MoreThanWords 世界が眠っているあいだに

20世紀末期、山梨大学劇団13番創庫に所属、25年ぶりに脚本を書きました

音楽テロリスト

2005年06月30日 03時01分29秒 | 
…などというと「ヘビメタのキャッチコピー?」と言われそうだが…
今、ムーブメントになりつつある“グライム”を称した言葉である。 
以前J-WAVEで“グライム”を特集したときのコメントを引用する。

最近、目だった動きの無かったロンドンから久々に新しいムーブメントが生まれています。それは「グライム」。スラングで、「汚れた」という意味の言葉ですが、レゲエやヒップホップ、ドラムンベースなどが混ざったような早いBPMのリズムにラップ的な歌が乗るという構造のこの音楽。既にディジー・ラスカルがブレイクしてますが、今、ロンドンを騒がせているのは、このシーンから登場してきたM.I.Aという女性アーティストです。

彼女はスリランカ生まれ。父親がスリランカの反政府活動の中で行方不明になり、残された家族と共にロンドンに亡命。美術学校でアートを勉強し、アーティストとして評価されていたのですが、ミュージシャンと知り合い、自分でも曲を作るようになり、去年出したわずか500枚限定のシングルが大きな話題となって、プロディジーやホワイト・ストライプスで知られるXLレコーディングと契約。今やロンドンのメディアでは大きく取り上げられる時の人となっています。

彼女がなぜこれほど注目されるかというと、そのルックスの良さもありますが、政治的なメッセージを極めてポップかつ斬新なサウンドに乗せて歌っていること、そしてジャケットなどを含むアートワーク、自らのファッションなどがオリジナルで、また周囲にロンドンの次の時代を担うような若手クリエイターが集まっています。彼女とその仲間たちはロンドンの次の世代を感じさせてくれます。

実はイギリスではヒップホップというのはそれほど人気を得なかったのですが、グライムというのは、ロンドンの今までのアンダーグラウンド・ミュージックのエッセンスを吸収した、ブレア政権下のワーキング・クラスや移民の気持ちを代弁する新しいダンス・ミュージック&カルチャーなのだと思います。

長い引用になってしまった。
父親が反政府ゲリラなどと聞くと刺激的な音楽が生まれる背景として充分過ぎるものがある。
あらためて聴いてみると底にある泥臭さが移民の力を感じさせる。
M.I.Aは(missing in action = 戦時行方不明者)の隠語だそうだ。
こういった音楽がムーブメントになることを考えるとドキドキしてしまう。

DECADE

2005年06月22日 03時13分39秒 | ノンカテ
J-wave Rendez-vousの特集“UAのdecade”を聴きながら、この10年を考えてみた。
10年前には阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件が起きている。
震災の起きた時は中国にいた。新聞で大きく取り上げられていたが映像がなかったのでどんな規模なのか想像できなかった。そして日本に帰ってきた途端に地下鉄サリンだ。変な時に帰ってきてしまったという思いがある。当時、3年続けて中国で年を越しており正月に日本にいないと自分が日本人であるというアイデンティティーがなくなりかけていた時でもある。それでもその後、日本を離れようとさせる事件は起きずに10年が経ってしまった。何もせず、ただ留まり続けた。
10年前のヒット曲“カーニバル”カーディガンズ “スウィート・ララバイ”ディープ・フォレスト 
そして“While the earth sleeps” 
同じ日に別の特集で取り上げられていた巷で話題(になりかけている)“グレイブ”が気になり、図書館で調べてみた…が、分からない。ミュージックマガジンにも載っていない。同誌の特集は“ジョイ・デヴィジョン”ざっと目を通してみたがイアン・カーチス亡き後にできたのがニュー・オーダーだとは今まで知らなかった。聴かず嫌いなところがあったが今度聴いてみようか…
アルバムリストも載っていたがやはり代表曲は“DECADE”
これ以上ないという暗さ(昏さ)がたまりません。
そんな10年…かな。

