
やっぱりこの造りはホっとするなあ。
軍茶利明王石仏
現地ではまったく気づきませんでしたが、拝殿脇の岩に掘られた明王像があります。
帰宅後に公式サイトを見て知り、写真を確認してみたらチラっとうつってた。わーい。
前庭左には弥勒堂(鎌倉時代/重文)。
興福寺の伝法院を受け継いだと伝わるもの。
厨子入りの弥勒像が安置われています。
その②へつづく・・。