(株)幸和鉄工所のブログ「下町職人魂」      

東京江東区、下町の小さな鉄工所

管理人のダラダラ不定期日記

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リスク>加工代

2014年05月26日 | ただのひとり言です

私が加工見積りの金額を決めるにあたり悩む事の一つに

今回のお題、リスクがあります。

例えば手のひらサイズのSS製のブロックの中心にM6のネジ(有効深さ20mm)をあける

という単純な加工ですが、0からと1から加工ではリスクが違います。

0からとは黒皮からブロックを削り出してスタート

1からとは6面削された素材を持ちこまれてスタートすること

もちろんこの場合は削り出す工程分0からスタートの方が高いのは当然ですが

もし1からのスタートとは言え、持ちこまれた6面削の素材が特別だったら?

ありえないけど説明のためにあえて書くと

超有名人のサイン入りの世界で一つのブロックとか・・・

M6で深さ20mmだと径の3倍以上となかなかの深さで

もし一番深いところでポチンッと折れ込んだら

0からならポイと投げ捨て再スタート出来ますが

1からのそれも特別なのだと、そうはいきません。何とかしないとね。

超硬ドリル?放電加工?どちらにしても大事ですよ!

これが私の言うリスクです。

このパターンが特に多いのが一般個人のお客様からの依頼です。

お気に入りの何かが破損したので修復とか

こだわりの品の更なるカスタムなんて言うのは全て

この1からの、それも特別な素材なわけで

同じ加工でもリスクが大きいのです。

これをお客様に理解して頂くのが非常に難しく

お見積りの回答を聞いて驚かれるパターンがよく有るのです。

これからも出来る限り丁寧にご理解いただけるように説明して

同時に弊社から他社様との相見積もりをお勧めするようにしていきます。

同業者さん向けにリアルなケースで書くと

凄い加工がされた最終段階の工程って、同じ加工単価じゃ

やってられないですよね~

 

PS

6/26 文章の一部を修正しました。

M3で深さ20mmだと径の3倍以上→M6で

お恥ずかしい

 

 

 


狩りの準備は出来ている?

2014年05月08日 | ただのひとり言です

皆さんGWはいかがでしたか?

旅行?家族サービス?どっぷり趣味?それとも時間を気にせずゴロゴロ?

良い感じで連休明けを迎えておりますか?

私は振り返って気がつきましたが、去年とそっくりの自宅の大掃除でした

遠出もしなかったので、連休中もちょいちょい工場に行ったりして

メールチェックや、機械をいじったりしてました。

休みの間も頭の片隅では仕事の事がチラつきます。

面白いのは忙しい仕事中も別の仕事の事をよく考えます。

「この方法はあの加工に使えそう」とか

「あの加工にはこんな形の冶具を使えば早くなるかも?」とかね

3日以上完全に仕事から離れるとちょっと不安になるのは

完全に職業病ですなハハ

職人さんの中には連休でも完全OFFにならない?なれない?

なんて方も多いのではないでしょうかね。

いきなり連休前のお話になりますが~

数年間自宅で飼っていたカエルがお星さまになりました。

外国のカエルで巨大でした。大き目のマウスをパクリといけるサイズ。

私的にはそれは無理だったので人工飼料を与えておりました。

普段はジ~ッとしていて、一日に数歩しか動かない時もあります。

いつも寝ている感じ。

人間なら肥満なんてもんじゃ済まない事になります。

ところが彼らは目の前に獲物がくるとその巨体が驚く程の早さで反応し

体の半分くらいある大きな口で飛び付いてきます。

目、反応する神経、行動する筋肉、捕えるための口

何もしていないようで、その時のための準備は常に出来ているのです。

貴重なチャンスを逃さぬように・・・

なんか職人みたい