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北吉田保存会が蓮池3カ所整備、数年後最盛期へ 〈2015年6月2日〉

2015年06月02日 08時30分00秒 | 記事

メーンとなるハス池のイメージ図

メーンのハス池に分根(写真左は尚生氏)


 御坊市藤田町北吉田区の有志が「北吉田・蓮保存会」を結成し、県大賀ハス保存会(阪本尚生会長)の協力で地区内3カ所に蓮池を設置し、うち1カ所は地域振興や観光振興などにつなげようと、東屋や遊歩道の整備を進めている。高速4車線化完成にあわせてピークにもって行き、新たな名所として市内外にアピールする考え。約2000年前の古代ハスの実を発見し、発芽・育成した故・大賀一郎博士の愛弟子で元日高高校教諭の故・阪本祐二氏が同地付近の出身であり、祐二氏の功績を後世に残したいとの思いも込めている。

 保存会は佐竹成公会長(70)をはじめ、区内の有志12人で結成。顧問に地元選出の中村裕一県議と祐二氏の長男、尚生氏の2人が就任。中村県議から二階俊博自民党総務会長が世界を舞台に「平和の象徴・ハス」の普及運動に取り組んでいることを聞き、地元で祐二氏の功績を後世に残すとともに、地域振興や観光振興につなげようと、地区内の遊休地3カ所に蓮池を整備し、古代ハスの「大賀ハス」と祐二氏がつくった「舞妃蓮」を分根した。
 今年3月に整備した池には三尾のハス池から分根した大賀ハスを植え、5月31日には2カ所の池に舞妃蓮と、尚生氏が千葉農林総合研究センターから分根して育成している古代ハスに最も近い大賀ハス保存種を分根した。このうち、吉田八幡神社に近い池(約930平方メートル)には舞妃蓮を植え、メーンのハス池として整備中。池全体を見渡せるように池の中央に東屋(約36平方メートル)を設け、池の周囲には車イスの人も散策できるように幅員2メートルの遊歩道をつくり、今年8月ごろに整備が終わる。遊歩道沿いは四季の花木も植樹する。
 3つの池ともきれいなハスが咲き誇るまで数年かかりそうで、佐竹会長は「湯浅御坊間の高速道路4車線化完成、東京オリンピック開催にあわせて最盛期にもっていきたい」とした。池は道成寺、高速道路川辺インターからも近く、開花シーズンにはメーンの池でイベントも行いながら地域の交流の場として活用し、まちおこし、観光振興につなげるとともに子どもの情操教育にも役立てたい考え。
 祐二氏の先祖は吉田地区の氏神である吉田八幡神社の勤請(神社建立)の折には宮司であった、との話は地元ではよく知られており、佐竹会長は「祐二先生は私の恩師であり、大変お世話になった。奥様(弘子さん)も高齢になり、自宅のハス池の維持が大変厳しいとの話も聞いており、先生が残された多大な功績を後世に残すためにも地元として出来る限り応援したいとの気持ちも強い」と話した。


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