人が集まると…

2005年06月16日 06時37分34秒 | ノンカテ
昨日は雨、FMを聴いていると「こんな雨の日に人が集まると何をするんだろう、UNOなんかしてるのかな」といっていた。そういえば私は何をしていたのだろう。演劇をやっていた当時を思い返した。20代前半の当時、稽古をやっていない時は、いつも飲んでいる、というわけではなかった。何をしていたのか … トランプである。部室を持っていなかった当時、アパートを一部屋借りて道具置き場兼溜まり場として使っていた。そしてよくそこに集まった。そこでやっていたのがトランプ、それも決まってナポレオンか大貧民。ナポレオンはそれぞれの性格、度胸のあるなしがもろに出てくるので(特に副官になったときなど)大分のめりこみ朝までやったこともあるかも。それにくらべ大貧民はパーティー感覚でやっていたような気がする。でも堕ちるとなかなか這い上がれない苦しさは当時をして社会にでてからの予行練習をしていたのでは…
20年ちかくやっていない。今となってはルールもおぼつかない。息子に教えて一緒に遊ぶにはまだ早い。だったらUNOかな。そういえば当時は“遊んでる”感覚ではなかったような気がする。

OB合宿

2005年06月15日 02時38分36秒 | 演劇
OB合宿なるものを企画してみた。
私のかつて所属していた劇団13番創庫は毎年夏合宿を行っていた。
かれこれ20年ちかく同じ場所で行っているのだが、ここ2年、団員が減り公演が打てず合宿も行われていない。時の流れでこれも仕方ないのかなとも思うのだが、そう割り切れない自分がいる。
劇団で過ごした日々は私にとって大きな財産だと言える。劇団を離れて演劇と関わることはなくなったが考え方や行動の基準に当時の体験が大きな影響を及ぼしている。表向きは演劇を離れても劇的なものを追い求めているといってもいい。劇団を通り過ぎてきた者のなかに私と同じような思いを持つ者も少なくないと思う。懐かしさだけではない何かを…
そんなことを考えていたらまた合宿所に行きたくなった。
そして劇団13番創庫を、夏合宿を経てきた者達に会いたくなってきた。
私は最年長の部類になり現団員との年齢差を考えると愕然とすることもあるが
共通の体験はそういった隔たりを取り払うと信じている。
こんな思いを書き連ねてみたのだが合宿への思いは人それぞれだろう。
単に合宿所に久し振りに行ってみたいというのでも結構、
是非、多くの人に集まってもらいたい。

“ONLY THIS MOMENT” ROYKSOPP

2005年06月09日 03時14分05秒 | 
最近FMでかかる曲で気に入っているのがこの曲。
最初はなんとなく聞き流していたのだが、どこか気になる、何なのか?
これをハウスと呼んでいいのかトランスと呼んでいいのか分からないが、アンダーワールドに繋がるところがありそうなのでトランスか?
というより、昔流行ったテクノポップやニューロマンティックにどこか共通するものを感じる。
新しい音だけど郷愁を感じる、といったところか。
…北欧の郷愁…
ノルウェーのユニットらしい。
 ノルウェーといえば a~ha…とくれば“Take on me”あのビデオクリップは強烈だった。これを聴きながら《アキレス最期の戦い》を書いていたのだけれど、バスケットのシーンが出てきてしまうのは仕方のないことだろう。
さて、この “ONLY THIS MOMENT” 6月21日発売、発売日に買いに走るかそれともそれまでに飽きてしまうか分からないのがこの種の音、一生聴くことになるかも。

“ノマド・ソウル”元ちとせ

2005年06月07日 06時26分19秒 | 
  …召喚…
子供がやっているカードゲームでよく出てくる言葉だ。
意味がよく分からず、子供も意味などどうでもよく使っているのだろうが
  …気になっていた…
それを使う時がやってきた。
勿論カードゲームではない。
  …何を召喚するのか…
  …神…
神を呼び寄せ、神を乗り移らせる。私はそれを聴くのではなく祀り上げる。
  …儀式…
連れて行かれる崇高な気分を味わう。
  …何処へ…
私は彼女の歌い上げる“こぶし”にイスラムのそれを感じた。
  …西の果てへ…
最後に
  …レッドアイズブルードラゴン召喚…